株式投資型CF「ユニコーン」の評判は?メリット・デメリットや始め方も

将来性のあるベンチャー企業に投資をする方法として、株式投資型クラウドファンディングサービスが注目されています。株式投資型クラウドファンディングは、投資を求める企業や企業に関する情報を探しやすいのが特徴で、中でも上場企業が運営する「ユニコーン」は、人気のAI関連の案件も多く、未上場の成長企業に投資できるサービスとして話題になっています。

そこでこの記事では、「ユニコーン」の特徴やメリット・デメリット、評判について詳しく解説します。ベンチャー企業に投資をしたい方、AI分野の未上場株式を取得したい方は参考にしてみてください。

目次

  1. ユニコーンとは
    1-1.未上場の成長企業に投資できる
    1-2.上場企業によるサービス運営
    1-3.人気のAI案件を中心に提供
  2. ユニコーンのメリット
    2-1.成長企業の株主になれる
    2-2.経済的なリターンが期待できる
    2-3.有望なビジョンを持つ企業を応援できる
  3. ユニコーンのデメリット
    3-1.好きなタイミングで現金化できない
    3-2.株式の価値は保証されていない
    3-3.1社当たりの年間投資額は50万円まで
  4. ユニコーンの評判
  5. ユニコーンを始める手順
  6. まとめ

1 ユニコーンとは

ユニコーンは株式会社ユニコーンが運営する株式投資型のクラウドファンディングプラットフォームです。まずは、どのような特徴のあるサービスなのかを確認してみましょう。

1-1 未上場の成長企業に投資できる

ユニコーンが提供している株式投資型クラウドファンディングは、未上場の企業の株式に対して少額から投資ができるサービスです。

株式投資型クラウドファンディングでは、募集元(サービス提供企業)が通常のクラウドファンディングのように多数の投資家から少額ずつ資金を集めて企業への投資を実行します。募集元は投資先企業に資金を、投資家に投資の機会と情報を提供し、両者を仲介する役割を担います。

また、株式投資型クラウドファンディングは、将来性のある技術やビジネスモデルを持った企業を発掘・支援することによって、社会問題の解決や競争力の向上を見込むことができるので、社会貢献性の高いサービスとしても注目されています。

1-2 上場企業によるサービス運営

ユニコーンのような株式投資型クラウドファンディングサービスでは、サービス運営元が企業や案件に対してしっかりと目利きできることを期待されるほか、経営状態も健全であることが求められます。

運営元である株式会社ユニコーンは、東証マザーズに上場している株式会社ZUUのグループ企業であり、法律で定められた監査などの基準をしっかりと満たしています。グループ内には金融メディアやソーシャルレンディングサービスを提供する企業もあり、金融に関するノウハウや人脈が期待できます。

株式会社ユニコーンのメンバーは、多くの企業の上場を支援してきた投資銀行・証券会社出身者が多いため、同社の持つ人脈や情報収集力、目利き、監査などのスキルには期待が寄せられています。しっかりとした審査を行える体制が整っているのがユニコーンの強みと言えます。

1-3 人気のAI案件を中心に提供

ユニコーンでは、提供する案件のコンセプトを「社会の課題を解決する可能性を有する企業」「最先端技術で社会を豊かにする企業」としています。2020年7月26日現在で第7号案件までが出ており、多くはAIを使った新規性のあるサービスや、ヘルスケア分野の先進技術に関連した案件です。

今後の成長が期待される業界や企業の情報を簡単に把握でき、投資できるのがユニコーンの特徴です。

2 ユニコーンのメリット

ユニコーンで投資を行うメリットは次の通りです。

2-1 成長企業の株主になれる

ユニコーンでは、まだ一般的には広く知られていない成長企業の株主になることができます。投資家にとってはリスクの高い投資先になりますが、サービスの運営元が事前調査を行った上で公開の可否を決めているだけでなく、事業の基本情報から企業概要、リスク情報などをしっかりと確認した上で投資判断を下せるのが特徴です。

また、様々な金融機関やVCが手をつける前に株式を入手することで、将来的に企業価値(=株式価値)の大きな成長が見込めます。

2-2 経済的なリターンが期待できる

株式投資型クラウドファンディングでは、未上場株式を取得することができるため、株式の売却や株主優待などによる経済的リターンを得られるのがメリットです。クラウドファンディングには、リターンのない「寄付」にあたる種類もありますが、ユニコーンで提供される案件はすべて経済的なリターンを期待できる投資先です。

また、ユニコーンでは投資金額に応じた株主優待を受けられる機会もあるほか、投資先の企業が株式上場(IPO)あるいは企業を売却すれば、保有する株式を売却することも可能です。こうしたケースでは、投資を行った時点よりも企業価値が大きく高まった状態になっていると考えられるため、大きなリターンが期待できます。

2-3 有望なビジョンを持つ企業を応援できる

ユニコーンを含む株式投資型クラウドファンディングでは「ビジョンに共感できる企業を応援できる」ことも大きな特徴です。ベンチャー段階の企業は実績がまだまだ不足しているので、事業の将来性等を予測するのは難しいのですが、創業者が持っているビジョンは企業規模に関係なく応援することができます。

企業がどのようなビジネスを通して社会問題の解決に取り組もうとしているのか、どのようなビジョンを持って企業経営をしているのかに共感できれば、投資を通して「企業の成長」と「社会問題の解決」の両方に貢献することができます。

必ずしも経済的なリターンがついてこないとしても、自分の好きな企業、応援したい企業をサポートし、その成長を見守ることができるため、精神的な満足度も高いのが特徴です。

3 ユニコーンのデメリット

ユニコーンを利用するにあたって注意したいデメリットについても確認しておきましょう。

3-1 好きなタイミングで現金化できない

未上場の企業の株式に投資する場合、その株式は市場で取引することができません。そのため、現金が必要になって保有株式を売却したい場合でもすぐに現金化することは難しくなります。

非公開株(未上場企業の株式)の場合、市場で株の価格が決まっていないため、取引に応じてくれる相手を探し、価格を定めるための調査などを経て取引交渉が行われます。この際、数カ月ほどの期間を要する場合もあり、長ければ取引成立・入金までに1年ほどの時間が必要になることもあります。

そのため、投資はあくまで余裕資金において行い、緊急時のための現金は手元に残しておくのが大切です。

3-2 株式の価値は保証されていない

ユニコーンの案件は綿密な審査を行った上で公開されて出資を募るものですが、公開された企業の成長や株式価値の上昇を約束するものではありません。企業が経営に行き詰まり、清算するような事態になれば、投資した株式の価値がゼロになる可能性もあり、企業の売却にあたって株式価値が想定より低くなることもあります。また、企業の経営状況によっては、当初予定していた株主優待が提供されないケースもあり得ます。

投資を検討する際は、このようなリスクを理解した上で、ユニコーンのWebサイトで公開されている「投資に際しての重要な事項のご説明」や、募集案件ごとの「契約締結前交付書面」などもしっかりと確認しておきましょう。

3-3 1社当たりの年間投資額は50万円まで

ユニコーンは、有望なベンチャー企業に対してまとまった額の出資を行ってハイリターンを狙う手法にはあまり向いていません。ユニコーンでは、1社当たり年間50万円までの出資額上限が定められているためです。

個人による株式の大量保有は、企業の経営を不安定にするリスク要因となるので、企業保護の観点から発行される株式数や個人の出資額は限定されています。また、クラウドファンディングでは企業のビジネスやビジョンを周囲に知らしめ、多くのファンを獲得することも目的です。同じ金額だとしても、できるだけ多くの個人から出資を集めたほうが多くの投資家獲得につながるため、個人の出資額が制限されるのが一般的になっています。

なお、50万円の制限枠は、投資家にとってリスクを低くできる場合もあるので、一概にデメリットばかりとも言えません。大きな利益を出したい場合は、複数の案件への投資や他案件との併用を検討することもできます。

4 ユニコーンの評判

ユニコーンを利用している投資家や専門家から寄せられた口コミ・感想は次の通りです。投資判断の参考にしましょう。

  • 「5万円からベンチャー企業に投資できるのは面白い」
  • 「新規案件をもっと出してほしい」
  • 「エグジットがないのが少し心配」
  • 「余裕資金で投資するならおすすめ」
  • 「ユニコーンの投資家審査は、株式投資型クラウドファンディングの中では優しめ」

※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断下さい。

ユニコーンのサービスに対しては、ベンチャーへの投資が5万円といった低価格でできることや、株式投資型クラウドファンディングの中でも投資家審査が比較的やさしく、個人投資家にもチャレンジしやすいとの意見が寄せられています。仕組みや運営会社の力量に信頼を置き、余裕資金があればおすすめできるとの感想もあります。

実際、一般的なIPOなどと比較すると格安でベンチャー企業への投資ができる上、株式投資型クラウドファンディングでも1口10万円からのサービスもあるため、ユニコーンの初期費用は比較的低コストで済みます。また、ユニコーンの投資家審査で求められる金融資産額は「200万円」と低めの設定なのも特徴です。

一方、ユニコーンのサービス開始は2018年からなので、案件数の少なさやエグジットがまだ出ていない点を指摘する意見も見られます。案件数については、2020年8月初旬に予定されているものを含めて7件ですが、どの案件も予定以上に出資が集まっているなど、その質は高く評価されています。今後の案件数の増加やエグジット実績に期待が集まっています。

5 ユニコーンを始める手順

ユニコーンで投資を始める際は、まずユニコーンの公式Webサイトから投資家登録を行う必要があります。これはベンチャー企業の株主となる投資家として、次のような条件を満たすかを確認する目的で行われるものです。

  • 反社会勢力でない
  • 取引時の年齢が20歳以上75歳未満
  • 保有する金融資産が200万円以上
  • リスク性の金融資産に対して1年以上の投資経験がある
  • 日本国内に在住している

投資家個人に関する情報の入力をした後は、本人確認書類を提出します。本人確認書類は、現住所が確認できる運転免許証やパスポート、顔写真の付いたマイナンバーカード、健康保険証などから2種類が必要となるため注意しましょう。事前にスマートフォン等で撮影し、データ化しておくと便利です。

審査には2~3日営業日ほどかかり、通過すると簡易書留でログイン情報が記載された書類が送られてきます。送られてきた情報をもとに、ユニコーンの公式サイトからログインすれば、投資家登録は完了です。

まとめ

ユニコーンは、社会問題の解決や先進技術に期待できる成長性の高いベンチャー企業に投資できる株式投資型クラウドファンディングサービスです。サービス開始から日は浅いものの、将来性のある質の高い案件が公開されていることで、投資家から注目されています。

投資先によってはエンジェル税制が利用でき、税制面でもメリットがあります。余裕資金があり、ベンチャー投資にチャレンジしてみたいという方は、リスクやデメリットなどもしっかりと確認した上で検討しましょう。

Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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