松井証券の投資信託、資金流入上位は?特徴も比較【2020年8月】

松井証券は、大手のオンライン専業の中でも初めて投資信託の購入時手数料を全て無料にした証券会社です。投資信託の商品ラインナップも豊富で、2019年12月時点で約1,200本の商品を扱っています。毎月少額から投資を始められる積立投資も取り扱っており、投資初心者の方にも投資しやすい環境を整えている証券会社の一つです。

そこでこの記事では、松井証券で投資信託の購入を考えている方のために、資金流入TOP10のランキングをご紹介します。各商品の概要やリターン、リスクについて詳しくご紹介するので、商品選びで迷っている方は参考にしてみてください。

目次

  1. 松井証券とは
  2. 松井証券の投資信託の資金流入TOP10
    2-1.投資のソムリエ
    2-2.netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)
    2-3.ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)
    2-4.楽天日本株3.8倍ベア
    2-5.ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
    2-6.ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)
    2-7.ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)
    2-8.SBI日本株3.7ベアⅢ
    2-9.フィデリティ・欧州中小型株・オープンBコース(為替ヘッジなし)
    2-10.iFreeレバレッジNASDAQ100
  3. 松井証券の投資信託を購入する際の注意点
  4. まとめ

1 松井証券とは

松井証券は株式や先物、FX、NISA、投資信託などの金融商品を豊富に取り扱う証券会社です。ネット専業の証券会社の中では、SBI証券、楽天証券、マネックス証券に次ぐ第4位の口座開設数となっており、大手ネット専業証券会社として高い知名度を強みとしています。初めて投資を行う方にも使いやすく、投資初心者などが利用しやすいのも大きな特徴です。

株式については現物取引と信用取引を合わせて1日50万円まで取引手数料が無料になっており、少額で取引を繰り返す個人投資家や少額で投資を始める初心者の方にとっては使い勝手が良くなっています。投資信託の取引も購入時手数料は全ての商品で無料となっており、少額から定期的に積み立てられる積立投資も可能なため、投資初心者の方でもチャレンジしやすい環境が整っています。

2 松井証券の投資信託の資金流入TOP10

松井証券の投資信託で資金流入ランキングTOP10(※2020年8月10日〜8月14日の週間ランキング)をご紹介します。資金流入とは購入金額のことで、ランキング集計期間で購入金額の多かった売れ筋の投資信託ランキングとなります。

なお、本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

2-1 投資のソムリエ

運用会社 アセットマネジメントOne
基準価額 12,259円
純資産 2,549.6億円
トータルリターン(1年・年率) 4.38%
信託報酬率(実質) 1.540%
シャープレシオ(1年) 0.84

1位の「投資のソムリエ」は、おもに国内外の公社債や株式、REITに投資し、それぞれの配分比率を適宜変更しながら運用する投資信託です。為替リスクを軽減するため対円での為替ヘッジを弾力的に行うなど、投資環境の変化に速やかに対応しながら基準価額の変動リスクを年率4%程度に抑える運用を目指します。

トータルリターンは1年で4.38%、3年で3.57%、5年で2.51%と推移しており、基準価額や純資産も上昇を続けています。資金流入ランキングでは前週に引き続き1位となっています。

なお、シャープレシオとはリスク1単位当たりの超過リターンを測る指標であり、数値が高いほどリスクを冒して得られた超過リターンが高いことを意味します。同じようなリスクの商品を比較する際に、どちらのほうがリターンを効率的に得られるかを測る目安として活用できます。

2-2 netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)

運用会社 ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント
基準価額 19,476円
純資産 5,356.5億円
トータルリターン(1年・年率) 29.79%
信託報酬率(実質) 2.090%
シャープレシオ(1年) 0.95

2位の「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」は、おもに米国株式に投資する商品です。投資対象となっている組入銘柄の上位にはマイクロソフトやアルファベット、アマゾン・ドット・コム、アップルなどのIT系最大手の米国企業が並んでいます。原則として対円での為替ヘッジは行わないファンドです。

為替ヘッジをせずに米国を中心とした企業の株式に投資するファンドのため、為替変動や株価変動によるリスクがあります。しかし、シャープレシオは0.95となっており、リスクを冒しても比較的運用効率が高い投資信託のため、先週の4位から2位へと順位を上げています。

2-3 ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)

運用会社 ピクテ投信投資顧問
基準価額 2,686円
純資産 10,214.2億円
トータルリターン(1年・年率) 4.63%
信託報酬率(実質) 1.810%
シャープレシオ(1年) 0.15

3位の「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」は、おもに世界の高配当利回りの公益株に投資して成果を目指す商品です。公益株とは、電力やガス、水道、電話、通信、運輸などの日常生活に欠かすことのできない公益サービスを提供する企業が発行する株式のことを指します。この商品も実質組入外貨建資産については原則として為替ヘッジを行いません。

松井証券の取り扱っている投資信託の中でも純資産の規模が最も大きなファンドであり、新型コロナの株価低迷の影響を受けて3月に基準価額が2,500円を切る水準まで下がったため、ここのところ資金の流入が続いています。

2-4 楽天日本株3.8倍ベア

運用会社 楽天投信投資顧問
基準価額 5,869円
純資産 76.1億円
トータルリターン(1年・年率) - 
信託報酬率(実質) 1.243%
シャープレシオ(1年) - 

4位の「楽天日本株3.8倍ベア」は、国内の株価指数先物取引および国内の短期公社債をおもな投資対象とするファンドです。株価指数先物取引の売建額が、原則として投資信託財産の純資産総額の概ね3.8倍程度となるように調整しながら運用を行うのが特徴です。

設定日は2019年12月と新しいファンドですが、設定来高値は32,133円、設定来安値が5,869円と大きく変動している商品です。直近6カ月のトータルリターンは-63.69%となっていますが、今後も値動きが続くと予想されており、資金流入ランキングでは先週の30位から大きく順位を上げています。

2-5 ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)

運用会社 ピクテ投信投資顧問
基準価額 11,254円
純資産 494.0億円
トータルリターン(1年・年率) 29.49%
信託報酬率(実質) 0.879%
シャープレシオ(1年) 1.81 

5位の「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」は、投資信託証券への投資を通じて金の現物に投資し、米ドル建ての金価格の値動きに連動する投資成果を目指す商品です。外貨建の資産については原則として為替ヘッジを行っており、為替リスクの低減が図られています。

2020年7月には金価格が最高値を更新したこともあり、トータルリターンは29.49%のハイパフォーマンスとなりました。シャープレシオも1.81をマークしており、ここ1年は金価格の上昇に伴って投資効率の高い商品となっています。

2-6 ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)

運用会社 大和アセットマネジメント
基準価額 3,513円
純資産 3,045.9億円
トータルリターン(1年・年率) -1.49%
信託報酬率(実質) 0.792%
シャープレシオ(1年) -0.03 

6位の「ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)」は、国内の金融商品取引所上場(上場予定を含む)のJ-REITや、不動産投資法人の投資証券に投資するファンドです。配当込みの「東証REIT指数」に連動する投資成果を目指しており、組入銘柄は「東証REIT指数」の構成銘柄とし、組入比率を高位に保っています。

新型コロナの影響で2020年3月に東証REIT指数が大幅下落したことを受け、トータルリターンは年率換算でマイナス水準の-1.49%です。しかし、その後は純資産総額も徐々に戻ってきており、先週の9位に引き続きTOP10にランクインしています。

2-7 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)

運用会社 大和アセットマネジメント
基準価額 2,211円
純資産 5,339.6億円
トータルリターン(1年・年率) 0.01%
信託報酬率(実質) 1.672%
シャープレシオ(1年) 0.00 

7位の「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」は、おもに米国の金融商品取引所上場の不動産投資信託証券(いわゆる米国REIT)などに投資するファンドです。「FTSE NAREITエクイティREIT・インデックス(配当金込み、円ベース指数)」の配当利回り以上となることを目指して運用されていますが、為替ヘッジは行われていません。

新型コロナの影響で米国のリート指数も年初〜3月にかけて大きく下落しましたが、トータルリターンは1年で0.01%とプラスをキープしています。

2-8 SBI日本株3.7ベアⅢ

運用会社 SBIアセットマネジメント
基準価額 2,671円
純資産 104.8億円
トータルリターン(1年・年率) -10.68%
信託報酬率(実質) 0.913%
シャープレシオ(1年) -0.08 

8位の「SBI日本株3.7ベアⅢ」は、国内の株価指数先物取引や短期公社債を主要な投資対象とするファンドです。株価指数先物取引の売建玉の時価総額の合計額が原則として信託財産の純資産総額の3.7倍程度になるように調整されており、日々の基準価額の値動きが株式市場全体の値動きの概ね3.7倍程度逆となる投資成果を目指して運用されています。

株式市場とは逆の値動きをするため、新型コロナの影響から株価が回復基調の8月14日には基準価額が設定来最安値となる2,671円を付けており、買い注文が入っています。しかし、トータルリターンは-10.68%となっており、ここ数カ月の株価上昇局面では基準価額が上がりにくくなっている商品です。

2-9 フィデリティ・欧州中小型株・オープンBコース(為替ヘッジなし)

運用会社 フィデリティ投信
基準価額 22,599円
純資産 129.5億円
トータルリターン(1年・年率) 6.43%
信託報酬率(実質) 1.683%
シャープレシオ(1年) 0.15 

9位の「フィデリティ・欧州中小型株・オープンBコース(為替ヘッジなし)」は、おもに英国および欧州大陸の取引所に上場している株式に投資を行うファンドです。「EMIXスモーラー・ヨーロピアン・カンパニー・インデックス」をベンチマークに運用されており、原則として為替ヘッジは行われていません。

この商品も新型コロナの影響による株価の下落で大きく基準価額を下げていましたが、株価の回復に伴って基準価額が戻りつつあります。

2-10 iFreeレバレッジNASDAQ100

運用会社 大和アセットマネジメント
基準価額 21,007円
純資産 182.1億円
トータルリターン(1年・年率) 71.16%
信託報酬率(実質) 0.990%
シャープレシオ(1年) 1.31 

10位の「iFreeレバレッジNASDAQ100」は、米国の株価指数先物取引や国内外の債券に投資するファンドです。株式の組入総額と株価指数先物取引の買建玉の時価総額の合計額が原則として純資産総額の2倍程度になるよう調整されており、日々の基準価額の値動きが米ドルベースのNASDAQ100指数の値動きの2倍程度となる運用成果を目指しています。為替リスクを低減するために為替ヘッジが行われている商品です。

2018年10月の設定以来、株価下落に伴う基準価額の下落があったものの、基準価額・純資産ともに右肩上がりしている商品です。トータルリターンは1年で71.16%を記録しており、シャープレシオも相対的に高い1.31となっています。

3 松井証券の投資信託を購入する際の注意点

松井証券の週間ランキングでは様々な投資信託がランクインしています。国内外の株式だけでなく、金などの商品や公社債、REITなどの幅広い資産が投資対象となっていますが、投資対象によってリスクが変わるため注意も必要です。

例えば、株式に投資する商品の場合、株価の変動によって基準価額が下落し、元本を毀損するリスクがあります。あるいは外貨建の商品では為替ヘッジを行っていないと為替リスクが大きくなる傾向があります。

このように、投資信託を購入する際には商品ごとのリスクを理解してから投資判断をすることが大切です。松井証券の週間ランキングが記載されているページではシャープレシオや年率のリスクなども表示されているので、積極的に活用しましょう。

まとめ

松井証券では金融商品を豊富に取り扱っており、投資信託だけでも約1,200本の商品があります。現在売れている資金流入ランキングなどを参考に投資対象を絞り込むのも一つの手段ですが、投資信託は元本毀損リスク等のある金融商品なので、商品ごとのリスクを正確に把握した上で、慎重に投資判断を行うようにしましょう。

Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
松井証券の投資信託、資金流入上位は?特徴も比較【2020年8月】