バイデン新大統領、ウォレット規制案の進行を一時保留。前政権下でのルール整備を見直しへ
1月20日に米国大統領がトランプ氏からバイデン氏に引き継がれたことで、現在進行中の規制案を一時保留とする「Regulatory Freeze Pending Review」が公開された。これに伴い、自己管理型ウォレットに対する規制案の進行プロセスも一時中断されている。
Regulatory Freeze Pending Reviewは、バイデン大統領からクレイン大統領首席補佐官へ通達されたもので、財務省を含む全ての行政機関に、前大統領時代に提出された規制案を見直すことを目的に用意されたものだ。
暗号資産関連で進行中の規制案といえば、自己管理型ウォレットに対する取引所からの出金制限があげられるだろう。本規制案は、財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)より提出されていたものだ。
具体的には、取引所からの3,000ドルを超える暗号資産の出金の際に、本人確認(KYC)の済んでいないウォレットには送金できないようにするものである。本規制案については、大手取引所のCoinbaseやKraken、決済大手のSquareを中心に65,000以上の反対声明が寄せられていた。
元々は、パブリックコメントの募集期間がわずか15日間に設定されていたが、民間からの猛烈な批判を受けて45日間の追加期間が設けられている。今回のRegulatory Freeze Pending Reviewは、この45日間の中で出された格好となった。
今回の発表を受けて、暗号資産の法務に詳しい弁護士Jake Chervinsky氏は次のように述べている。
「自己管理型ウォレットの規制案に対して、私たちはこれまで必死に戦ってきました。今回、少し落ち着いて議論をし直す権利を得たことになります。」
財務省では、大統領の交代に伴い長官がSteve Mnuchin氏からJanet Yellen氏に引き継がれる予定となっている。Chervinsky氏は、「YellenはMnuchinとは違います。私は本件に楽観的な考えを抱いています。」と言及した。
【参照記事】Regulatory Freeze Pending Review
【参照記事】Jake Chervinsky氏のTwitter投稿
Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
バイデン新大統領、ウォレット規制案の進行を一時保留。前政権下でのルール整備を見直しへ