新型コロナウイルスのワクチンをブロックチェーンで管理へ – Decrypt Podcast

ブロックチェーンを含む分散型台帳技術の一種であるHedera Hashgraphを開発するHedera社が、新型コロナウイルスのワクチンを管理するための取り組みを明らかにした。海外メディアDecryptが、1月26日に公開したPodcastで明らかにしている。

Hedera社は、Hashgraphという分散台帳技術の一つを取り扱っている開発企業だ。Hashgraph自体は、Swirlds社が特許を取得しており一般的なブロックチェーンのようにオープンソースではないものの、データを分散的に管理するためのシステムとして利用されている。

そんなHashgraphを活用して作成されたのがHedera Hashgraphだ。処理性能に優れ、秒間数十万のトランザクションを捌くことができるという。約40の企業・団体により構成されるThe Hedera Governing Councilによって運営されており、日本からも野村ホールディングスが加盟している。

今回の取り組みは、未だ収束しない新型コロナウイルスのワクチンに関するデータを管理するために、Hedera Hashgraphを使用するといったものだ。ワクチンは、実際に接種されるまで厳格な保管環境が必要になる。

仮に保管環境の条件を満たしていないワクチンが接種された場合、ウイルスに対する抑止効果が期待できないだけでなく、副作用が生じる可能性も否定できないだろう。Hedera社は、ワクチンが適切な環境で維持されていることを証明するために、Hedera Hashgraphを使用するとしている。

英Hospital Groupでは、ファイザー社のワクチンを管理するために、ソフトウェア企業のEveryware社を介してHedera Hashgraphを使用すること決定したという。Hedera社でCEOを務めるMance Harmon氏は、DecryptのPodcastで次のように述べている。

「Everyware社は、データセンターと病院の両方でワクチンが保管されている環境の温度を監視しています。そして、その情報をHedera Hashgraphに送り随時記録しているのです。記録されたデータは改ざんすることができないため、将来的に人々は安心してワクチンを接種することができるでしょう。」

本システムでは、温度計に設置されたセンサーが自動的にデータをHedera Hashgraphに送り記録するという。こうすることで一連のプロセスにおける人的エラーを排除することができるため、いわゆるオラクル問題の解消にも繋がるのだ。

【参照記事】How Hedera is Ensuring the Safety of Pfizer’s COVID Vaccine

Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
新型コロナウイルスのワクチンをブロックチェーンで管理へ – Decrypt Podcast