PayPay証券の手数料は安い?日米株の手数料を他ネット証券と比較

スマホ1つで株式投資ができるサービス「PayPay証券」は、投資初心者を中心に人気を集めています。ただ、気になるのは株式売買などの際に発生する手数料コストです。今回はPayPay証券を利用する場合に必要となる手数料について、他のネット証券と比較しながら解説していきます。

目次

  1. PayPay証券とは?
    1-1.PayPay証券はPayPay証券に名称変更予定
    1-2.PayPay証券の利用にかかる手数料
  2. PayPay証券の手数料を他のネット証券と比較
    2-1.日本株に投資をする場合
    2-2.米国株に投資をする場合
  3. まとめ

1.PayPay証券とは?

スマホ証券「PayPay証券」は、誰でも気軽に始められる株式投資をコンセプトにしたサービスです。

スマートフォン1つで売買取引が完了する手軽さに加え、通常単元ごとでの取引が必要な株式取引を金額単位で行うことができ、わずか1,000円から株式を購入することができます。

また、ソフトバンクやみずほフィナンシャルグループ、モバイル・インターネットキャピタルなどから出資を受けて運営されており、みずほ信託銀行の管理、信託法による財産防衛、投資信託基金による資金の保全など、強固なリスク管理体制のもとで取引ができる体制が整ったサービスとなっています。

1-1.PayPay証券はPayPay証券に名称変更予定

ヤフー株式会社を中核企業とする持株会社のZホールディングスとソフトバンク株式会社のリリースにより、グループ内の金融関連企業について「PayPay」ブランドの名前が付いた社名へと変更することが明らかになりました。これにより、2020年の秋以降に「PayPay証券」は「PayPay証券」と名称変更になります。

また、これに先駆けてPayPay証券では「PayPayミニアプリ」にて疑似運用を体験できる「ボーナス運用」サービスを提供しています。これは、PayPay証券の証券口座を持っていなくても、PayPayボーナスをPayPay証券の独自ポイントへと交換して、疑似的な運用を体験できるサービスとなっており、サービス登場から90日で100万人が運用体験をしています。

PayPay証券となることで、他のPayPay関連サービスとの連携も期待されます。

1-2.PayPay証券の利用にかかる手数料

PayPay証券で株式などを取引する場合には、各種手数料が発生します。具体的には以下のような手数料を支払う必要があります。

  • 売買手数料
  • 入出金手数料
  • 為替手数料(米国株・海外ETF購入時)

まず、株式などを売買する場合には売買手数料が発生します。以前は「定額プラン」と「都度プラン」の2種類の料金プランがありましたが、現在では「都度プラン」のみとなっており、取引ごとに手数料を支払います。

また、PayPay証券の証券口座に対して入金・出金する場合には入出金手数料が発生します。

さらに、米国株や海外ETFを購入する場合には、円と米ドルを交換するための為替手数料(スプレッド)が発生します。国内株式を購入する場合は、為替手数料は発生しません。

PayPay証券を利用する場合は、これらの手数料が必要になるということを理解しておきましょう。

2.PayPay証券の手数料を他のネット証券と比較

ここからは、PayPay証券で必要となる手数料について、他のネット証券会社と比較してみたいと思います。

2-1.日本株に投資をする場合

まずは日本株に投資する場合を見てみましょう。

PayPay証券では、合理的かつ適正な方法で基準価格を算出し、それに対して以下のスプレッドを加減して取引価格としています。

スプレッドの割合は以下の通りです。

  • 東京証券取引所の立会時間内:基準価格の0.5%
  • それ以外の時間帯:基準価格の1.0%

※午前立会(前場)は9:00~11:30、午後立会(後場)は0:30~15:00

そのため、立会時間内に株式を購入した場合の手数料は以下のようになります。

日本株の購入金額 取引手数料
1,000円 5円
1万円 50円
10万円 500円
100万円 5,000円

他のネット証券では例えば、大手のSBI証券、楽天証券の取引手数料は以下のようになります。

日本株の購入金額 SBI証券 楽天証券
1,000円 99円 55円
1万円 99円 55円
10万円 99円 99円
100万円 385円 535円

※SBI証券はスタンダードプラン、楽天証券は超割コースの取引手数料

それでは、PayPay証券、SBI証券、楽天証券を比較してみましょう。

日本株の購入金額 PayPay証券 SBI証券 楽天証券
1,000円 5円 99円 55円
1万円 50円 99円 55円
10万円 500円 99円 99円
100万円 5,000円 385円 535円

このように、購入金額が1万円程度の場合はPayPay証券の手数料が最も安くなります。

楽天証券と同じ55円の手数料がかかるのは、PayPay証券で1万1,000円の株式を購入した場合ですので、それ以上の株式を購入する場合は楽天証券を利用したほうが手数料を抑えることができます。

一方で、PayPay証券の手数料(スプレッド)は一律0.5%となっているため、株式の購入金額が高くなるほど手数料も比例してアップしていきます。

10万円の株式を購入する場合、SBI証券・楽天証券ともに取引手数料は99円となるのに対し、PayPay証券では500円の取引手数料が発生します。

また、100万円の場合の手数料は、SBI証券の385円が最も安く、PayPay証券では5,000円と約13倍ものコストがかかることになります。

まとめると以下のようになります。

  • 購入金額が数千円ならばPayPay証券の手数料が最も安い
  • 1万1,000円以上からは楽天証券の手数料のほうが安くなる
  • 10万円以上からはSBI証券・楽天証券の手数料が安い
  • 100万円以上の購入になるとSBI証券の手数料が安い

このように1万円程度までの少額投資の場合は、PayPay証券が最もコストを抑えることができます。

逆に、高額投資を考えているのであれば、PayPay証券以外のネット証券を選んだほうがお得に取引ができると考えていいでしょう。

2-2.米国株に投資をする場合

次に、米国株に投資をする場合を考えてみましょう。

PayPay証券では、米国株を購入する場合にも基準価格に対するスプレッドを設定しています。スプレッドの割合は以下の通りです。

  • 現地時間9:30~16:00までの間:基準価格の0.5%
  • それ以外の時間帯:基準価格の0.7%

※現地時間の9:30~16:00は日本時間の23:30~翌6:00(夏時間では22:30~翌5:00)

PayPay証券で米国株を購入する場合の取引手数料を見てみましょう。

米国株の購入金額 取引手数料
1,000円 5円
1万円 50円
10万円 500円
100万円 5,000円

こちらは日本株を購入する場合と同じ手数料体系となります。

次に、他のネット証券の取引手数料を見てみましょう。日本株の場合と同様、SBI証券と楽天証券の米国株取引時の手数料はどうなるのでしょうか?

実はSBI証券・楽天証券ともに米国株取引の1注文あたりの取引手数料は「約定代金の0.45%(税込0.495%)」「最低手数料0ドル」となっています。そのため、以下のようになります。

米国株の購入金額 SBI証券 楽天証券
1,000円 4円95銭 4円95銭
1万円 49円50銭 49円50銭
10万円 495円 495円
100万円 4950円 4950円

厳密にいえば、米国株取引の場合はPayPay証券よりもSBI証券や楽天証券のほうが手数料を抑えることができます。ですが、0.05%の差ですので、それほど大きな差があるとはいえないでしょう。

ただし、米国株を取引する場合、為替コストが発生することも忘れてはいけません。各証券会社では、1米ドルにつき以下のスプレッドを設定しています。

  • PayPay証券:1米ドルにつき0.35円(35銭)を加減
  • SBI証券:1米ドルにつき0.25円(25銭)を加減
  • 楽天証券:1米ドルにつき0.25円(25銭)を加減

これを見る限り、高額投資になればなるほどSBI証券や楽天証券のほうがコストを抑えられることがわかります。PayPay証券は、日本株同様に米国株取引でも少額投資に向いているといえます。

まとめ

今回はPayPay証券の手数料について解説しました。

PayPay証券はスマホ1つで手軽に投資ができますが、手数料は料率制のため、高額投資になればなるほどかかります。そのため、数千円程度の少額投資を行いたい方に向いている証券サービスといえます。

米国株の場合は他ネット証券と手数料に大きな差はありませんが、為替コストを考えると同じように少額投資向けサービスであるといえます。

これからPayPay証券を利用したいと考えている方は、本記事を参考に検討してみてください。

Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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