ロボアドバイザー「ON COMPASS」の評判は?メリット・デメリットを他社と比較

投資に関する高度な知識を必要とせず、主要な部分の運用を代行してくれるロボアドバイザー。中でもマネックスグループが提供する「ON COMPASS」は、リスク管理に強く、毎月1,000円から業界でも低水準の手数料で気軽に始められるロボアドバイザーサービスとして、投資初心者の方に向いているサービスです。

そこでこの記事では、ON COMPASSの特徴やメリット・デメリット、評判などを他社サービスと比較しながら詳しくご紹介します。ロボアドバイザーを初めて検討する方、手数料の安い投資サービスを探している方など、参考にしてみてください。

目次

  1. ON COMPASSの特徴・メリット
    1-1.リスク管理に強みがある
    1-2.必ずしも投資知識を必要としない
    1-3.自分に合った資産運用プランを提案してくれる
    1-4.業界最低水準の手数料
    1-5.毎月1,000円から積み立て投資ができる
  2. ON COMPASSのデメリット
    2-1.NISA口座に対応していない
    2-2.リバランスが3ヶ月に1回程度
    2-3.運用開始までタイムラグが生じる場合がある
  3. ON COMPASSの口コミ・評判
  4. ON COMPASSの始め方
  5. まとめ

1 ON COMPASSの特徴・メリット

ロボアドバイザー・オン コンパス(ON COMPASS)「ON COMPASS」は、マネックスグループのマネックス・アセットマネジメント社が提供するロボアドバイザーサービスです。前身の「マネラップ」から2020年4月にサービス名称が変わりました。

サービス名 オン コンパス(ON COMPASS)
URL https://info.monex.co.jp/lp/oncompass.html
運営会社名 マネックス・アセットマネジメント株式会社
本社所在地 東京都港区赤坂一丁目12番32号 アーク森ビル26階
設立 2015年8月
代表取締役会長兼社長 中村 友茂
資本金 9億円(2019年10月末日現在)
主な株主 マネックスグループ株式会社、バンガード・グループ
上場有無 非上場(親会社のマネックスグループは東証1部上場)
サービス開始年月 2020年4月(名称変更前は2016年9月から)
ポートフォリオ診断 0円(無料)
運用手数料 年率1.0175%程度(税込)
※手数料には、投資一任契約に係る報酬、組入れ投資信託の信託報酬、および投資するETFの経費を含み、監査費用、組入有価証券の売買委託手数料などは含みません。年間手数料は実質年率1.0175%程度(税込)となります。手数料・費用の詳細につきましては、契約締結前交付書面や交付目論見書等を必ずご確認ください。
最低投資金額 1,000円
自動積立金額 1,000円以上1,000円単位
平均積立額 27,000円
(※2020年1月時点で、「ためる」タイプ契約者のうち、毎月積立を実行している顧客の毎月積立の平均値。100円以下は切り上げて表示)
積立率 81%
(※2020年1月時点で、「ためる」タイプ契約者のうち、毎月積立を設定している比率)
年率リターン -0.32%~6.16%
※オンコンパスがサービスを開始した2016年6月10日から2020年11月までの騰落率をもとに算出。
特定口座(源泉徴収あり) 対応
プラン変更・解約申込み 契約解除は契約締結日の翌々月1日以降

※2020年12月時点の情報となります。最新情報に関しては下記ウェブサイトでご確認ください。

ロボアドバイザーとは運用資金を入金するだけで、投資家に代わって一部自動的に運用を行ってくれる投資支援サービスで、運用の手間がかからないのが特徴です。

それでは、ON COMPASSの具体的な特徴やメリットを見ていきましょう。

1-1 リスク管理に強みがある

ON COMPASSでは収益の大きさや実現可能性だけでなく、価格下落時にその下落幅を最小化することも考えられており、独自の金融工学に基づいたアルゴリズムで分散投資(=リスクを下げるために複数の金融商品に投資すること)を行って、下落時のダメージを抑えながら運用益を上げていくのが特徴です。

また、マネックスグループやセゾン投信、バンガード・グループなどの金融会社大手が株主になっており、企業の信頼性やノウハウの面でもしっかりしています。

ON COMPASSは、単純な収益性だけでなくリスクを抑えた堅実な運用を考える方や、中長期の運用を考えている方に向いたロボアドバイザーと言えます。

1-2 必ずしも投資知識を必要としない

ロボアドバイザーでは、専門的な投資知識がなくても資産運用を行うことが可能です。特にON COMPASSでは、ETF(上場投資信託)を組み合わせ、自動的に約80カ国・5万銘柄以上に国際分散投資を行って収益性とリスクのバランスの取れたポートフォリオを考えて運用してくれるため、投資の判断や商品の売買操作が不要です。

面倒な税務申告も、口座の種類を特定口座(源泉徴収あり)にしておけば自動的に納税してくれるので、手間になりません。

仕事や家庭で忙しく、投資の勉強や運用に時間を投資することが難しい方や、知識に自信がないという方でもすぐに投資を始めることができるのがON COMPASSの大きなメリットです。

1-3 自分に合った資産運用プランを提案してくれる

ON COMPASSでは、年齢や保有資産に関する事前の質問から自分に合った資産運用プランを提案してくれます。運用プランは各ユーザーのリスク許容度に基づいて、安全性と収益性のバランスで区分された9つのプランが準備されており、自分の投資スタイルや投資目的、余剰資金に最適なものを選ぶことができます。

資産計画の達成率が80%以上にならないとプランが提案されないようになっているため、多くの場合は提案されたプランで目標を達成できるでしょう。提案されたプランが気に入らない場合は、自身で運用プランを選ぶことも可能です。

また、一度決めた資産運用プランは、後から自由に変更することもできます。変更に伴う手数料などは発生しないので、自分や家族の状況が大きく変化した場合に見直したり、定期的に見直したりするのもおすすめです。

なお、公式サイトでは、資産運用プランの提案を無料で体験することもできます。

1-4 業界最低水準の手数料

他社提供のロボアドバイザーでは手数料を1%前後としている中、ON COMPASSの手数料は年率1.0175%程度(税込き・2020年5月時点)と低コストです。市場環境等によっては実質コストがこれを超えることもありますが、それでもほぼ1%未満となるため、業界最低水準の手数料と言えます。

このほか、売買手数料や申込手数料、プラン変更や解約手数料などもすべて無料です。ON COMPASSでは、ライフプランの変化に伴う資産運用プランの変更は当然という考え方が根底にあるため、様々な手数料を無料にすることで、投資家の柔軟な運用をサポートしてくれます。

1-5 毎月1,000円から積み立て投資ができる

他社サービスでは、最低積立額が5,000円、1万円という場合もあり、10万円、30万円と所定の金額になるまで運用が行われないケースもあります。

一方、ON COMPASSでは毎月1,000円からの積み立て投資が可能で、いつでも運用資金を取り崩すこともできます。退職金やボーナスなどを運用しながら、必要なときに都度取り出して使うという使い方もできます。

ON COMPASSの最低投資額や積み立て可能額は、他社ロボアドバイザーと比べて小さく、資金利用の自由度が高いため、まとまった運用資金を準備するのが難しい学生、アルバイトの方にとっても使いやすいサービスと言えます。

2 ON COMPASSのデメリット

ON COMPASSを利用する際に知っておきたい注意点は以下の通りです。

2-1 NISA口座に対応していない

ON COMPASSのデメリットのひとつは、NISA口座に非対応という点です。特定口座には対応しているため、確定申告などの手続きは必要ありませんが、毎年120万円までの非課税投資枠の利用はできません。

なお基本的に、NISA口座が利用できるロボアドバイザーサービスは、「アドバイス型(=運用プランのアドバイスにとどまり、運用自体は自身で行う必要があるもの)」と呼ばれるタイプです。

一方、ON COMPASSは「投資一任型」と呼ばれるタイプで、運用面も支援してくれるのがメリットですが、NISA口座には非対応なので留意しておきましょう。

2-2 リバランスが3ヶ月に1回程度

ON COMPASSでは、突発的な災害や戦争などによって投資環境が悪化しても、最大3カ月はポートフォリオの見直しができないのがデメリットです。

ON COMPASSでは、四半期に一度、ポートフォリオのリバランス(再構成)が行われます。リバランスの頻度やタイミングに正解が定まっているわけではありませんが、3カ月に1度の頻度の場合、急な相場変動に対応できない可能性があります。

なお、ON COMPASSでは下落時の下落幅が最小になるようなポートフォリオを考えて投資が行われますが、急な投資環境の変化による減益や元本割れは、ほとんどの投資では避けられないリスクです。

下落リスク等がどうしても気になる方は、下落幅が一定水準になったときにポートフォリオを見直すようなサービスや、運用額を減らす・解約するなどの対応を事前に考えておくのもおすすめです。

2-3 運用開始までタイムラグが生じる場合がある

ON COMPASSでは、運用開始のタイミングが「投資一任契約を締結された月の翌月11日(休日・祝日の場合は翌営業日)を目途に運用開始」と決まっています。他社のサービスの中には、口座入金額が最低投資金額に到達した日から即日運用開始という場合もあるため、口座開設や入金から運用が始まるまでにタイムラグが生じるのはデメリットとも言えます。

入金から運用開始になる期間は短いほうが望ましいのですが、ON COMPASSは短期で収益を上げるタイプのロボアドバイザーではありません。数年、数十年といった運用スパンの中では、運用成績にあまり影響してこないため、そこまで気にする必要もないでしょう。

3 ON COMPASSの口コミ・評判

ON COMPASSを実際に使って運用しているユーザーの感想や意見を確認し、参考にしましょう。

「大手三社の出資で信頼性が高い」
「他社ロボアドバイザーと比べて投資家のリスクを重視してくれている」
「最低運用資金1,000円はかなり始めやすい」
「まずは少額でロボアドバイザーを始めたい人に場合に向いている」
「大きな買い物を目標にした積み立てに利用している」

※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断ください。

ON COMPASSについての評判は、最低運用資金や手数料が少額という点に注目するユーザーが多いのが特徴です。「若い人が長期でコツコツ積み立てるのに向いたサービス」という見方もあり、初期費用として負担が少ない点を評価する声もあります。

また、リスク管理がしっかりしていることを評価する声も見られます。運営元は、グローバル金融大手マネックスグループの子会社であるマネックス・アセットマネジメント株式会社やセゾン投信、バンガードといった大手です。

運営元のノウハウや経営力に対する信頼感に加え、独自の金融工学に基づくリスクコントロール、取り崩しやプラン変更も無料で自由に行える手数料設定など、リスクへの対応力の高さが評価されています。

大きな買い物を目標にした積み立てにも利用されており、例えば、旅行や引っ越し、マイカー、マイホームの購入資金を準備するなどの使い方もされています。

また、ON COMPASSでは、年数や積み立て金額などからシミュレーションができるので、計画的な投資プランを考えるのにも向いています。

4 ON COMPASSの始め方

ON COMPASSを始めるためには、マネックス証券の「証券総合取引口座」および「ON COMPASS 投資一任口座」を開設します。これらは口座開設画面で同時に申し込むことができ、すでに証券総合取引口座を持っている場合、証券口座にログインした後、個人用ページから投資一任口座を開設できます。

ON COMPASSを利用する際は、「本人確認書類」と「マイナンバーを確認できる書類」のコピーまたは撮影写真が必要です。写真付きのマイナンバーカードであれば、1つで両方の証明ができます。

マネックス証券の口座開設は、オンラインまたは郵送で行います。オンラインの場合はWeb上の専用ページから必要な情報を入力し、本人確認書類とマイナンバー確認用の書類、本人の顔写真をデータで送付します。

郵送の場合は、Webサイトから申し込んで郵送される「口座開設キット」を受け取り、指示に従って所定の必要書類を提出します。

これらの手続きが終わると、数日~1週間ほどで登録したメールアドレスや住所に口座開設通知が届くので、同封されているログイン情報でログインし、入金を行えば手続き完了です。

投資一任口座開設の申し込みから最短で2営業日、ほとんどの場合で5営業日内には投資一任契約の締結ができます。

5 まとめ

ON COMPASSは最低1,000円から始めることができ、投資リスクを抑えながら自動で運用を行うことができる初心者向けのロボアドバイザーサービスです。低コストで少額からコツコツと積み立てることが可能なので、中・長期的にまとまった資産を作りたい方にも向いています。

なお、ロボアドバイザーはサービスによって運用方針や最低投資額、手数料、特典やキャンペーンの内容なども異なります。興味のある方は、この記事等を参考に、ご自身の投資目的や資産状況に合ったサービスを選ぶようにしましょう。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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