ステーキングとは?仮想通貨取引所コインチェックでLISKをステーキングする方法

今回は、仮想通貨取引所コインチェックでLISKをステーキングする方法について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. ステーキングの基本事項
  2. ステーキングの仕組み
  3. レンディングサービスとの違い
  4. ステーキングサービスを行っている仮想通貨取引所と取引通貨
  5. コインチェックでステーキングを行う方法
  6. まとめ

ステーキングは仮想通貨(暗号資産)を保有しながらインカムゲインを得る方法です。仮想通貨の貸付を行い金利を得るレンディングサービスとは仕組みも運用方法も異なり、仮想通貨の基盤となるブロックチェーンを利用した新しい形の収益方法です。今回はステーキングの仕組みや利用方法について解説します。

①ステーキングの基本事項

まずは、ステーキングの基本的な事項について解説します。

ステーキングとは、仮想通貨を保有しているだけで、年率換算3%~6%の報酬が得られる仕組みです。仮想通貨取引所の規定にもよりますが、報酬の支払い間隔も短く毎週か毎月のペースで報酬が得られます(なお、ステーキングによる収益の所得税の項目は、雑所得扱いとなります)。

レンディングサービスとは異なり、全ての仮想通貨がステーキングに利用できるわけではありません。詳細は後述しますが、コンセンサスアルゴリズムにPoS(Proof of Stake)を使用している仮想通貨のみがステーキングサービスの対象となります。

②ステーキングの仕組み

ステーキングの仕組みを理解するためには、コンセンサスアルゴリズムの一種であるPoSを理解する必要があります。コンセンサスアルゴリズムは、ブロックチェーン上の取引内容を記録をする為のプログラム上のルールだと考えてください。

ビットコインやライトコインは、PoWと呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを使っています。PoWはProof of Workと呼ばれる、複雑な計算を先に処理したマイナーがブロック生成の優先権を得る方式です。PoWは処理速度が遅く、ハードウェアの電力消費も大きいため、スケーリングが困難との批判もあります。

最近では、PoWのデメリットを補う新しいコンセンサスアルゴリズムとしてPoS(Proof of Stake)が主流になってきています。ステーキング(Staking)はStake(権利を主張する)に由来しています。PoSではブロック生成の基準の一つとして検証者(PoWのマイナー)のトークンの保有量を考慮するというもので、保有(Stake)量が多い検証者を優先します。

その報酬として、トークンが支払われ、それがステーキングの収益の源泉となります。PoSを利用した仮想通貨としてはLSK(リスク、リスクのコンセンサスアルゴリズムは正確にはDPoSと呼ばれる)、XTZ(テゾス)、国内ではまだ取り扱いはないですが、ADA(カルダノ)、DOT(ポルカドット)などが挙げられます。

③レンディングサービスとの違い

レンディングサービスの違いとしては以下の点があげられます。

  • PoSのコンセンサスアルゴリズムを使った仮想通貨のみが対象。
  • レンディングサービスでは一定期間仮想通貨の使用をロックする必要があるが、ステーキングでは決められた期間の縛りがない。
  • 必ずしも報酬が得られるわけではない。
  • 別途契約の必要がない。

レンディングサービスよりもステーキングサービスの方が自由度が高く、かつ簡単に利用できることになります。

ステーキングのメリット

ステーキングのメリットとしては以下の点が挙げられます。

  • 最低保有数量の規定はあることが多いが保有数量の上限がない。
  • レンディングサービスのように貸し出しのニーズがなく貸し出すことができないということがない。
  • いつでも仮想通貨を売却したり送金することができる。
  • 定められた期間の縛りがない。
  • 資金の分散管理の対象となる。
  • 毎週報酬が支払われるなど、報酬を得られる感覚が短い。

ステーキングのデメリット

一方で以下のようなデメリットもあります。

  • 対象銘柄が少ない
  • 報酬が一定ではない
  • 仮想通貨の価格自体の下落

④ステーキングサービスを行っている仮想通貨取引所と取引通貨

2021年5月現在、日本の仮想通貨取引所でステーキングサービスを利用できる所は複数ありますが、代表的な取引所としてはコインチェック・ビットフライヤー・GMOコインなどでしょう。

コインチェックとビットフライヤーではLSK(リスク)、GMOコインでは、XTZ(テゾス)を対象としたステーキングサービスの利用ができます。以下では、それぞれの特徴を簡単にまとめました。

Coincheck

対象通貨 LSK(リスク)
最低保有量 10LSK以上
概算最小投資金額 10,185円相当
報酬受取 毎週水曜

Coincheck(コインチェック)の口コミ・評判・口座開設

対象通貨 LSK(リスク)
最低保有量 10LSK以上
概算最小投資金額 10,185円相当
報酬受取 毎週水曜

bitFlyer(ビットフライヤー)の口コミ・評判・口座開設

bitFlyer

対象通貨 XTZ(テゾス)
最低保有量 1XTZ以上
概算最小投資金額 707円相当
報酬受取 毎月10日

GMOコインの口コミ・評判・口座開設

⑤コインチェックでステーキングを行う方法

最後に、コインチェックのステーキングサービスを利用する方法を解説します。コインチェックでは、以下の1および2の条件下で、LSK(リスク)を保有しているユーザーにステーキングサービスが自動的に適用されます。

報酬の付与対象

  1. コインチェックが定める対象期間に「取引アカウント(積立口座を含む)」で1日あたり平均10LSK以上保有している。もしくは、「貸仮想通貨アカウント」にて貸出中でないLSKを1日あたり平均10LSK以上保有している。
  2. 付与実施時点(毎週水曜日)に、アカウントが閉鎖されていない。

コインチェックでのステーキングの利用方法

コインチェックでステーキングサービスを利用するには、まずコインチェックの口座開設が完了している状態で、トップページから「取引所アカウント」にログインしてください。

ユーザーページに入ったら左側のメニュー欄にある「コインの購入」を選択してください。「コインの購入」を選択すると右側にコインを選択する画面が表示されます。一覧の中からLSK(リスク)を選択します。

ステーキングサービスが利用するためには10LSK以上の通貨が口座に保管されている必要があります。そのため「数量」の欄に10以上の数字を入れて数量を確認した上で購入してください。これにより、コインチェックでステーキングを行うことができるLSKを保有したことになり、毎週水曜日に報酬がLSKで支払われます。

コインチェックステーキングの注意点

コインチェックのステーキングサービスは、必ずしも報酬が支払われるとはしていません。その理由としては、LISKのコンセンサスアルゴリズム(DPoS)の仕組みとして、デリゲートとよばれるブロック生成することのできるノードになるための投票システムにあります。

コインチェックで保有され、かつステーキングに利用する対象となっているLSKの量が少ない場合は、報酬を受け取れる上位101位までにならず、報酬対象外となってしまうのです。報酬が付与された場合はコインチェックの手数料を引いた分のLSKを保有量に応じた割合で分配されます。

⑥まとめ

ステーキングは、ただその仮想通貨を購入するだけで利用できるサービスです。長期投資との相性が良く、将来性のある通貨であれば保有通貨として選択するのもひとつの手でしょう。

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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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