株式投資型CF「CAMPFIRE Angels」で解体工事用の“次世代型鳥かご養生”、即日目標金額1000万円に到達

株式会社CAMPFIRE Startupsが運営する株式投資型クラウドファンディング(CF)「CAMPFIRE Angels(キャンプファイヤー・エンジェルス)」の第6号案件「【安全な解体を、スタンダードに】増加する解体工事現場に、低コストで早さと安全を届ける」が、募集開始後5時間半で目標金額1000万円に到達した。株式発行者は、解体工事現場の安全性を高める特許技術「Cage System」を提供する株式会社鳶浩工業。5月28日午後8時からの募集開始に申し込みが相次ぎ、29日午後8時時点で1190万円、70人が投資申し込みしている。上限募集額は5千万円、申込単位は10株10万円、1人5口まで。募集期限は6月10日まで。

鳶浩工業は埼玉県三郷市に本社を置き、既存の建物のとび職と解体工事を専門に手掛け、独自開発した特許技術でビル解体工事現場の安全性と生産性を高める「Con-Tech企業」を標ぼうする。既存事業から独自の技術開発に至った経緯として、同社は「1950年代~1970年代の高度経済成長期に建てられた耐震性の低い建築物が軒並み老朽化し解体工事の需要が高まっている。工事は破片や部品などが飛散する可能性が高い危険な作業であるにも関わらず、安全対策にかかるコストの大きさから人命と利益が天秤にかけられ、十分な措置がなされていない現状」と課題を指摘する。飛散防止対策である「屋根養生」を設置するためには高所作業車などが必要で、高コストゆえに多くの現場で導入が進んでいない。

そんな解体工事現場を変えるために構想6年を経て同社が開発したのがCage Systemだ。 格子状に組み上げたアルミボックストラスにメッシュシートを被せたものを躯体の外部養生足場内側のブラケットに乗せて足場と緊結。強風を受けても倒壊しないよう、足場全体を水平に結束しているため、 強度を保ちながら、既存の解体現場より足場を高く作ることができる。また上げ下げは巻上機を使い、手動でできるように設計されている点も強み。

実証実験を重ね今年に特許を取得(特許第6879613号)。 既存の屋根養生と違い事前工事が不要で、解体作業と同時並行で設置・運用が可能なため、工事全体の能率を大幅にアップできる。また、 建物の形や大きさ、規模を問わずあらゆる現場で設置でき、 操作も簡単。同社は「屋根養生のスタンダード工法となる可能性」として自身と期待を込めている。

建設業界では、安全性を高める新技術は法律で義務化されることで、公共工事を中心に急速に利用が拡大する流れが定着してきている。大手ゼネコンでの施工が進む屋根養生も、数年以内に法規制で義務づけられる可能性がある。同社は義務化によって広がる需要を見越し、今後は自社でCage Systemを利用した解体工事を行うだけでなく、全国へパートナーを広げ、ライセンス形式で普及させるビジネスモデルで、効率的かつ早期の事業拡大を目指す。

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