クレジットカードの上限額を引き上げるには?確認・申込方法まとめ
クレジットカードの利用可能枠には、上限が定められています。利用可能枠の上限額は、カード利用実績の積み上げや申請手続きなどといった方法で引き上がる場合もあります。
そこでこの記事では、クレジットカードの上限引き上げや上限額の確認の方法を紹介していきます。カードでよくショッピングする方や利用枠不足になっている方などは、参考にしてみてください。
目次
- クレジットカードの上限額を引き上げる方法
1-1.利用実績の積み重ね
1-2.一時的な引き上げ申請
1-3.継続的な引き上げ申請
1-4.クレジットカードを切り替える - クレジットカードの上限額を確かめる方法
- 引き上げの申込方法
3-1.アメックスカード
3-2.セゾンカード
3-3.楽天カード
3-4.三井住友カード
3-5.JALカード
3-6.イオンカード
3-7.ANAカード
3-8.JCBカード - 上限額を引き上げる前に注意しておくべきポイント
4-1.支払能力を超える利用を行わない
4-2.未成年者などは親権者の同意が必要
4-3.家族カードの利用可能枠はカードによって異なる - まとめ
1.クレジットカードの上限額を引き上げる方法
クレジットカードの利用可能枠は、1回払いや分割払いなどを含めた利用可能額の合計を指しています。利用可能枠の上限額は、入会時の審査で定められています。発行後の上限額に関しては、カード利用実績やその他方法で引き上がる場合もあります。
それでは、利用可能枠の上限額を引き上げる方法について確認していきましょう。
1-1.利用実績の積み重ね
一般的な上限額の引き上げ方法といえば、利用実績の積み重ねです。
クレジットカードの発行会社は、カードの利用額や利用状況に応じて上限額を引き上げる場合があります。たとえば、アメリカン・エキスプレスでは、カードの利用実績を積むことで上限額の見直しを行っていることをサイト内で説明しています。
カード利用実績による上限額の引き上げは、以下のようなイメージです。
- カードを利用し続ける
- 発行会社が定期的に審査、見直し
- 翌年度に上限額アップ
- 1~3を繰り返し
引き上げに関する申込手続きは、不要です。一方、他の方法と比較して上限額の引き上げに時間がかかるなどといったデメリットもあります。また、クレジットカードの発行会社では、どのようなカード利用で上限額の引き上げにつながるのかは明記していません。
旅行や出張を控えていて、早めに利用可能枠の上限額を引き上げたいといった場合などには、活用の難しい方法といえます。ただし、直近で利用可能枠不足になっていない方や至急上限額を引き上げる必要がない方などには、問題無く活用できる引き上げ方法です。
1-2.一時的な引き上げ申請
クレジットカード発行会社では、上限額の一時的な引き上げに関する申込手続きに対応しています。一時的な引き上げ申請とは、利用可能枠の上限額を指定期間中のみ引き上げてもらえるサービスのことです。旅行や出張などで一時的にカード利用額が増える可能性がある場合は、検討するメリットのある方法といえます。
一般的な申請手続きは、以下のような方法で進めます。
- クレジットカードの発行会社へ問い合わせ
- 発行会社の指示に沿って申込手続きを進める
- 申込情報の提出
- 審査待ち
- 審査通過後に上限額を引き上げ
- 指定期間経過後は元の上限額へ戻る
まずクレジットカードの発行会社へ、一時的な引き上げに関する問い合わせを行います。続いて、所定の申込手続きを進めて、審査の通過を待ちます。
審査に通過した場合は、指定期間中に限り上限額を引き上げてもらえるという流れです。JCBカードの場合は、1回の引き上げ時期を申込日から2ヶ月もしくは3ヶ月後の15日前後としています。
希望の上限額を申請できるものの、必ずしも希望通りの上限額とならない点に注意が必要です。
1-3.継続的な引き上げ申請
クレジットカードには、継続的な引き上げ申請という方法も用意されています。
カード利用実績による上限額の引き上げと同じく、常に上限額を引き上げた状態で利用できるのが特徴です。発行会社によっては、増枠や利用可能枠の変更といった名称で申請を受け付けています。
一般的な申込方法は、発行会社のサイトで継続的な引き上げ申請に関するページへ移動し、必要事項の入力もしくは現在の収入状況を示す収入証明書類の提出などを行います。
- クレジットカードの発行会社へ問い合わせ
- 発行会社の指示に沿って申込手続きを進める
- 申込情報の提出
- 審査待ち
- 審査通過後に上限額を引き上げ
基本的な流れは、一時的な引き上げ申請と共通しています。審査の結果通知は、1週間~2週間程度で行われています。審査に通過できなかった場合でも、再度申請を行うことは可能です。
ライフスタイルの変化で頻繁に利用可能枠不足となる方などは、継続的な引き上げ申請を検討してみてはいかがでしょうか。
1-4.クレジットカードを切り替える
クレジットカードの中には、限度額が定められているタイプもあります。このようなクレジットカードは、カード自体に設定された限度額まで引き上げると、それ以上の金額へ引き上げることはできません。
たとえば、楽天カード(普通カード)や三井住友カード(NL)の限度額は100万円なので、上限額100万円を超える引き上げ申請ができない仕組みです。
150万円や200万円といった上限額まで引き上げるには、限度額200万円の楽天ゴールドカードなど、限度額の大きなクレジットカードへ切り替える方法も考えることができます。なお、アメリカン・エキスプレスなど一部のクレジットカードは、限度額について非公開もしくは定めていないため、事前に限度額を確認できない場合もあります。
限度額を超える上限額へ引き上げたい場合は、現在契約しているカードの限度額よりも大きな限度額のクレジットカードもしくは、限度額を定めていないカードへ切り替える必要があります。
2.上限額を確かめる方法
現在の上限額は、発行会社の専用ページやスマホアプリなどで確認することができます。まず現在の利用額や利用可能枠を確認した上で、引き上げが必要かどうか判断するのも大切です。
以下に、主なクレジットカードの上限額を確認する方法について紹介します。
クレジットカード | 確認方法 |
---|---|
アメックスカード | ・アメリカン・エキスプレスのサイトへログインし、マイページから確認可能 ・アメリカン・エキスプレス・サービス・アプリからも確認可能 |
セゾンカード | ・会員専用サイトNetアンサーへログインし、「ご利用可能額照会」から確認可能 ・セゾンカードのパーソナルアンサーへ問い合わせし、利用可能枠を確認可能(電話) |
楽天カード | 会員専用サイト楽天e-NAVIへログインし、「ご利用可能額照会画面」から利用可能枠を確認可能 |
三井住友カード | ・会員専用サイトVpassへログインし、ご利用額照会の画面から利用可能枠を確認可能 ・専用サポートダイヤルに問い合わせ、音声案内にしたがって「12」を入力したのち会員番号と暗証番号も入力すると利用可能枠を確認可能 |
JALカード | 各提携会社のサポートデスクへ問い合わせることで確認可能 |
イオンカード | ・自動応答サービス「テレホンアンサー」へ問い合わせ、♯211を入力し確認可能 ・イオンのスマホアプリ「イオンウォレット」から「ご登録カード情報」の「ご利用可能額照会」で確認可能 ・会員専用サイト「暮らしのマネーサイト」へログイン後、「各種お手続き・登録変更」の「カード設定」内で確認可能 |
ANAカード | 各提携会社の指示にしたがって確認する必要がある |
JCBカード | ・会員専用サイトMyJCBへログインし、「カードご利用状況」内にある「ご利用可能額照会」をクリックすると確認可能 ・専用ダイヤルで会員番号や暗証番号を入力したのち、利用可能額を示す「3」を入力することで確認可能 |
多くのクレジットカードは、会員専用サイトから利用可能枠を確認できるようになっています。ただし、提携カードに関しては、国際ブランドもしくは提携会社のサイトや専用ダイヤルから確認する必要があります。
利用可能枠の確認方法は、クレジットカード発行会社によって異なる点に注意が必要です。
3.引き上げの申込方法
続いては、主なクレジットカードの上限額引き上げに関する申込方法を確認していきましょう。
3-1.アメックスカードの場合
アメリカン・エキスプレスで引き上げ申請を行うには、カード裏面に記載されている電話番号へ問い合わせる必要があります。ただし、アメリカン・エキスプレスのサイトでは、簡易的な説明に留まっているため、詳細な申込方法や引き上げ期間、引き上げの種類に関して事前に確認できません。
他には、カード利用を継続することで定期的に上限額を見直してもらえる場合があります。
3-2.セゾンカード
セゾンカードでは、利用可能枠の継続的な引き上げや一時引き上げに対応しています。
継続的な引き上げは、会員専用サイトの「Netアンサー」やスマホアプリの「セゾンPortal」、電話や郵送にて申込手続きを進めることができます。他の発行会社と比較して、申込方法を複数選択できるのがメリットといえます。
一時的な引き上げ申請の場合は、カード裏面に記載されている電話番号へ連絡し、担当者からの質問に回答したのち1~2日程度で審査結果が届きます。質問の内容は、上限額を引き上げる目的や利用店舗などといった内容です。
20歳以上の学生や預貯金のない方などは、上限額30万円を上回る引き上げ申請はできないため注意が必要です。
3-3.楽天カード
楽天カードでは、上限額の継続的な引き上げと一時的な引き上げどちらにも対応しています。
申込手続きの場合は、楽天e-NAVIへログインし「ご利用可能枠の増枠」もしくは「ご利用可能枠の一時的な増枠」というメニューから申請を進めます。手続きの際は、勤務先などの情報を提出する必要があります。
一時的な引き上げの場合は、審査完了後から2ヶ月間に限り上限額を引き上げることができます。一方、継続的な引き上げは、審査完了日の翌日から上限額が常に引き上がる仕組みです。
3-4.三井住友カード
三井住友カードは、上限額の継続的な引き上げと一時的な引き上げに対応しています。
継続的な引き上げ申請の時は、三井住友カードの利用可能枠に関する特設ページ「お申し込みはこちら(継続的な引き上げ)」をクリックします。続いて、三井住友カードの指示にしたがって手続きを進め、審査通完了の通知を受けとったのち申請完了という流れです。学生の場合は、上限額30万円という条件付きで申込手続きを行うことができます。
審査結果の通知に関しては、申込手続きから1週間程度で行われます。
一時的な上限額の引き上げは、学生を除く満20歳以上の方であればインターネット経由で手続き可能です。未成年もしくは学生の場合は、電話であれば申し込むことができます。
申込方法は、三井住友カードの利用可能枠に関する特設ページ内にある「お申し込みはこちら(一時的な引き上げ)」をクリックします。審査結果は、即日で完了することもあります。
上限額の引き上げ期間は、次回支払完了日の前日までと定められています。
3-5.JALカード
JALカードでは、提携会社のサポートセンターにて利用可能枠の引き上げに対応しています。たとえば、JALやJCBと提携しているJALカードを利用している時は、JCBオーソリセンターというサポートセンターへ問い合わせる必要があります。
各提携カードの専用ダイヤルは、JALカードサイトの「JALカードに関するQ&A・お問い合わせ」というページから確認可能です。
3-6.イオンカード
イオンカードサイトでは、上限額の引き上げに関する手続きについて記載しているものの、継続的もしくは一時的な引き上げどちらを利用できるか明記していません。イオンカードの上限額を引き上げる際は、申し込む前にサポートセンターへ問い合わせてみるのが大切です。
上限額の引き上げ方法は、イオンスクエアメンバーに登録した上で会員専用サイト「暮らしのマネーサイト」へログインします。続いて、「ご利用可能額の確認・設定」というメニューをクリックすると、上限額の引き上げに関するメニューが表示されるので、そこから申し込むことができます。
イオンカードでは、上限額の引き上げについて原則100万円を限度額としている点に注意が必要です。
3-7.ANAカード
ANAカードの場合は、提携会社で利用可能枠の上限額引き上げに関する相談を受け付けています。たとえば、ANAアメリカン・エキスプレス・カードは、カード裏面に記載されている電話番号へ問い合わせて、担当者へ上限額の引き上げに関する相談を行う流れです。
ANAカードは、アメリカン・エキスプレスやJCB、VISA、ダイナースと提携しています。
3-8.JCBカード
JCBカードでは、上限額の継続的な引き上げと一時的な引き上げに対応しています。
上限額を継続的に引き上げたい場合は、会員専用サービス「MyJCB」へログインし、希望の利用可能枠を入力し所定の手続きを進めます。入会後もしくは前回の引き上げから6ヶ月以内の方は、継続的な引き上げ申請を行うことはできません。
一時的な引き上げを行いたい時は、「MyJCB」もしくは専用ダイヤルから申し込むことが可能です。「MyJCB」で申し込む場合は、利用可能枠の上限額は500万円です。ただし、電話での申込手続きであれば、上限額なしで申請できます。
一時的な引き上げ期間は、申込日1~15日では2ヶ月後の15日前後、申込日16日~末日では3ヶ月後の15日前後です。
4.上限額を引き上げる前に注意しておくべきポイント
最後に、上限額を引き上げる前に注意してくべきポイントも確認しておきましょう。
4-1.支払能力を超える利用を行わない
クレジットカードの上限額引き上げは、便利な反面使い過ぎてしまう可能性もあります。万が一カード利用額が支払能力を超えてしまうと、支払遅延につながり遅延損害金などの追加請求も行われます。さらに信用力の低下や、カードの利用停止などといったリスクが生じます。
クレジットカードの上限額を引き上げる時は、リスクも理解した上で計画的に利用しましょう。
4-2.未成年者などは親権者の同意が必要
未成年で収入源を持っている方(例:19歳の社会人)や大学生などがクレジットカードの上限額を引き上げるには、申込手続きの際に親権者の同意が必要です。
三井住友カードでは、「カード利用枠増枠申込書兼同意書」や「親権者同意書」などの書類に親権者の署名を行わなければ申請できません。さらに、担当者と親権者の間で、同意確認の連絡も必要としています。
未成年および親権者は、クレジットカードのサイトもしくはサポートセンターにて親権者の同意方法に関して確認しておくのが大切です。
4-3.家族カードの利用可能枠はカードによって異なる
本会員の利用可能枠を使用している家族カードは、独自に利用可能枠を定められていないため、上限額の引き上げ申請も行うことができません。たとえば楽天カードなどは、本会員のカードと家族カードの利用可能枠を1つにまとめています。
一方、アメリカン・エキスプレスなどでは、利用可能枠を本会員のカードと家族カードで別々に定めています。さらに家族カードの上限額を引き上げることが可能です。
クレジットカードを利用する時は、家族カードの利用可能枠に関するルールが異なる点にも注意が必要です。
まとめ
クレジットカードの利用可能枠は、カードの利用実績によって定期的に見直される場合もあります。また、インターネットもしくは専用ダイヤルにて、上限額を継続的もしくは一時的に引き上げる手続きも可能です。
ショッピングの利用額が大きい方や旅行や出張の機会が多い方などは、クレジットカードの利用可能枠や限度額、上限額の引き上げ方法といった視点で比較検討してみてはいかがでしょうか。
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