クレジットカード決済ができる証券会社は?必要投資額やポイント還元率も

ショッピングなどで利用する機会の多いクレジットカードは、株式や投資信託を購入する際にも利用できます。ただし、クレジットカードで購入できる金融商品の種類は各証券会社で異なるため、必要投資額やカード決済対応商品についてしっかりと把握することが大切です。

この記事では、クレジットカード決済ができる証券会社やカード決済するメリット、注意事項について詳しく解説していきます。クレジットカードをよく利用する方や、カード決済でポイントを効率的に貯めたい方は、参考にしてみてください。

※記事中の情報はすべて2021年6月時点のものです。最新情報はご自身にてご確認をお願い致します。

目次

  1. 投資初心者に積立投資が向いている理由
    1-1.少額から始められる
    1-2.投資リスクを軽減できる
    1-3.複利効果を得られる
  2. クレジットカード決済するメリット
    2-1.ポイントが貯まる・ポイント投資ができる
    2-2.証券口座に入金しなくていい
  3. クレジットカード決済ができる証券会社を徹底比較
    3-1.楽天証券
    3-2.SBI証券
    3-3.マネックス証券
    3-4.tsumiki証券
    3-5.スマートプラス
  4. クレジットカード決済する際の注意点
  5. まとめ

1 投資初心者に積立投資が向いている理由

積立投資は、定期的に投資信託や株式などを一定額で購入しながら、積み立てていく資産運用方法のことです。「資産運用は難しい」とのイメージを持たれている方もいるかもしれませんが、積立投資は次の3つの理由から投資初心者の方に向いています。それぞれ詳しく見ていきましょう。

1-1 少額から始められる

積立投資はまとまった資金がなくても少額で始められ、金融機関によっては月100円から購入できます。運用に失敗したとしても投資金額が少額なので、大きなダメージにはならず、初心者の方でも投資経験を積むのに向いた方法となっています。

1-2 投資リスクを軽減できる

ほとんどの投資では対象商品の価格変動リスクを伴います。例えば株取引などでは、上昇相場や下落相場などで売買するタイミングを見誤ると、大きな損失を抱える可能性があります。

一方、積立投資は定期的に同じ金融商品を決まった金額で購入するので、投資対象の価格が高いときは少なく、安いときはたくさん購入するのが特徴です。その結果、購入単価を平均化できるので、対象商品の価格変動リスクにも対応することができます。

1-3 複利効果を得られる

複利効果とは、投資で得た利益を再び投資に回すことで受け取れる利益を大きくしていくことを言います。このような再投資型の複利運用では、投資期間が長くなるほど複利効果も大きくなります。

例えば、毎年5%の配当が予定されている金融商品を100万円ぶん購入し、配当金として毎年5万円を受け取ることができるとした場合、20年間の元利合計は総配当額100万円と合わせて200万円になります。

一方、受け取った配当金5万円を毎年再投資に回した場合、次の年は105万円が元本となるので配当金は5万2500円になります。このように、元本と配当金の両方が増えていくのが複利運用のメリットで、20年間同様に配当をもらい続けることができれば、元利合計は265万3298円となり、上記の単利運用のケースを上回ります。

2 クレジットカード決済するメリット

クレジットカード決済による金融商品の購入は、有価証券の過当取引防止の観点から原則禁止されていますが、積立投資に限り、「一回の購入額が10万円以下」「翌月の一括払い」の条件で例外的に認められています。

積立投資をクレジットカード決済するメリットは以下の通りです。

2-1 ポイントが貯まる・ポイント投資ができる

クレジットカード決済で積立投資を行う場合、普段のショッピングと同様にポイントが貰えるので、効率的に貯めることができます。さらに、貯まったポイントは再投資も可能なので、元手資金が無くてもポイントだけで資産運用を始められます(※証券会社によって異なります)。

2-2 証券口座に入金しなくていい

初めての積立投資では、利用機会の少ない証券口座の残高不足で投信商品を購入できないミスがよく起こります。

一方、クレジットカード決済の場合、普段からよく利用する銀行口座の残高がある限り商品を購入できるので、証券口座に入金する手間がかかりません。

3 クレジットカード決済ができる証券会社を徹底比較

クレジットカードで決済できる証券会社は以下の5社です。

項目 使用できるクレジットカード 利用可能金額 ポイント還元率
楽天証券 楽天カード 月100円~5万円 1%
SBI証券(※) 三井住友カード 月100円~5万円 0.5%
マネックス証券 マネックスセゾンカード 証券口座への入金が可能 販売手数料のみがポイント還元の対象
tsumiki証券 エポスカード 月100円~5万円 最大0.5%
スマートプラス セゾンカード
UCカード
・投資信託:
月1,000円~5万円
・株式積立:
月5,000円~5万円
0.1%

※クレジットカード決済サービスは、2021年6月30日から開始予定です。

それぞれの証券会社の特徴について、以下詳しく解説していきます。

3-1 楽天証券

楽天証券は、グループの楽天カードにより決済を利用でき、楽天ポイント(1ポイント=1円)が付与されます。ポイント還元率は、決済額に対して1%と他社と比べて高いのが特徴です。さらに、楽天証券で投資信託を50万円以上保有していると、保有額に応じて最大12,000ポイントを貰えます。

また、楽天証券は付与された楽天ポイントをそのまま投資に回すことが可能です。楽天ポイントで毎月500円以上投資信託を購入すると、スーパーポイントアップ(SPU)の対象となり、楽天市場を利用したときのポイント付与率が上がるので、楽天サービスを利用する方にとっては大きなメリットになります。

また、投資に使わなくても、楽天ポイントは楽天市場や楽天ブックスなどの様々なサービスで利用できるため、使い道が豊富なのも特徴です。

3-2 SBI証券

SBI証券は、2021年6月30日より三井住友カードで決済が可能になり、決済金額に対して0.5%分のVポイント(1ポイント=1円)が貰えます。Vポイントは電子マネーに交換できるほか、コンビニやスーパーなどで利用可能です。

また、2021年12月10日まで「スタートダッシュキャンペーン」を行っており、期間中、ポイント還元率が1.5%に引き上げられています。

さらに、SBI証券では、ポイントプログラムの「投信マイレージ」があり、投資信託の保有額に対して0.1~0.2%分のポイントを貰えます。ただし、Vポイントを貰えるのは、三井住友カードを経由してSBI証券口座を開設した方のみで、すでにSBI証券口座を開設済みの方はTポイントが支給されます。

なお、SBI証券は高島屋ファイナンシャル・パートナーズが発行するタカシマヤカードでも投資信託の積立投資が可能です。購入金額に対して最大0.3%のタカシマヤポイントが貰えます。貯まったポイントは高島屋の商品もしくは買い物券に交換可能です。

3-3 マネックス証券

マネックス証券では、2021年6月7日時点でクレジット決済を利用できないものの、2021年5月から新生銀行系列のアプラスと共同でマネックスカードのサービスを開始しており、2021年末以降にクレジットカード決済が利用可能となる予定です。

新規申し込みは停止していますが、マネックスセゾンカードを使って証券口座に入金することはできます。このカードでクレジット決済はできないものの、普段の買い物で貯めたポイントは、マネックス証券で取引した際の株式手数料の支払いやビットコインなどの暗号資産の購入に使えます。

また、ポイント還元率は、ショッピングで購入金額に対して1%と高水準で、Amazonギフト券やdポイントなどに交換可能です。

3-4 tsumiki証券

tsumiki証券はクレジットカード決済を国内で最初に取り入れた証券会社です。使用できるカードはエポスカードで、つみたてNISAのみで利用できます。購入できる積立投信は4本と厳選されており、ポイント還元率は積立投資を長く続けるほど上がるのが特徴です。

積立投資では、購入できる商品の数が多いほど目的や好みのものを選びやすい一方、初心者にとっては多すぎて選びにくいこともあります。その点、tsumiki証券は長期投資に適した投資信託のみに厳選しているため金融商品を選びやすく、投資初心者にも向いています。

また、ポイント還元率は投資を継続するにつれて上がっていきます。初年度は購入金額に対してエポスポイントが0.1%付与されますが、2年目以降毎年0.1%ずつ増えていき、5年目以降は0.5%になります。

ただし、投資で得たエポスポイントで再投資することはできないため、ショッピングで利用することになります。

3-5 スマートプラス

スマホで手軽に積立投資できるスマートプラスは、クレディセゾンと提携して「セゾンポケット」サービスを提供しています。セゾンポケットでは、つみたてNISAのみが対象で、購入額に対して、セゾン永久不滅ポイントが0.1%付与されます。

スマートプラスは、上記の証券会社と異なり、投資信託だけでなく、東証一部に上場している株式の中から選ばれた約130銘柄や10本のETFを購入できるのが特徴です。また、投資信託ではセゾン投信が運用している2種類のファンドから購入できます。

また、投資信託を購入する際、ファンドによっては購入手数料を支払う必要がありますが、スマートプラスの「投信つみたて」は無料です(※「株つみたて」では、約定金額の0.55%の手数料が発生します)。

クレジットカード決済する際の注意点

クレジットカード決済では、付与されるポイント目当てで積立金額を設定しないよう注意が必要です。決済金額に対して付与されるポイントも大切ですが、月々の支払いが苦しくなるのは本末転倒です。

また、証券会社によってはポイントの還元率を高く設定している場合もありますが、今後サービス内容が変更されて引き下げられる可能性もあるので、ポイント還元率のみに注目しないことが重要です。

まとめ

証券会社によるクレジットカード決済は2018年から開始されたばかりですが、2021年からネット証券の大手のSBI証券やマネックス証券でも導入が予定され、さらに利用しやすくなっています。定期的に一定額を購入する積立投資に利用できるほか、普段の買い物でも使えるポイントも付与されるので、投資初心者や効率的にポイントを貯めたい方にも向いています。

各証券会社では、クレジットカード会社と提携してポイント付与率が高くなるキャンペーンやサービスも展開しています。積立投資に関心のある方は、クレジットカード決済をするメリット・デメリットをよく把握した上で、投資目的や資産状況に合った証券会社を選ぶことが大切です。

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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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