Solanaが3億ドル強を調達してDeFiへ注力、a16zとPolychainがリード
パブリックブロックチェーンSolanaが3億ドル強の資金調達を6月9日に発表した。a16zとPolychain Capitalがリードするプライベートトークンセールで、CoinSharesやMulticoin Capital、ParaFi Capitalなどが参加している。
調達した資金は、Solanaエコシステムを拡大するための開発費用に充てられるという。中でもDeFiへの注力を表明しており、10億人のユーザー獲得を目指す。6月初旬には、韓国でSolanaエコシステムを拡大するために2,000万ドル規模のファンドを組成していた。
Solanaは、1秒間に5万トランザクションを処理できる高いスケーリング性能を強みとするパブリックブロックチェーンだ。独自のコンセンサスアルゴリズムであるプルーフオブヒストリー(PoH)を採用することで、セカンドレイヤーに頼ることなく高いスケーリング性能を実現している。これにより全てのトランザクションをオンチェーンで処理することができるのが特徴だ。
PoHでは、一般的なブロックチェーンが使用しているタイムスタンプの代わりに、特定の時点でイベントが発生したことを証明する履歴レコードを使用している。例えば雑誌の表紙の写真を撮った場合、その写真は雑誌の発刊後に撮られたというイベントの証拠になるだろう。
Solanaでは、直前のブロックの出力値を次のブロックの入力値として使用し、次のブロックが生成されたことを直前のブロックが生成された直後であることの証明として使用している。
2020年にローンチされたばかりの新興プロジェクトだが、既に100以上のプロジェクトがSolana上に展開されている。主に次のようなプロジェクトがあげられるが、中でも分散型取引所(DEX)のSerumとRaydiumは高い知名度を獲得している。
- Serum(SRM):DEX
- Raydium(RAY):DEX
- Chainlink(LINK):分散型オラクルプラットフォーム
- Tether(USDT):ステーブルコイン
- USD Coin(USDC):ステーブルコイン
- The Graph(GRT):分散型インデックスプロトコル
- Arweave(AR):分散型データストレージ
Solanaは、EVM(Ethereum Virtual Machine)に対応することでイーサリアムとの互換性を実現している。そのため、イーサリアム上に展開しているプロジェクトがSolanaに対応しやすい環境となっており、豊富な資金を提供することでイーサリアムのシェアを獲得する狙いだ。
【参照記事】Solana Labs Completes a $314.15M Private Token Sale Led by Andreessen Horowitz and Polychain Capital
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