Compoundが既存金融へDeFiアクセスを提供、米ドルをUSDCに自動換金して運用

DeFiレンディングサービスCompoundの開発を主導するCompound Labsが、Compound Treasuryの設立を6月29日に発表した。金融機関や暗号資産に明るくない企業に対して、DeFiへのアクセス機会を作っていくという。

Compound Treasuryでは、カストディ企業Fireblocks及びステーブルコインUSDCの発行企業Circleと提携することで、Compoundへの新たなアクセス手段を提供するとしている。顧客からの米ドルをUSDCに換金し、Compoundで運用することが可能だという。

Compound Treasuryの顧客は、米ドルで入金すると自動的にUSDCに換金され、固定年利4%の利子を得ることが可能だ。平均的な米ドルの普通預金と比較して、桁違いの利率を実現できると主張している。

目先のCompoundにおけるUSDCの利回りは1%台と低くなっているが、年間で見た場合には4%にまで到達すると見込んでいるようだ。仮に4%に達しなかった場合には、Compound Labsが差額を賄うという。

今回の新サービスの特徴は、暗号資産に明るくない企業や金融機関でもDeFiにアクセスできるようになる点だ。CompoundをはじめとするDeFiサービスを使用するには、MetaMaskなどのウォレットが必要になるものの、企業での秘密鍵管理の運用体制を整備することは極めて困難だといえる。

Compound Treasuryでは、米ドルをUSDCに自動換金することで、顧客がウォレットを持たずにDeFiへアクセスできる仕組みを創出する。預け入れられたUSDCはいつでも引き出すことができ、ロック期間や最低入金額などの制約もないという。また、ユーザーは月次の頻度で詳細な残高報告書を取得することも可能だ。

現状のDeFiは、一部の精通したユーザーでのみ人気を集めているものの、今回のCompoundの取り組みにより、さらなる市場の発展が期待できるだろう。

【参照記事】Announcing Compound Treasury, for Businesses & Institutions | by Calvin Liu | Compound | Jun, 2021

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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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