GAFAに一括投資できる投資信託は?主な銘柄やメリット・注意点も
米国株投資における主な対象の一つがGAFAへの投資です。GAFAとは、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの4つの米国巨大企業を指したもので、最近ではマイクロソフトのMを足してGAFAM、またネットフリックスを追加して呼称するケースもあります。
この記事では、GAFAを始めとした米国テクノロジー株についての解説と、主な関連投資信託について紹介します。テクノロジー株に一括投資したい方はご確認ください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※この記事は2021年9月17日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
目次
- 世界経済の牽引役GAFA
1-1.グーグル
1-2.アップル
1-3.フェイスブック
1-4.アマゾン - GAFAやテクノロジー指数が注目される理由
2-1.時価総額の高さに注目
2-2.その他の注目指数 - GAFAに一括投資するメリットとデメリット
3-1.世界有数の大企業へ一括投資できる
3-2.GAFA規制によりテクノロジー株が暴落した時のリスク - GAFAの業績と今後
4-1.グーグル
4-2.アップル
4-3.フェイスブック
4-4.アマゾン - GAFAが組入銘柄になっているファンド
5-1.iFree NEXT FANG+インデックス
5-2.netWIN GSテクノロジー株式ファンド - まとめ GAFA以外の企業が台頭する可能性も
1.世界経済の牽引役GAFA
世界でもトップクラスの時価総額を誇る巨大企業群であるGAFA各社の概要を見ていきます。
1-1.グーグル
グーグル検索はインターネットを使う上でメインになるとも言える重要な機能となっており、世界中から集められた情報を蓄積する貴重なデータベースとしても機能しています。親会社のアルファベットはグーグルやユーチューブなどの有力サービスを傘下にもっており、まさに「情報が世界を制する」を体現したグループといえます。
アルファベットはセグメントを「グーグルサービス」「グーグルクラウド」「Other Bets」の3つに分けており、メインのグーグルサービスには、おなじみのアンドロイド、クローム、グーグルマップ、グーグルプレイ、ユーチューブのサービスが含まれています。
1-2.アップル
アップルは現在、株式時価総額世界1位のIT系大企業です。メインのサービスは「iPhone」「iPad」「iMac」の3つとなっており、iPhoneを筆頭に毎年の新商品イベントが賑わいを見せています。
アップルは創業時から設計思想やブランドイメージにこだわることにより、多くのファンを獲得し現在に至りますが、最近では先端技術の開拓は中国のIT企業に遅れをとっており、GAFAに変わる新しい呼称から外れるケースも見られるようになりました。
1-3.フェイスブック
マーク・ザッカーバーグ氏が率いるSNSサービスの雄、フェイスブックは現在でもSNSサービスのトップランナーです。創業当社はフェイスブックが大きな話題を呼び、世界中のユーザーの名刺代わりとしてサービスが広く流通しました。
SNSとしてのフェイスブックのシェアは当初に比べて現在は落ち着いていますが、代わって同社の運営するインスタグラムが世界中でユーザーを獲得しています。
1-4.アマゾン
ECサイトのリーディングカンパニーとして世界を席巻するのがアマゾンです。ユーザーの満足度を高い次元で追求しており、最小限のステップで買い物ができるUI(ユーザーインターフェイス)や、即日配送を武器に日本国内でも大きくシェアを広げました。
主なライバル企業は、楽天、中国のアリババ、アメリカのイーベイが挙げられます。世界にシェアを持つアマゾンに死角はないように見えますが、日本国内では楽天などのECサイトの健闘により不動のシェア1位までは確保できていません。
アマゾンはAWSというクラウドサービスを展開しており、世界中の企業や政府にも採用されているほどセキュリティの信頼性があります。AWSの売上比率は小さいものの、利益で見ると全体を牽引する事業となっており、アマゾンの成長の柱となっている存在です。今後もECサイトの他に、クラウドサービス事業でも業績を伸ばしていくと見られています。
2.GAFAやテクノロジー指数が注目される理由
米国株にはGAFAの他にも大型株は存在しますが、なぜテクノロジー関連の株に注目が寄せられているのか、2つのポイントに分けて解説します。
2-1.時価総額の高さに注目
時価総額とは、株価×発行株数のことを指し、株式市場における企業価値の評価とみることもできます。GAFAの合計時価総額は現在、日本の株式市場の時価総額を超えており、世界の注目を集中的に受けていることが分かる内容です。
アメリカにはGAFAの他にも、有名なIT・テクノロジー系の会社があり、テクノロジーの分野では現状アメリカと中国で注目を2分しています。
以下、2021年9月17日時点のGAFAの時価総額です。
- Apple 2,448,448,188千ドル
- Amazon 1,747,219,794千ドル
- アルファベット(Google) 918,281,652千ドル
- Facebook 897,576,831千ドル
※2021年9月17日時点。Yahooファイナンスより引用
なお時価総額2位にはマイクロソフトがランクインしています。
2-2.GAFA以外の注目指数
GAFAという呼称が日本国内では最も有名で広く知られていますが、他の企業の台頭もあり、GAFA以外にも目を向けたいテクノロジー銘柄は他にもあります。
現在使われているGAFA以外の呼称を紹介します。
FANG+(ファング プラス)とは
フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグルの4社を総称してFANGと呼び、Appleを追加してFAANGとも呼ばれています。FANGプラスとは、アップル、アリババ、バイドゥ、エヌビディア、ツイッターを追加したテクノロジー指数で、世界の主要なテクノロジー株の動きに追従する指標です。
現在では、アメリカのGAFAに対して、中国のBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)という呼称がありますが、FANG+はGAFAとBATの内容を網羅的に抑えています。GAFAのみに投資するよりも、主要テクノロジー株への網羅的な投資が可能です。
FANG MANT(ファング マント)とは
FANG MANTとは、フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグルとマイクロソフト、アップル、エヌビディア、テスラのIT技術を駆使する米国テクノロジー大手の8社を指した造語です。GAFAのうちアップルの立ち位置は、他の呼称では用いられるか微妙になっており、最近では代わりにネットフリックスが入ることが多くなっています。
この呼称は、先述のFANGプラスと異なり、テスラが追加されています。ツイッター、アリババ、バイドゥは入っていません。アメリカのIT大手の動きを見るにはよい指標です。
GAFAM(ガーファム)とは
GAFAMはGAFAに次ぐシンプルな造語で、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの4社にマイクロソフトを追加した呼称です。
GAFAの呼称はアップルを除いて比較的若い会社で、先進的な会社というイメージがあり、ベンチャー志向の新卒大学生にも注目されそうなイメージがありますが、マイクロソフトが追加されると、また少し違うイメージが形成されるでしょう。マイクロソフトの時価総額はGAFAの4社の中に入り込んでいますので、世界の株式市場に影響を与える会社の呼称としては、GAFAMを見るのがより現実的でしょう。
3.GAFAに一括投資するメリットとデメリット
GAFAを中心にアメリカIT大手へ投資することは、米国株投資でも人気を集める手段ですが、メリットとデメリットについて考察しました。
3-1.世界有数の大企業へ一括投資できる
GAFAのサービスは現在、先進国を中心に世界中で利用されています。GAFAは現在も企業価値の研鑽を継続しており、世界中でサービスが利用されている今でも、どこで成長が頭打ちを迎えるのか、まだ分からない未知数の可能性を秘めています。
高い時価総額を維持しているのは、投資家からの高い期待値を維持し続けている証拠です。したがって、現状、GAFAを始めとした先進テクノロジーを活用する企業に一括投資することには大きなメリットがあると見られているのです。
3-2.GAFA規制によりテクノロジー株が暴落した時のリスク
2021年6月にアメリカ議会下院の超党派議員は、GAFAを始めとするアメリカ巨大IT企業が公正な競争を妨げているとして、規制を強化する法案を議会に提出しました(参照:NHK)。規制強化の法案にたいして、GAFAは巨額な規制対策費を投じて対抗する姿勢を見せています。
執筆時点までの株価を見る限りでは、今回の件で世界の投資家は先行きに重大な懸念は示していないようですが、これ以上圧倒的な組織になると、アメリカが中国のファーウェイに行ったような、権限の規制を始めとする本格的な規制がなされる可能性があります。
GAFAが抱えるリスクは、巨大な企業となりすぎてしまったゆえに、国家までも脅かすものになってしまうと危惧されている状況だと言えます。
4.GAFAの業績と今後
GAFAの業績や今後についても解説します。
4-1.グーグル
グーグルの親会社アルファベットは、検索や動画プラットフォームサービスにおいて躍進を続けてきましたが、直近では、消費者や企業のニーズに合わせてクラウドサービスにも力をいれています。グーグルのクラウドサービスはグーグルアカウントさえあれば、どこでもブラウザ上で連携でき、シームレスかつ使いやすいUIは他社と一線を画します。
アルファベットの業績は、2020年12月期の連結業績、売上高1,825億2,700万ドルで前年比+12.8%。営業利益は412億2,400万ドルで+20.4%。当期純利益は402億6,900万ドルで+17.3%と堅調な成長を見せています。
4-2.アップル
2020年10月~12月の四半期決算では、売上高が初の1,000億ドル超えを達成しました。5G機能を搭載したiPhone12への買い替え需要が思いのほか高かったため、予想を超える売上を達成しています。
2020年9月期の連結業績は、売上高2,745億1,500万ドルで前年比+5.5%。営業利益は662億8,800万ドルで+3.7%、当期純利益は574億1,100万ドルで+3.9%となっており、やや成長が鈍化しています。
設計思想とアップルのブランド力で、中国のIT企業が繰り出す先進テクノロジーにどこまで対抗できるかが今後のカギとなるでしょう。
4-3.フェイスブック
現在、SNSの世界は乱立状態となっており、日本ではツイッター、YouTube、ティックトック、インスタグラム、LINEが人気を集めています。フェイスブックは落ち着いていますが、その代わりにインスタグラムが継続して好調です。
フェイスブックの主な売上は広告収入ですが、コロナウイルスの影響を被った2020年は、旅行や車の広告出稿が減少したものの、次第に持ち直しています。
2020年の12月期連結決算は、売上高859億6,500万ドルで前年比+21.6%。営業利益は326億7,100万ドルで+36.2%、当期純利益は291億4,600万ドルで+57.7%と着実な成長を維持し続けています。
4-4.アマゾン
主力のECサイト事業は引き続き好調を維持しており、今後は加えて収益の柱であるクラウドサービス事業をさらに拡大していく予定です。
世界規模でクラウドサービスの需要は拡大し続けており、クラウドサービスの世界シェアは、AWSが約30%、マイクロソフトのアズールが約20%、グーグルのグーグルワークスペースが約10%、その他のサービスが約40%となっています。今後は、クラウドサービス事業の拡大が成長のカギとなるでしょう。
2020年12月期連結業績は、売上高3,860億6,400万ドルで+37.6%。営業利益は228億9,900万ドルで+57.5%、当期純利益は213億3,100万ドルで+84.1%となっています。コロナウイルスによる通信販売やWebサービスの需要が高まったため、このような成長率となりました。
5.GAFAが組入銘柄になっているファンド
GAFAを始めとするアメリカIT大手企業へ一括投資したい場合、ナスダックやテクノロジー指標に連動するファンドやETFに投資するのが基本ですが、ここでは、GAFAを中心としたテクノロジー株をピックアップし投資を行うファンドを2つに絞って解説します。
5-1.iFree NEXT FANG+インデックス
GAFAを中心に、中国のIT企業を含めたFANG+指標に追従するインデックスファンドです。先端テクノロジー企業に一括投資できるファンドです。構成比率はGAFAメインではなく、状況に合わせてリバランスがされています。
純資産(百万円) | 基準価額 | 騰落率/トータルリターン | ||
---|---|---|---|---|
6ヶ月 | 1年 | 3年 | ||
18,736 | 27,621 | 11.40% | 36.41% | 34.48% |
5-2.netWIN GSテクノロジー株式ファンド
ファンドの設立が1996年から、という長い歴史を持ったファンドです。構成銘柄にGAFAは含まれていますが、GAFAの他にアドビやCRMサービスを展開するハブスポットなども入っています。途中で償還せずに、長い期間運用を維持できている実績の強みはファンド選びの基準の一つとなるでしょう。
Bコース(為替ヘッジなし)
純資産(百万円) | 基準価額 | 騰落率/トータルリターン | ||
---|---|---|---|---|
6ヶ月 | 1年 | 3年 | ||
759,665 | 25,974 | 23.58% | 32.44% | 24.93% |
Aコース(為替ヘッジあり)
純資産(百万円) | 基準価額 | 騰落率/トータルリターン | ||
---|---|---|---|---|
6ヶ月 | 1年 | 3年 | ||
230,879 | 19,937 | 19.26% | 26.34% | 23.42% |
まとめ
GAFAは今までIT分野を切り開き、高い成長率を維持してきましたが、企業価値の高まりはまだ頭打ちではありません。去年から今年に至るまで、継続して利益を伸ばし続けています。
GAFAに牽引されるように他の米国IT企業や、中国IT企業の躍進も目立ち、今後はGAFAという呼び方はFANG+のような、より多くの有力企業を指す呼称がメインとなる可能性があります。日々進化を続けるテクノロジー分野への投資は、今後ITを中心に社会インフラが発展していくことを考えると、注目すべき要素となるでしょう。
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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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