auカブコム証券、2022年1月から米国株式サービス提供開始

auカブコム証券株式会社は2022年1月24日から米国株式サービスの提供を開始する。NYSE、NYSE Arca、NYSE American、NASDAQに上場している数千銘柄の中から、同社が独自の基準で取引量の多い200銘柄とETF162銘柄の合計362銘柄を厳選、随時拡大していく。サービス開始に先立ち1月23日から口座開設の受付を開始する予定。これでインターネット証券大手5社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券〈22年2月から提供開始予定〉)が米国株式サービスを提供することになった。

auカブコム証券社の米国株式サービスは、取引のスタイルに合わせて注文方法を選べるのが特徴。成行・指値注文をはじめ逆指値、トレーリングストップ、 Uターン注文が利用可能。日本時間では夜間帯となる現地取引も「自動売買」で注文すれば相場の急変にも対応できるとしている。

逆指値とは、株価が「指定の価格まで下落したら売り」「指定の価格まで上昇したら買い」とする注文方法。株式保有時に損失の拡大を防ぐためのロスカットや、相場上昇時の一定の値段を超えた際のトレンドフォローの買い注文などの際にメリットがある。トレーリングストップは、株価の変動に合わせて一定の値幅で逆指値の価格を自動的に修正(追いかける)することができる。Uターン注文は、買い注文と同時に売り注文の予約を行う。同社がデイトレーダーや時間に余裕のない人に推す注文方法だ。

取引時に為替両替を行う円貨決済とし、外国株預り金に日本円の資金があれば、事前に外貨を準備せずに取引を始められる。 約定金額や受渡金額も日本円で表示されるため、自分で為替レートを勘案して計算する必要がなく、スムーズに取引できるよう配慮した。外貨決済機能については2022年度内の導入を目指しています。

国内株はネット証券各社による売買手数料の引き下げ競争となっている。同社の取引手数料は「業界最小水準」の0.495%(税込)で、為替スプレッドも1ドルあたり20銭と抑えた。最低手数料はゼロ、上限手数料は22ドル。

ほか、株価などの基本情報や財務情報、 投資指標などに加え、決算発表内容をAIで瞬時に分析、決算情報を見える化する「ビジュアル決算」、 現在の株価が目標株価と比較し割安・割高か診断する「株価分析」、 幅広い投資テーマに基づいて個別銘柄を検索できる「投資テーマ検索」などが利用できる。ほか、提供開始記念キャンペーンも予定する注力ぶり。米国株式サービス提供開始の発表は後発となったが、「お客さまの投資成績向上を徹底追求」(同社)という姿勢をアピールしている。

21年の株式市場は米国経済の回復を受けて米国株が人気となっており、ネット証券各社は需要の取り込みを図る。SBI証券は22年を「米国株強化元年」と発表、国内株式に続き競争が激化していきそうだ。

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