個人でもできる身近な社会貢献の方法は?具体的な活動事例も

個人でできる身近な社会貢献活動には寄付やボランティア活動、インターネットでの情報の拡散などがあります。献血やヘアドネーション・骨髄バンクのドナー登録もボランティア・社会貢献活動の一環です。

本記事では、個人でもできる身近な社会貢献の方法と、具体的な活動事例3つをお伝えしていきます。

目次

  1. 個人で出来る社会貢献活動の方法とは
    1-1.寄付・募金
    1-2.ふるさと納税・クラウドファンディング
    1-3.ボランティア活動への参加
    1-4.インターネットで情報を拡散する
  2. まとめ

1.個人で出来る社会貢献活動の方法とは

社会貢献の方法は様々ですが、近年ではインターネットの発展や新しいアプリケーション、資金やボランティアの参加者を効率的に集める仕組みづくりなどが行われ、個人でも行える社会貢献の手段は従来よりも増えつつあります。

ここでは、個人でもできる社会貢献活動の方法について、以下の4つを詳しくみて行きましょう。

  • 寄付・募金
  • ふるさと納税・クラウドファンディング
  • ボランティア活動への参加
  • インターネットで情報を拡散する

1-1.寄付・募金

社会貢献活動を行う団体や、支援を必要とする個人の方へ、自己資金を寄付する社会貢献方法です。金銭の寄付先には法人やNPO団体、地方自治体など様々ですが、中には毎月継続して寄付もしくはスポットで寄付できる団体などもあります。

寄付先の団体によって、活動内容は異なります。例えば、途上国への支援(日本ユニセフ協会)や困難な状況にいる子供達へのサポート(あしなが育英会)、災害時における被災者救護活動(日本赤十字社)など多岐に渡ります。

募金の方法にはオンラインと街頭があり、オンラインでは有償の募金の他にクリックすることで寄付ができるクリック募金、ポイントで寄付が出来るサイトなど寄付者が金銭的支出を伴わずに支援できるものもあります。

街頭募金は募金をすると赤い羽がもらえる「赤い羽根共同募金」、親が亡くなった子供のために街頭で呼びかける「あしなが学生募金」などがあります。

ただし、街頭募金を装って詐欺が行われる事例があります。2014年には、難病の子供の支援活動を装い「難病のいっくんのために募金お願いします」と呼びかけ街頭募金として通行人から現金を騙し取った詐欺事件がありました。(※参照:検察庁「犯罪被害財産支給手続開始決定公告」)

街頭募金を行う際には、支援先の団体の素性が分かりづらいため、このようなトラブルや事件に巻き込まれないよう注意が必要です。寄付金を必要とする方へ適切に届くよう、寄付先・募金先の団体の活動実績や詳細を確認した上で活動を行いましょう。

1-2.ふるさと納税・クラウドファンディング

ふるさと納税とは、選んだ自治体に寄付(ふるさと納税)を行った時に、寄附額のうち2,000円を越える部分が所得税・住民税から原則として全額が控除される制度です。収入に応じて一定の上限額があります。

応援したい自治体へ貢献するための制度で、寄付金税制を活用し寄付者にとって負担が少ない仕組みとなっています。

ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」がふるさと納税制度を活用して行うクラウドファンディング「ガバメントクラウドファンディング®」もあり、ふるさと納税と同じ仕組みでクラウドファンディングとして寄付が可能です。

クラウドファンディングとは群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせて造られた単語で、支援したいプロジェクトにオンラインで金銭を送ります。プロジェクトによっては、返礼品が貰えるものがあります。

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1-3.ボランティア活動への参加

ボランティア活動への参加は、団体に所属もしくは個人で行います。団体のスタッフとして活動を行う際には、希望するジャンル・活動内容・日時・場所を決め団体を探しコンタクトを取ります。

医療分野に興味がある方は病院の案内ボランティア、動物保護に関心のある方は自治体や動物愛護団体が募集する一時的に動物を預かるボランティアなど、自身が興味・関心のある分野のボランティアへの参加を検討してみると良いでしょう。

その他、個人で行うボランティアとしては、地域の清掃活動や献血・ヘアドネーション、骨髄バンクへのドナー登録などもあります。以下では、ヘアドネーション、骨髄バンクへのドナー登録について、詳しく取り上げますので気になっているという方はご参考ください。

ヘアドネーション

ヘアドネーションは小児がんなどの病気や事故により髪を失った子どもたちのために、寄付された髪の毛でウィッグを作成し、無償で提供する活動です。

髪の毛の寄付先としては、ヘアドネーションの活動に賛同している美容室などが挙げられます。例えば、船橋市では「ヘアドネーションの活動に賛同している美容室の一覧」を公開しています。

その他、「特定非営利活動法人ジャパンヘアドネーション&チャリティー」はヘアドネーションを支援している団体です。このような団体を通じて、ヘアドネーションに賛同している美容院・理髪店を探してみましょう。

賛同している美容院・理髪店で髪を切り、任意で「ドナーシート」に髪の毛のコンディションを記入し切った髪の毛を発送します。なお、特定非営利活動法人ジャパンヘアドネーション&チャリティーでは寄付できる髪の毛の要件として、以下の2点を挙げています。

  • 31cm以上の長さがある
  • 完全に乾いている

※引用:特定非営利活動法人ジャパンヘアドネーション&チャリティー「髪の毛を送る

ヘアドネーションが実際に行われた体験談

2018年の「少年の主張全国大会」では、山口県の中学3年生の女子が「私が今できること」という題名でヘアドネーション活動に参加した友人の意見や自身のヘアドネーションへの思いを綴り「国立青少年教育振興機構奨励賞」を受賞しています。(※参照:国立青少年教育振興機構「少年の主張全国大会報告書~わたしの主張2018年~」)

作文には「自分の髪の毛が人の役に立ち、私の知らない誰かが、自分の髪の毛で明るい気持ちになってくれるかもしれないと思うと胸が温かくなりました。」と感想が記されています。

日本骨髄バンクでドナーとして骨髄・末梢血幹細胞を提供する

骨髄バンクへのドナー(提供者)となった方が、細胞を採取する時に休暇を取得できる「ドナー休暇制度」を設けている企業があります。

ドナー休暇制度を導入している企業は2021年12月時点、全国で712企業・団体です。(※参照:日本骨髄バンク「全国712企業・団体(2021年12月15日)」)

日本骨髄バンクのホームページでは、骨髄バンクのドナー登録の条件として以下の3つを掲載しています。

  • 骨髄・末梢血幹細胞の提供の内容を十分に理解している方
  • 年齢が18歳以上、54歳以下で健康状態が良好な方
  • 体重が男性45kg以上/女性40kg以上の方

※引用:日本骨髄バンク「ドナー登録をお考えの方へ

薬を服用している人、特定の疾患を持っている人や妊娠中の方などは登録できない決まりとなっています。なお、型が一致する患者が現れた時に細胞を取る流れであるため、即座にドナー提供には至らず、数年後に適合通知が送られるケースもあります。

1-4.インターネットで情報を拡散する

SNSやブログなどインターネットを利用して、啓発・普及活動を行う事も社会貢献の1つです。

SNSで「行方不明のペットを探してほしい」という投稿を拡散する、特定のハッシュタグを付けて投稿する事で寄付ができるプロジェクトに参加するなどの方法があります。

ただし、SNSを活用して寄付金をだまし取ったり、偽の情報を拡散させて個人情報を取得しようとする業者など、SNSの拡散しやすい特性を悪用した事例も見られています。社会貢献を目的とした情報の拡散を行う際は、それが正しい情報であるか、慎重に検証を行いましょう。

以下では、実際に実施されたSNSでの拡散活動をご紹介します。

カゴメ株式会社による「こども食堂」SNSでの拡散

食品会社のカゴメ株式会社では、「こども食堂」を支援する活動を行っています。2019年には、Twitterで「子ども食堂を応援しよう」という、SNSを活用した支援活動が行われました。(※参照:カゴメのこども食堂応援プロジェクト

Twitterのユーザーが指定されたハッシュタグをつけて投稿することで、1ツイートで1点の自社製品を全国のこども食堂に寄付するというプロジェクトです。ツイートには多くの反響があり、14751点の製品を寄付する事になりました。

このように、個人で行う社会貢献には寄付やボランティアだけでなく、支援活動を行う団体や個人の方の情報を拡散することも含まれます。社会問題の情報が共有されることで、より多くの支援に繋がる可能性もあり、意義のある活動手段と言えるでしょう。

2.まとめ

個人で出来る社会貢献活動には寄付や募金、ふるさと納税やボランティア活動などがあります。

ボランティア活動の中でよく知られているものとして、献血や骨髄バンクのドナー登録などがありますが、一定の要件を満たす必要がありますので注意しましょう。

気軽にできるものとしてはインターネットを通じた情報の拡散という方法もあります。ただし、SNSの拡散性や支援者の善意を悪用したケースも見られているため、情報が正しいものであるか、発信元の団体の調査を行うなど、慎重に検証することが大切です。

この記事を参考に身近な社会貢献について知り、今後の活動に役立てていきましょう。

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