ネオモバ、ひとかぶIPOの評判と実績は?当選率の上げ方も【2022年5月】

2021年のIPO企業数は125社(前年比+32社)と14年ぶりの高水準を記録するなど、IPO取引が盛り上がりを見せています。中でもスマホ取引専用の証券会社であるSBIネオモバイル証券「ネオモバ」のIPO取引は、通常100株単位で申し込む必要がある中、1株単位で購入できるため、まとまった資金を必要とせず、初心者の方でも参加しやすいのが特徴です。

そこでこの記事では、ネオモバのひとかぶIPOについて詳しく知りたい方のために、ひとかぶIPO取引の特徴、実績、評判をご紹介するので、参考にしてみてください。

※本記事は2022年5月15日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. ネオモバのひとかぶIPOとは
  2. ネオモバのひとかぶIPOの実績
    2-1.2019年のIPO実績
    2-2.2020年のIPO実績
    2-3.2021年のIPO実績
    2-4.2022年のIPO実績
  3. ネオモバのひとかぶIPOの評判
  4. ネオモバのひとかぶIPOで当選確率を上げる方法
  5. まとめ

1 ネオモバのひとかぶIPOとは

IPOとは「Initial Public Offering(新規公開株式)」の略で、未上場企業が株式を証券取引所に上場させて、投資家に株式を取得してもらうことを指します。

企業が上場するには、監査法人や公認会計士から会計監査を受け、準備から上場まで3年程度要しますが、厳しい審査を通過した企業は上場により経営の透明性が上がり、より投資価値のある銘柄と判断されます。

IPO株は証券会社を通じて購入することが可能ですが、ネット証券の場合、割り当ての多くが抽選方式となっているため、当選しなければIPO銘柄に投資できません。IPO株は、基本的に上場後の株価が公募価格より値上がりするケースが多いため利益を上げやすい一方、銘柄によって異なりますが、IPO抽選で当選する確率は1~2%程度となります。

スマホ取引専用の証券会社であるSBIネオモバイル証券では、「ひとかぶIPO」としてIPO取引を取り扱っており、IPO銘柄に1株単位で申込可能なのが大きな特徴です。通常の株取引の場合、原則100株単位で購入する必要がある一方、ひとかぶIPOは1株から購入できるため、まとまった資金を必要としません。また、1人1票で1株から申込みできるので、当選チャンスも高くなるメリットがあります。

また、ひとかぶIPOの抽選方法は投資スタイルに合わせて選択可能です。通常の完全平等抽選のほか、優遇抽選もあるので、年齢や取引実績に応じて当選確率を高めることが可能になり、他社よりIPOに参加できるチャンスが多くなります。

さらに、SBIネオモバイル証券は、業界トップクラスのIPO取扱銘柄数を誇るSBI証券が主幹事証券として引き受けたIPO銘柄の一部を委託販売しており、ひとかぶIPOでもIPO銘柄に応募できるチャンスを期待できます。

2 ネオモバのひとかぶIPOの実績

ネオモバは、IPO銘柄の取扱いを2019年より開始しており、2019年1件、2020年11件、2021年15件、2022年3件(2022年4月末時点)の引受実績があります。それぞれ具体的に見ていきましょう。

※2022年4月4日から市場の名称が「プライム市場」「スタンダード市場」「グロース市場」に変更となっています。

2-1 2019年のIPO実績

上場日 銘柄名(コード) 市場 発行価格 初値 騰落率
12月18日 BuySell Technologies(7685) 東証マザーズ 1,930円 3,720円 92.75%

2019年のひとかぶIPOの引受実績は1件で、「BuySell Technologies(7685)」がネオモバ初のIPO銘柄となります。BuySell Technologies社は出張買取を中心とした多様なリユース商材の買い取り・販売を行う企業です。

上場前の想定時価総額は118.6億円、吸収金額(IPOにより市場から調達した資金)14.2億円の中型案件ですが、主幹事証券がSBI証券ということもあって個人投資家から注目された結果、3,720円の初値がつき、発行価格を92.75%上回りました。

2-2 2020年のIPO実績

上場日 銘柄名(コード) 市場 発行価格 初値 騰落率
12月25日 ファンペップ(4881) 東証マザーズ 650円 715円 10%
12月23日 交換できるくん(7695) 東証マザーズ 2,050円 4,615円 125.12%
12月22日 Kaizen Platform(4170) 東証マザーズ 1,150円 1,170円 1.74%
12月22日 ウェルスナビ(7342) 東証マザーズ 1,150円 1,725円 50%
11月27日 クリーマ(4017) 東証マザーズ 3,570円 4,850円 35.85%
11月25日 MITホールディングス(4016) JASDAQ 690円 3,590円 420.29%
10月02日 タスキ(2987) 東証マザーズ 670円 5,060円 655.22%
9月24日 まぐまぐ(4059) JASDAQ 810円 3,400円 319.75%
7月7日 Branding Engineer(7352) 東証マザーズ 490円 2,920円 459.92%
3月31日 Macbee Planet(7095) 東証マザーズ 1,830円 2,348円 28.31%
3月26日 アディッシュ(7093) 東証マザーズ 1,230円 2,101円 70.81%

2020年のひとかぶIPOの引受実績は11件です。個人投資家の新規参入が増加したことで、前年を大きく上回る結果となったほか、騰落率ベースで際立つIPOも多く、取引が活発化した年でした。

騰落率ベースで目立つIPO銘柄の一つは、企業向けエンジニアリソースの提供やプログラミング事業などを手掛ける「Branding Engineer(7352)」で、新型コロナウイルスによるテレワークブームのタイミングで上場したこともあり、459.92%の騰落率となりました。

そのほかにも、テレワーク需要などで業績推移の拡大が期待されていたメルマガなどのコンテンツ配信プラットフォームの運営を行う「まぐまぐ(4059)」は、319.75%の騰落率を記録しています。

2020年10月2日に上場した「タスキ(2987)」は、投資用不動産の開発・販売を行う企業で、SBI証券が主幹事を務めました。IPO前の業績が右肩上がりで推移していたため、期待されていた銘柄だったことから、初値が発行価格を大きく上回り、655.22%の騰落率となりました。

また、2020年11月25日に上場した「MITホールディングス(4016)」は、システム・インテグレーションサービスや顔認証などのソリューションサービスを行う企業で、SBI証券が主幹事を務めました。事業内容から景気変動による影響の少ないディフェンシブ銘柄に分類されるため、人気化する要素は薄かったものの、想定価格が低く、公開株数も少なかったため、420.29%の騰落率を記録しました。

2-3 2021年のIPO実績

上場日 銘柄名(コード) 市場 発行価格 初値 騰落率
12月24日 エフコード(9211) 東証マザーズ 2,020円 6,000円 197.03%
12月24日 CS-C(9258) 東証マザーズ 1,010円 1,205円 19.31%
12月23日 ハイブリッドテクノロジーズ(4260) 東証マザーズ 500円 730円 46.00%
12月21日 ラバブルマーケティンググループ(9254) 東証マザーズ 1,260円 4,845円 284.52%
11月24日 ラストワンマイル(9252) 東証マザーズ 1,710円 2,520円 47.37%
9月29日 プロジェクトカンパニー(9246) 東証マザーズ 2,650円 3,500円 32.08%
9月28日 ROBOT PAYMENT(4374) 東証マザーズ 1,860円 3,725円 100.27%
8月27日 ジェイフロンティア(2934) 東証マザーズ 4,190円 3,560円 -15.04%
7月06日 BCC(7376) 東証マザーズ 1,300円 3,350円 157.69%
6月29日 Waqoo(4937) 東証マザーズ 1,920円 2,362円 23.02%
6月24日 HCSホールディングス(4200) JASDAQ 1,800円 2,210円 22.78%
6月24日 セレンディップHD(7318) 東証マザーズ 1,130円 1,656円 46.55%
6月23日 アイパートナーズフィナンシャル(7345) 東証マザーズ 3,120円 9,880円 216.67%
3月25日 ベビーカレンダー(7363) 東証マザーズ 4,200円 9,400円 123.81%
3月24日 Sharing Innovations(4178) 東証マザーズ 2,850円 4,650円 63.16%

2021年のひとかぶIPOの取扱実績は15件と、2020年に続いて活気ある市況が継続しています。騰落率ベースで目立つIPO銘柄の一つはアイパートナーズフィナンシャル(7345)で、独立系金融アドバイザーであるIFAを介した金融サービスを展開している企業です。東証マザーズ上場の小型IPOですが、主幹事証券はSBI証券が務めており、公開株数が少ないこともあって騰落率は216.67%となっています。

また、SNSアカウントの運用支援などSNSマーケティング事業を行う「ラバブルマーケティンググループ(9254)」は、IPOで人気化しやすいクラウド関連銘柄であり、公開株数も少なかったため、騰落率は284.52%を記録しました。

2-4 2022年のIPO実績

上場日 銘柄名(コード) 市場 発行価格 初値 騰落率
4月28日 クリアル(2998) 東証グロース 930円 1,600円 72.04%
2月25日 マーキュリーリアルテックイノベーター(5025) 東証マザーズ 1,270円 1,355円 6.69%
2月22日 CaSy(9215) 東証マザーズ 1,350円 2,001円 48.22%

2022年のひとかぶIPOの引受実績は3件です(2022年4月末時点)。東京証券取引所の市場区分見直しが行われてから、ネオモバが初めて取り扱ったのが「クリアル(2998)」です。資産運用プラットフォーム事業や不動産投資サービスを行う企業で、SBI証券が主幹事を務めたIPO案件です。

クリアルの公開株数は少なくなかったものの、主要大株主にロックアップがかかっていることから、供給が絞られ、騰落率は72.04%にとどまりました。

3 ネオモバのひとかぶIPOの評判

ネオモバのひとかぶIPOを活用するユーザーからは、以下のような意見や感想が寄せられています。

  • IPO銘柄に1株単位から申込みできるのは嬉しい
  • 他社よりもIPOに応募できる機会が多い
  • 優遇抽選があり、当選チャンスが多いのは有難い
  • 申し込み手続きが簡単なのは便利
  • 初値売りができず不安

※いずれも個人の感想です。サービスに関してはご自身でもよくご確認の上、ご利用のご判断をお願いいたします。

IPO銘柄は、上場後に取引が集中するため価格変動も大きくなります。一方、ひとかぶIPOは1株単位で購入可能なので、価格変動リスクを回避しやすく、IPO取引の初心者でも手軽に参加できると評判です。

また、SBIネオモバイル証券は、IPO実績No.1のSBI証券が抱えるIPO銘柄の一部を委託販売しているので、IPOの応募機会が多くなります。今後もSBI証券との連携によりIPO銘柄の取扱数増加が期待されています。

一方、初値が付いた日の翌営業日以降にならないと売却できないので、初値から少なくとも1日は下落リスクにさらされる点に注意が必要との意見もあるので、参考にしてみてください。

4 ネオモバのひとかぶIPOで当選確率を上げる方法

ネオモバのひとかぶIPOでは、「優遇枠」を利用することで当選確率を高めることが可能です。ひとかぶIPOの優遇枠には、以下の通り、「若年優遇」「取引継続優遇」「FX取引「口座保持優遇」があります。

若年優遇 20代・30代の参加者を対象に当選確率が上がる優遇枠
取引継続優遇 3ヵ月以上、ネオモバで株取引を行っている参加者の当選確率が上がる優遇枠
FX取引口座保持優遇 ネオモバのFX取引口座を開設していれば当選確率が上がる優遇枠

ネオモバの株取引は、Tポイントを使った投資ができるほか、IPO銘柄同様に通常株でも1株から購入できます。また、ロボアドバイザーや株の予想的中で購入金額が最大2倍になる「ネオW」を活用することができます。

ネオモバFXも同様にTポイントを使った取引ができるほか、1通貨単位から取引を行えます。また、1,000通貨まで米ドル/円のスプレッドが0円なので、取引コストがかからず取引できる点も強みです。

これらの優遇枠を活用すれば当選確率を高めることが可能なほか、優遇枠と合わせて、申込株数を「99株」に設定することで当選する可能性を最大限引き上げることができます。

まとめ

ネオモバのひとかぶIPOは、1株から申込み可能なので、少額から始めたい方や初心者の方にも適したIPO取引です。また、様々な優遇抽選枠を活用でき、使い方に酔ってより多くの当選チャンスを狙うことができます。

一方、当選してIPOに参加できたとしても、売り時によっては損失に繋がる可能性があるので、事前に戦略を立てた上で、IPO取引を行うことが大切です。ネオモバのひとかぶIPOに関心のある方は、IPOの仕組みや証券会社の実績をしっかりと把握した上で、慎重に検討しましょう。

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