ひとり親・母子家庭を支援する方法は?主な寄付先の団体4つも
配偶者と離婚・死別といった何らかの事情でひとり親となった家庭を支援するためには、寄付やボランティア、SNSやブログなどで情報を拡散するといった方法があります。
また、ひとり親・母子家庭を支援する団体も数多くあるため、このような団体へ寄付を行うことで間接的に支援を行うことが可能です。
本記事では、ひとり親・母子家庭の現状と支援方法、主な寄付先の団体4つをお伝えしていきます。
目次
- ひとり親・母子家庭の現状と支援方法
1-1.ひとり親・母子家庭を支援する方法4つ - ひとり親・母子家庭の支援ができる主な寄付先の団体4つ
2-1.認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ
2-2.認定NPO法人カタリバ(キッカケプログラム)
2-3.一般社団法人北長瀬エリアマネジメント
2-4.公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン - まとめ
1.ひとり親・母子家庭の現状と支援方法
配偶者との離婚や死別により、母子家庭又は父子家庭で暮らす親子は、子供の年齢にもよりますが多くの場合1人の大人(親)が働き手となります。
厚生労働省が2016年に行った「全国ひとり親世帯等調査結果報告」によると、母子世帯の平均世帯人員は3.31人、母親自身の平均年間収入は243万円で世帯収入は348万円です。
父子世帯の平均世帯人員は3.70人で、父自身の平均年間収入は420万円、世帯の平均年間収入は573万円となっています。
なお、厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、1世帯当たりの平均所得金額は約552万円となっており、調査年が異なるものの、おおよそ母子家庭は平均より約204万円低いという現状があります。さらに母子世帯ではパート・アルバイトなどで勤務している人が43.8%という状況です。
全てのひとり親・母子家庭が経済的に困窮しているわけではありませんが、働き手が1人であるひとり親の世帯は経済的に厳しい環境に陥ってしまう傾向がある、ということが分かります。
1-1.ひとり親・母子家庭を支援する方法4つ
- 寄付
- 物品寄付
- ボランティア
- 情報の配信・拡散
厳しい環境にある世帯が多いひとり親・母子家庭を支援するためには、寄付やボランティア、情報の拡散といった方法があります。
寄付は金銭に加え、洋服や食料など物資での受け付け、不要品を回収業者に買い取って貰い支援する団体もあります。ただし、物品寄付は運搬や管理にコストがかかってしまうため、寄付を行う前に寄付先で本当に必要としているのか確認することが大切です。
その他、ボランティアには子供の悩み相談、学習支援、食事の提供(子ども食堂)などがあります。主にボランティア募集掲示板や地方自治体NPO法人といった支援団体で募集しています。
金銭的な支援やボランティアの参加などの時間が取れない場合には、SNSなどのインターネットツールを活用し、ひとり親の実態や、支援団体の情報を拡散することも啓発・普及活動として支援に繋がります。
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2.ひとり親・母子家庭の支援ができる主な寄付先の団体4つ
支援団体によって活動内容や頻度、団体の規模が異なってくるため、ひとり親・母子家庭を支援する方法や手段にも違いがあります。また、団体によっては活動内容が開示されていないケースもあるため、寄付金が正しい用途に使用されているか分かりづらいこともあります。
寄付先に悩まれる方に向けて、ここではひとり親・母子家庭の支援ができる以下4つの団体をご紹介します。団体の活動内容や特徴について詳しく解説するのでご参考ください。
- 認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ
- 認定NPO法人カタリバ(キッカケプログラム)
- 一般社団法人北長瀬エリアマネジメント
- 公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
2-1.認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ
認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむは、シングルマザー、シングルマザーになる予定の方、シングルファーザーを支援する団体で、1980年に発足し、2002年にNPO法人に、2018年に認定NPO法人となった当事者中心の支援団体です。
シングルマザーのための就労支援や電話・メール相談、グループ相談会、入学お祝い金事業などの支援を行っています。寄付はスポット(一度だけ)と毎月の継続があり、寄付金は食料支援や入学お祝い金事業などに充てられます。
継続寄付はクレジットカード決済又はゆうちょ銀行の自動払い込みで月1,000円から、スポット寄付はクレジットカード決済・銀行振込・郵便振替で受け付けています。
2-2.認定NPO法人カタリバ(キッカケプログラム)
認定NPO法人カタリバは、10代の居場所作りをサポートする団体です。カタリバでは様々なプロジェクトが実施されていますが、中でも「キッカケプログラム」は全国の経済的に困難な状況にある家庭にオンラインの居場所作りや体験機会、学びのプログラムを提供するプロジェクトです。
PCとWi-Fiを無償で貸し出し、PCやインターネットの基本的な使い方をレクチャー、週1回のオンライン面談で学習意欲を引き出す支援などを行います。カタリバでは全ての10代を支援対象としていますが、「キッカケプログラム」に参加する家庭の85%はひとり親世帯です。
2020年6月~8月には「あの子に学びをつなぐプロジェクト2020クラウドファンディング」というコロナ禍で顕著となった貧困による子供達の格差や課題への対策プロジェクトに2014人が寄付を行い合計約3,200万円の寄付が寄せられました。
キッカケプログラムへの支援は、寄付(スポット・継続)で受け付けています。スポット寄付はクレジットカード決済、継続寄付はクレジットカード又は口座振替で対応しています。
2-3.一般社団法人北長瀬エリアマネジメント
一般社団法人北長瀬エリアマネジメントは岡山県で「北長瀬コミュニティフリッジ」というプロジェクトを中心に活動する団体です。
北長瀬コミュニティフリッジは団体に寄付された食料・日用品をショッピングモール(ブランチ岡山北長瀬)に併設した駐車場にある倉庫内の冷蔵庫・冷凍庫で、24時間支援を必要とする方が人目を気にすることなく提供できる仕組みになっています。
日用品・食料品を受け取る方は登録制で、児童扶養手当・就学援助などを受給されている方が対象です。支援者も登録制となっており、登録フォームから申し込みを行います。なお、「スマートサプライ」というプラットフォーム内でAmazonを通して支援する場合には、登録の必要はありません。
スマートサプライを利用せず登録を行う場合は、ブランチ岡山北長瀬に直接物資を持ち込みます。2022年5月現在、食料品・日用品をお店で購入時にレジの横で寄付できる仕組み「フードギフト」を準備中で賛同店舗を募集しています。
2-4.公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンは、家庭の経済格差から生まれる子供の教育格差を解消し、貧困を断ち切ることを目的とした団体です。
支援対象はひとり親家庭だけではありませんが、経済的に困難を抱える子供達への支援活動を行っています。個人や法人から寄付されたお金で「スタディクーポン」を子供達に発行し、学習塾や習い事、家庭教師などに利用することで支援します。
チャンス・フォー・チルドレンへの寄付金のうち65%はスタディクーポン費に、20%は学生ボランティアと子供の面談費などその他の事業費として使われています。
寄付には毎月継続とスポットがあり、継続寄付は1,000円からスポット寄付は3,000円から金額を設定できます。
3.まとめ
ひとり親世帯、特に母子家庭は世帯収入が平均より低いという実状があり、支援を必要としている家庭は少なくないということが推し量れます。金銭的な支援やボランティア以外にも、SNSなどのインターネットツールを活用した支援方法もあり、自身に適した方法で支援を検討されてみると良いでしょう。
本記事では、ひとり親・母子家庭の経済的な実態や支援方法、主な寄付先の団体4つを解説してきました。寄付先の団体は生活用品や食品を提供する一般社団法人北長瀬エリアマネジメント、子供の教育を支援する認定NPO法人カタリバのキッカケプログラムなど支援内容も様々です。支援の方法と合わせて、支援先団体を選ばれてみると良いでしょう。
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