日本向けサービスを開始したFTX Japanの特徴【注目度の高い仮想通貨取引所】
今回は、FTX Japanについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。
目次
- FTX Japanとは?
1-1.FTX Japanの概要
1-2.FTXとは - FTX Japanの特徴
2-1.取扱通貨の種類が豊富
2-2.日本円の入出金が早い
2-3.パーペチュアル取引
2-4.紹介プログラム
2-5.VIPプログラム - FTX Japanの今後
- まとめ
世界規模の暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するFTX Trading Ltdは22年6月2日、日本向けサービスFTX Japanのローンチを発表しました。日本のユーザーに対する本格的なサービス提供をスタートしています。
なお、新規ユーザーの登録は22年5月27日から開始していました。今回は、日本への本格的な進出を果たした「FTX Japan」について、その特徴を中心に解説していきます。
①FTX Japanとは?
1-1.FTX Japanの概要
FTX Japanとは世界規模の大手仮想通貨取引所FTXの日本法人で、FTX の創設者サム・バンクマン・フリード氏が日本支社の暫定CEOを務めています。(7月1日時点で、代表取締役にセス・メラメド氏が就任しています。)サム・バンクマン・フリード氏率いるFTX Japanは金融庁の「暗号資産交換業者」としての登録を完了しています。
同氏は長者番付「フォーブス400」に名を連ねるなど、仮想通貨業界における重要人物の一人となっており、若干30歳という若さにも関わらず、その総資産は210億ドル(約2兆7,000億円)にのぼると伝えられています。
サム氏は日本の仮想通貨市場について、「高度に規制された市場」と評しており、仮想通貨取引の潜在的な市場規模は1兆ドル(130兆円)にも及ぶと言及しています。FTXは日本国内で、BTC、ETH、SOL、FTTなど幅広いデジタル資産のスポット取引やパーペチュアルなど、業界をリードするプロダクトとサービスを提供します。また、日本円の入出金手続きを迅速に行えるなど、優れたユーザビリティを特徴とします。
FTX Japanはこれらのサービスを通して、日本のデジタルアセットエコシステムに新たな革命を起こすと語っています。
1-2.FTXとは
FTXとは19年に香港を拠点として設立された仮想通貨およびデリバティブの取引所で、21年9月に本社をバハマに移しています。
デリバティブとは原資産から派生した金融商品のことで、FTXグローバルでは現物取引のみならず、多岐にわたる取引を行うことが可能です。
FTXは仮想通貨デリバティブ取引所として世界最大規模を誇っており、22年における日間平均取引量は、120億ドル(約1.6兆円)相当に上ります。FTXグローバルは海外展開にも力を入れており、アメリカ向けとして「FTX.US」、仮想通貨規制の整備された国々を除くグローバルマーケットとして「FTX」を運営しています。
そして今回、日本国内の規制に準拠したマーケットとして「FTX Japan」がローンチされたというわけです。FTXの日本市場参入は22年2月時点に示唆されており、22年4月には国内の仮想通貨交換業者「Quoine株式会社」の親会社である「Liquidグループ」の買収が成立。満を持してFTX Japanの本格的なサービス提供が始まったという運びとなっています。
②FTX Japanの特徴
2-1.取扱通貨の種類が豊富
FTX Japanではビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)をはじめとする人気のトークンを幅広く取り扱っており、その種類は全部で下記13銘柄となっています(2022年7月7日時点)。
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- リップル(XRP)
- ソラナ(SOL)
- ライトコイン(LTC)
- ベーシックアテンショントークン(BAT)
- FTXトークン(FTT)
- ポルカドット(DOT)
- ステラルーメン(XLM)※パーペチュアル取引のみ
- エンジンコイン(ENJ)
- オーエムジー(OMG)
- ドージ(DOGE)
FTX JapanではLiquid by FTXと並んで、日本国内で唯一「ソラナ(SOL)」を取り扱っており、ユーザーにとって海外取引所を通さずに直接購入できる強みがあります。
【関連記事】:イーサリアムキラー代表格、Liquid by FTXで日本初上陸を果たすSolana(ソラナ)とは?
2-2.日本円の入出金が早い
国内取引所の日本円の入出金には、即時入金サービスを使用しない限り、数時間〜数日を要するケースがあります。FTX Japanでは日本円の入出金は原則即時に反映されると説明されています。入出金にかかる手数料も無料に設定されているため、利便性がかなり高いと言えるでしょう。
ただし、法定通貨の入出金の合計額が取引量を上回るユーザーに対して、出庫手数料として最大0.1%の手数料が発生する可能性があるため注意が必要です。手数料が発生する場合は事前に通知されるとしています。
2-3.パーペチュアル取引
FTX Japanでは現物取引のほかに、パーペチュアル取引と呼ばれるデリバティブ商品も取り扱っています。
パーペチュアル取引とは、現物と先物、CFDの特徴を融合させたデリバティブ取引で、決済満期などの期限が設定されず、無期限に建玉を保持することが可能な取引手法です。従来の先物取引では、契約時に決済満期日と、その日にいくらで売買するのかを決定しますが、パーペチュアルには限月が無く、無期限に建玉を保持することが可能です。
マーク価格は、参照する原資産の「インデックス価格(マーケット価格)」に基づいて計算されます。インデックス価格との価格乖離を増加させる方向のポジションを持っているトレーダーが、乖離を縮小させる方向のポジションを持っているトレーダーに手数料を支払う「資金調達」というメカニズムのもと、マーク価格のマーケット価格からの乖離が抑制されます。
2-4.紹介プログラム
FTX Japanでは「紹介プログラム」を実施しており、ユーザーごとに配布される紹介リンクに記載されている紹介コードから、新規ユーザーを紹介することができます。紹介者は紹介された方の取引手数料の25〜40%を受け取ることができるほか、紹介された方は取引手数料が5%割引されるなど、多くのメリットを享受することができます。
2-5.VIPプログラム
FTX Japanでは紹介プログラムのほかに「VIPプログラム」と呼ばれるシステムが存在し、ユーザーは手数料の優遇やVIP専用サポートのほか、APIレート制限の優遇や新しくローンチするプロダクトなどについての優先的なお知らせなどといったメリットを享受できるということです。
③FTX Japanの今後
FTXは現段階で、22年4月に買収が完了した「Liquid by FTX」および今回ローンチされた「FTX JP」という二つのプラットフォームを展開しています。今後数ヶ月間において2つのサービスをFTX Japanに統合させる方針だと発表しています。
Liquid by FTXへの新規登録希望者はすでにFTX JPを利用可能になっており、Liquid by FTXの新規登録は事実上、受付停止の状態になっています。また、Liquid by FTXの既存ユーザーに関しても、22年6月中を目処に順次FTX JPへとサービスの移行を行う予定だということですが、すでに登録を完了している既存ユーザーについては、FTX JPへの移行における追加の登録手数料や「KYC(身分証確認)」作業などは発生しないということです。
FTXグローバルはこれまで、多岐にわたるデリバティブ取引の展開や利便性の高いプラットフォームの開発によって世界中に多くのユーザーを獲得してきましたが、今回の日本市場参入を受けて、日本国内でもデリバティブ取引をはじめとするさまざまなサービスの展開を行い、規模の拡大を目指していくとしています。
④まとめ
世界的な仮想通貨取引所FTXが展開するFTX Japanは、FTXが持つ豊富な経験とノウハウをもとに日本市場に新たな風を吹かせてくれると期待されています。パーペチュアル取引やVIPプログラムなど、他にはないユニークなサービスを展開しているため、この機会に口座を開設し、自身のニーズにマッチした取引を行ってみてはいかがでしょうか。
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