止まらない円安、ドル円は147円が視野か。FXの注目ポイントをトレーダーが解説

ドル円が昨日(9月7日)145円にタッチしそうな場面があり、今日は144円台での推移が続いた後143円台に落ち着いている。

足元2日間で4円程度の円安が進んでおり、スピード感的に少し速すぎるとの声も上がっている状況でもあるが、現在チャートでは147円まで特に抵抗線がない状況になっているため、一旦は147円をトライしに行く展開になるという見方が強まっている。

日本の鈴木財務相からも円安牽制発言が何度か出ており、7日には現在の為替市場の動きは急速で一方的だという、以前よりも少しトーンが強めのコメントを出してきているが、為替介入までのコメントからの距離はまだ離れていると言えるだろう。

為替介入にはコメントのトーンの順序が以下7つある。
①市場動向に一喜一憂しない②為替相場は安定的に推移するのが望ましい。もしくはファンダメンタルズを反映するのが望ましい③市場動向を注視している④急激/急速な相場変動は望ましくない⑤円相場の動きは行き過ぎている⑥必要であれば適切な措置を講じる(現在)⑦投機的な相場の動きに対しては断固たる措置を取る用意

このような順番で介入前に当局としてどのように判断しているかを市場に伝えていく。しかし、9月8日時点では⑥まできており、介入までの距離が相当近くなっていることがわかるだろう。

一旦投機筋のポジションの日本円のショートポジションは140円手前で一旦解消している動きが出ていたこともあり、再度141円を超えてくる過程で円ショートのポジションを再度構築し始めている動きも出ていることが、足元の急騰劇の材料の一つとなったか。

短期的には明らかにスピードが速すぎるところは否めないため上下に激しい展開が発生する可能性は明らかに今後出てくるだろう。

ドル円、米国債2年金利、10年金利

※図はTradingViewより筆者作成

上記はドル円と米国債2年金利と10年金利だが、2年金利が上昇していない中、10年金利の上昇がドル円と連動しているような印象を受けるチャートとなっている。

ドル円(オレンジ)、日米10年金利差

※図はTradingViewより筆者作成

次にドル円(オレンジ)と日米10年金利差のチャートだが、以前日米金利差が一番拡大した6月と比較するとドル円の位置というのがかなり高い位置にあるということが把握できるため、個人的にはここからのドル円の上昇はやはりついていきにくいというのが結論。

ゆっくりと反転するタイミングを狙った方がリスクリワードがいいと考えているため、その方向で今年はトレードしたいと考えている。

【参照記事】時事ドットコム「鈴木財務相、円安「急速で一方的」 松野官房長官「必要な対応」に言及

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