台風被害をふるさと納税で応援、大手ポータルサイトで寄付受付の動き広がる

9月は2週連続で台風が日本に上陸、接近し、記録的な雨量によって各地で河川氾濫、土砂崩れ、生活インフラの途絶といった被害をもたらした。ふるさと納税制度では、被災地への寄付で支援することができる。ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営する株式会社トラストバンク、ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふる、「ふるなび」の株式会社アイモバイルは、自治体の災害支援に注力している。

9月14日に発生し、18日に非常に強い勢力で鹿児島県に上陸した台風14号(アジア名:ナンマドル)で、トラストバンク社はふるさと納税で被災自治体の災害支援に寄付できる仕組み「ふるさとチョイス災害支援」で同県大崎町と南大隅町の「災害時緊急寄付申込みフォーム」を開設した。

「ふるさとチョイス災害支援」は2014年9月開始した、ふるさと納税を活用して災害時に被災自治体の復旧・復興のための寄付金を募る仕組み。契約の有無にかかわらず全国の自治体にプラットフォームを無償提供する。自治体はサイトで被災状況や寄付金の活用事例を報告できる。寄付者は被災地に寄付金と一緒に応援メッセージを送ることができるのが特徴だ。同社は22日までに「ふるさとチョイス 災害支援 令和4年台風14号」として掲載自治体を17に拡大。宮崎市、諸塚村、西都市、三股町、国富町、高原町、五ヶ瀬町、西米良村、高千穂町、えびの市、美郷町、小林市を対象に加え、26日午後6時時点で合計寄付金額989万4039円 、寄付件数893件となっている。

さとふる社も「令和4年9月台風・豪雨被害 緊急支援寄付サイト」を迅速に立ち上げ、22日時点で17自治体を掲載した。サイトでは、掲載自治体に1000円から1円単位で指定した金額を寄付できる。自治体からさとふる社への支出はゼロ、寄付決済手数料も同社が負担して寄付者の善意を自治体へ届ける。寄付総額は26日午後7時時点で288万6千円 、寄付件数は258件。

アイモバイル社は20日、「令和4年9月台風14号・豪雨災害支援緊急災害支援窓口」を開設。掲載自治体は鹿児島県肝付町、宮崎県延岡市、小林市、宮崎市、都城市、日向市、西都市、高原町、国富町、美郷町、高千穂町。同サイトでは7月、8月にも豪雨被害の寄付を呼び掛けており、今夏の自然の猛威を印象付けると同時に、ふるさと納税による災害支援が普及してきていることも感じさせる。

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