仮想通貨取引所bitFlyerがシンガポールのBOBG社と提携した目的とは

今回は、bitFlyerがBOBGと提携した目的について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. bitFlyerとは
    1-1.bitFlyerの概要
  2. bitFlyerとBOBGの提携
    2-1.bitFlyerとBOBGの業務提携契約締結
    2-2.提携先であるBOBGとは
  3. bitFlyerがBOBGと提携した目的とは
    3-1.IEO事業のさらなる拡大
    3-2.自律分散型エコシステムの発展
  4. まとめ

22年10月21日、国内の大手暗号資産(仮想通貨)取引所bitFlyer(ビットフライヤー)の運営などを手がける株式会社bitflyer holdingsは、シンガポールを拠点とするBOBG PTE. LTD.と業務提携契約を締結したことを明らかにしました。

bitFlyerでは以前より、さまざまなプロジェクトを通して自律分散型エコシステムの発展に寄与することを目指してきましたが、この提携によって、その勢いが加速するのではと期待されています。

そこで今回は、bitFlyerがBOBGと提携した目的について、提携の概要などを踏まえながら詳しく解説していきます。

①bitFlyerとは

1-1.bitFlyerの概要


bitFlyer(ビットフライヤー)とは、14年1月9日に設立された株式会社bitFlyerによって運営されている国内大手の仮想通貨取引所です。bitFlyerは創業以来、ハッキング被害ゼロという記録を打ち立てており、次世代の最新セキュリティシステムを採用することで誰もが安心して利用できる環境の構築を実現しています。

また、販売所の売買手数料をはじめとする各種手数料が無料となっているため、ユーザーは手数料を気にすることなく、よりお得に取引を行うことが可能です。

このほかにも、ビットコイン(BTC)のほか、リップル(XRP)やイーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BTC)といった人気の銘柄を1円という少額から売買することができるなど、利便性の高いサービスで人気を集めています。

販売所の取扱銘柄

17銘柄:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、ステラルーメン、モナコイン、ネム、チェーンリンク、イーサリアムクラシック、ポルカドット、リスク、テゾス、シンボル、ポリゴン、メイカー

bitFlyer Lightning取引所の取扱銘柄

6銘柄:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ビットコインキャッシュ、ステラルーメン、モナコイン

②bitFlyerとBOBGの提携

2-1.bitFlyerとBOBGの業務提携契約締結

22年10月21日、bitFlyerの運営などを手がけるbitFlyer Holdingsと、シンガポールを拠点とするBOBGが業務提携契約を締結したことを明らかにしました。

bitFlyerでは、仮想通貨を主軸とする「自律分散型エコシステム」をWeb3.0の核心であると位置付けており、今後もゲームやコンテンツ業界だけでなく、世界中において拡大を続けていく分野だとしています。そして、bitFlyerでは22年8月以降、「日本暗号資産交換業協会」が規定した規則に従う形で「IEO(Initial Exchange Offering)」事業への参入を発表しており、各企業またはプロジェクトのトークン新規発行を通して自律分散型エコシステムのさらなる発展に寄与することを目指してきました。

そんな中、自律分散型エコシステムの拡大を目的とした事業を行うBOBGと提携することで、より具体的な施策の検討を行っていくということです。

2-2.提携先であるBOBGとは

BOBG
「BOBG」とは、シンガポールに本社を構えるブロックチェーン関連企業で、人気ブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)」の開発および運営メンバーによって21年に立ち上げられました。増山健吾氏がCEOを務めるBOBGでは、主に国内のブロックチェーン事業者に対して、トークン発行や運用、管理から仮想通貨取引所への上場まで、包括的なグローバル進出のサポートを行っています。

日本国内におけるトークン発行に関しては、税制または会計制度下において、上場企業をはじめとした「FT(ERC-20)」プロジェクトのローンチが非常に困難であるという現状があります。しかし、グローバル規模で通用するプロジェクトを育てるためにはFTが必要です。

そんな中、BOBGでは日本法人がトークンを発行する際に生じるあらゆる問題をスピーディに解決し、トークンの発行から上場までをワンストップでサポートするサービスを展開しています。

③bitFlyerがBOBGと提携した目的とは

3-1.IEO事業のさらなる拡大

bitFlyerがBOBGと提携した最大の目的の一つとして、IEO(Initial Exchange Offering)事業のさらなる拡大が挙げられます。

IEOとは、ブロックチェーンプロジェクトが発行するトークンを、仮想通貨取引所が先行販売するサービスのことを指します。投資家はIEOに参加することによって、トークンをマーケットに出回る前の公開価格よりも安価な値段で購入することができるようになっており、プロジェクトの運営側は自身が発行するトークンを仮想通貨取引所で先行販売し投資家に購入してもらうことで、資金の調達を行うことが可能な仕組みとなっています。

前述の通り、bitFlyerは22年8月からIEOへの本格参入を発表しており、8月23日には通話アプリ「Yay!」を展開する「株式会社ナナメウエ」とIEO実施に向けた契約を締結したことを発表していました。その後の22年9月1日には、「パレットトークン(PLT)」の開発元として知られる「株式会社HashPalette」ともIEOに関する契約を締結しており、HashPaletteのブロックチェーンゲーム「ELF Masters」におけるトークン「ELF」の受託販売を目指していると報告しています。

このように、bitFlyerでは22年からIEO事業の拡大を本格的に進めており、今回のBOBGとの提携もその一環であるとしています。

日本発ブロックチェーンプロジェクトのグローバル進出サポートを目的として、トークンの発行から運用、管理、仮想通貨取引所への上場までを幅広く手がけるBOBGにとって、手軽に仮想通貨の売買を行えるサービスを提供している仮想通貨取引所の存在はインベスターのさらなる拡大やトークンの国内波及に必要不可欠なファクターです。

今後は、BOBGが発行をサポートしたブロックチェーンプロジェクトのトークンを、bitFlyerが国内上場させることを想定しているということで、その先にあるグロースについても、さまざまな施策の検討を行っていくとしています。

3-2.自律分散型エコシステムの発展

IEOの延長として、bitFlyerではトークンを利用した自律分散型エコシステムの発展を目指しています。

前述の通り、bitFlyerはWeb3.0における自律分散的に拡大するネットワークの構築にはトークンの存在が必要不可欠だと考えており、ネットワークの成長とトークンの価値向上という共通の目標に向け、さまざまなステークホルダーが協調し合うことで、トークンが生み出す独自の分散型エコシステムの発展が実現するとしています。

そのため、今回の提携を通して、トークンを利用したエコシステムの成長とともに、トークンの価値も自ずと上昇していくような世界の実現を目指すということです。

④まとめ

bitFlyerは22年8月にIEO事業に本格参入して以来、トークンを利用した自律分散型エコシステムの発展に尽力してきました。

今回、国内プロジェクトのトークン発行サポートを行っているBOBGと提携したことによって、その動きをさらに加速させるとともに、さまざまな施策の検討および具体化を進めていくとしているため、今後の動きに引き続き注目です。

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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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