建築実績の多い不動産会社は？ランキング上位5社のアパート経営の特徴も

建築実績の多い不動産会社は？ランキング上位5社のアパート経営の特徴も

アパート建築会社を選ぶポイントはさまざまですが、各社が公開している「販売戸数」は、建築会社としての実績を推し量ることができる重要な指標です。長い実績を積み重ねていることで長期的なアパート経営を実現させるノウハウが蓄積されていることが期待できるので、アパート建築会社を選ぶポイントとして役立てることができます。

そこで今回のコラムでは、大手ハウスメーカーの賃貸住宅年間完工数をもとに、大手不動産会社5社を比較しながら特徴についても解説していきます。

目次

1. 大手ハウスメーカーの賃貸住宅年間完工数ランキング
2. 賃貸住宅年間完工数上位大手不動産会社5社
   2-1．大東建託
   2-2．大和ハウス工業
   2-3．積水ハウス
   2-4．東建コーポレーション
   2-5．旭化成ホームズ
3. まとめ

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1　大手ハウスメーカーの賃貸住宅年間完工数ランキング

下記の表は、全国賃貸住宅新聞で発表された、2020年4月から2021年3月までの大手ハウスメーカーの賃貸住宅年間完工数です。

※参照：全国賃貸住宅新聞「大東が首位『賃貸住宅に強い建築会社ランキング』～大手ハウスメーカー7社編～」

2　アパートの販売戸数が多い大手不動産会社5社の特徴

この項目では、各不動産会社について詳しく紹介していきましょう。

2-1　大東建託

大東建託は、「生きることは、託すこと」をグループメッセージとして、賃貸住宅や戸建賃貸、賃貸併用住宅などを供給する不動産会社です。「賃貸住宅管理戸数26年連続1位」（週刊全国賃貸住宅新聞調べ）、「賃貸仲介件数12年連続1位」（週刊全国賃貸住宅新聞調べ）、「住宅供給戸数（マンションを除く）12回連続1位」（市場経済研究所調べ）など、各部門で実績を築いています。

特徴的な強み

同社の強みと言えるのが、豊富な賃貸経営に関するノウハウが蓄積されていることです。供給戸数や管理戸数などの実績が高く、さまざまなノウハウでアパート経営を支えてくれます。また、知名度の高い仲介専用サイト「いい部屋ネット」を運用しており、98.1％という高い入居率につなげています。

• 本社所在地：東京都港区
• 設立年：1974年
• 資本金：290億6,000万円
• 社員数（グループ）：17,650名
• 上場証券取引所：東証プライム市場、名証プレミア市場

2-2　大和ハウス工業

大和ハウス工業は、戸建住宅やマンション、賃貸住宅などのほか、ホテルや商業施設、スポーツクラブなどの運営も手掛ける総合建設会社です。建設業界の売上高ランキングではトップを維持しています。

賃貸住宅としては、2階建てと3階建ての「TORISIA（トリシア）」、2階建ての「GRACA（グラサ）」などのブランドを用意しており、顧客のニーズや地域特性に合わせて提案しています。資産活用に環境性能をプラスすることができるZEH-M仕様賃貸住宅も供給しています。

特徴的な強み

同社の特徴は、大和ハウスグループによる一体的なサポート体制です。調査やプランニング、設計、施工、管理、保守、入居者募集に至るまで、賃貸住宅経営に関するノウハウを持ったグループ会社が連携してサポートを行っています。高度な分析によって、家賃設定や間取り、設備などを適切に提案することに加え、独自サイト「賃貸住宅D-room」などの活用で高い入居率を維持しているのも特徴です。

• 本社所在地：大阪市北区
• 設立年：1955年
• 資本金：1,618億4,518万4,151円
• 社員数：16,535人（2022年4月時点）
• 上場証券取引所：東証プライム市場

2-3　積水ハウス

積水ハウスは、さまざまな研究開発から設計施工・アフターメンテナンス、リフォームまで、高い品質のサービスを自社グループで提供する不動産会社です。手掛けるのは賃貸住宅やマンションをはじめ、医院やクリニック、保育所などの子ども関連施設にとどまらず、街づくりや都市開発、国際事業などより良い住環境の構築にも貢献しています。

賃貸住宅としては、240万戸を超える家づくりのノウハウと技術から生まれた積水ハウス品質の「シャーメゾン」ブランドを展開しています。またワンランク上の暮らしを提供する「シャーメゾンプレミア」、快適な生活に加え入居者にもエシカルな生活を提供する「シャーメゾンZEH」といったように、複数の選択肢を用意しています。

特徴的な強み

戸建住宅と変わらないクオリティの賃貸住宅を目指しており、屋内共用廊下タイプ、耐震等級3、太陽光発電、IoT対応、高遮音床システムといったこだわりの設備も用意しています。また「入居者ファースト」の発想で、全国50万戸以上におよぶ賃貸住宅の管理を実施しています。全国各地に3,000店舗のシャーメゾンショップを展開しているのも特徴で、自社物件の仲介を優先して行っています。

• 本社所在地：大阪市北区
• 設立年：1960年
• 資本金：2,025億9,120万円
• 社員数：15,017名 （2022年1月時点）
• 上場証券取引所：東証プライム市場、名証プレミア市場

2-4　東建コーポレーション

東建コーポレーションは、多彩な商品コンテンツで土地活用をサポートする不動産会社です。アパート経営のほか、トランクルーム経営、太陽光発電、駐車場経営、保育園経営、サービス付き高齢者向け住宅経営などの中から土地の特性を見極めて提案しています。

耐震性能に優れ、建築基準法の1.5倍の構造強度を実現した物件を供給しているのが特徴です。商品ラインナップも豊富で、高耐震鉄骨造の「シャルル・スターテラス」、高耐震木造2×4工法「2×4スイート・テラス」、木造2×4工法「スターテラスL」、重量鉄骨造「S（スチール）ユーロピュア」、鉄筋コンクリート造「RCスイート・テラス」、専用機能付き「ユーロピュア・レディベル」など、要望や土地特性に合わせられるように用意しています。

特徴的な強み

入居者募集や集金業務などの管理業務に加えて、24時間コールセンターで入居者の暮らしをサポートしているのが特徴です。また、仲介手数料の割引やフリーレントといった多彩な入居仲介促進サービスも用意しており、入居率向上に寄与しています。集客力の高さも強みで、全国に12,000店舗以上を構える仲介専門店「ホームメイト」と、賃貸物件検索サイト「ホームメイト」はどちらも高い知名度があります。

• 本社所在地：名古屋市中区
• 設立年：1974年
• 資本金：48億円
• 社員数（グループ）： 5,122名 （2022年11月時点）
• 上場証券取引所：東証プライム市場、名証プレミア市場

2-5　旭化成ホームズ

旭化成ホームズは、旭化成グループの住宅会社として1972年に誕生した不動産会社です。ALCコンクリート「ヘーベル」を建築材料として導入し、耐震・耐火・耐久性に優れた住宅「ヘーベルハウス」を提供しています。事業領域は、戸建住宅事業や集合住宅、シニア事業、リフォーム事業など多岐にわたっています。

賃貸住宅としては、高い安全性能と充実の設備を備えた高品質な「へーベルメゾン」ブランドを提案しています。ペット共生型賃貸住宅「プラスわんプラスにゃん」、子育て共感賃貸住宅「母力（ぼりき）」といった付加価値型賃貸住宅も特徴的で、他物件との差別化に寄与しています。

特徴的な強み

賃貸事業では「30年一括借上げシステム」や「総合管理システム」などの管理システムを用意しており、「ヘーベルメゾン」を中心に11万戸を超える賃貸物件を管理しています。一方、入居者に向けて「マイコンシェル」を提供し、連帯保証代行、24時間受付サービス、トラブル対応などで快適な暮らしをサポートしています。

• 本社所在地：東京都千代田区
• 設立年：1972年
• 資本金：32億5,000万円
• 社員数（グループ）： 7,472人（2022年3月時点）
• 上場証券取引所：東証プライム市場（旭化成）

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3　土地から取得したい初心者向けアパート経営セミナー2社

この項目で紹介するのは、主に土地を持たない方でもアパート経営ができるよう、土地取得から任せられるアパートメーカー2社です。詳しく見ていきましょう。

3-1　シノケンプロデュース

シノケンプロデュースは、1990年の創業以来、立地に加えて、デザイン性や居住性、利便性、安全性を追求した賃貸住宅を企画・開発・施工・販売しているアパートメーカーです。土地を取得してアパートを供給する自社開発に優れており、これまでのアパート供給棟数は5,000棟以上におよんでいます。

全国賃貸住宅新聞の「賃貸住宅に強い建築会社ランキング」では、自社開発のカテゴリーで7年連続全国第1位を獲得しています。また42,000戸を超える管理戸数の入居率は、2021年の年間平均で約99％と高い水準を維持しています。金融機関との信頼関係も強く、優遇金利など融資に強いアパートメーカーとしても知られています。

特徴的な強み

主力商品の「New Standard」が2016年度のグッドデザイン賞をダブル受賞するなど、デザイン性に優れた物件で高い入居率を確保しています。また、入居者を確保しやすいように最寄り駅から徒歩10分以内の土地を取得するほか、入居者ニーズに合わせた住宅設備を標準装備しているのも特徴です。エアコンなどの保証や原状回復時の定額リフォームなどを保証する「シノケンあんしんシステム」をはじめ、豊富な保証制度が用意されています。

• 本社所在地：東京都港区
• 設立年：1990年
• 資本金（グループ）：10億9,483万円
• 社員数（グループ）： 1,088名（2021年12月時点）
• 上場証券取引所：東証プライム市場（グループ）

3-2　アイケンジャパン

アイケンジャパンは、土地の紹介から入居者の管理までをトータルサポートするアパートメーカーです。投資用木造アパート「グランティック」シリーズなど中心に、これまでに全国で1,000棟以上のアパートを開発・供給しています。

供給する物件は、「社会人の女性」をメインターゲットにしていることが特徴です。そのためセキュリティに徹底してこだわる一方、ビルトインキッチンや温水洗浄便座、浴室テレビなどアパートとは思えない住宅設備を標準装備しています。さらにスマートフォンが部屋の鍵となる「スマートロック」、家電の遠隔操作なども行える「ホームIoT」など最先端の設備も導入しています。

特徴的な強み

「妥協しない土地選び」「常識を覆す物件力」「防音性と快適性へのこだわり」「24時間体制の管理サポート」といったこだわりで、コンセプトである「堅実なアパート経営」を実現しています。7,232戸ある管理戸数の入居率が99.7％（2021年12月末時点）、新築時に提案した年間想定家賃収入に対する収益稼働率が98.3％と高い水準で維持しており、高い実績を持つアパートメーカーの一つと言えるでしょう。

• 本社所在地：福岡市中央区、東京都港区
• 設立年：2006年
• 資本金：1億円
• 社員数：131名（2022年6月時点）
• 上場証券取引所：非上場

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まとめ

今回のコラムでは、販売戸数の多いアパート建築会社のランキングについて紹介しました。販売戸数の多い不動産会社では過去の実績やノウハウが蓄積されており、アパート経営を検討する際に選択肢に入れてみると良いでしょう。

大手のアパートメーカーの中でも、強みや経営方針、取得後のアフターフォローの内容は異なってきます。1社だけでなく出来るだけ複数社の比較を行い、自身の投資目的や資金状況なども鑑みて慎重に検討することが大切です。

なお、アパート経営を行う土地の取得から行いたい場合や、アパート経営の仕組みやメリット・デメリットなどの基礎的な知識を得て行きたい方は、まずはアパート経営セミナーを受講されてみるのも良いでしょうアパートの建築には大きな資金を必要とするため、徐々に情報収集を行いながら納得感を持って判断していきましょう。

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