仮想都市「神椿市」で完売したジェネラティブNFT、個人証明と住民権の新しいNFTの活用法

仮想都市「神椿市」を舞台に展開される、革新的なNFTプロジェクト「KAMITSUBAKI Resident Genesis」が2023年3月30日に公式販売され、間もなく4,000枚が完売しました。

このプロジェクトは、クリエイティブスタジオ「KAMITSUBAKI STUDIO」と「深化(FUKAIKA)」による共同作業であり、分散型自律組織「KAMITSUBAKI DAO」の一環として展開されました。特筆すべきは、このNFTが「神椿市」の住民としての身分証明となり、さらに住民権を表現する役割も持つという点です。

この記事では、NFTが未経験の方でも興味を持っていただけるように、「KAMITSUBAKI Resident Genesis」の概要からNFTの特性、そして具体的な使い方についてわかりやすく説明します。

目次

  1. NFTプロジェクト「KAMITSUBAKI Resident Genesis」とは
    1-1. KAMITSUBAKI Resident Genesisの概要
    1-2. KAMITSUBAKI Resident Genesisのユーティリティとは
    1-3. KAMITSUBAKI VERSE PROJECTとは
    1-4. FUKAIKA とは
  2. FiNANCiEの概要
  3. 証明書の役割も果たすNFTとは
    3-1. 簡単に本物の作品を確認できる
    3-2. NFTは取引可能
  4. NFTは会員権や身分証としての機能もある
    4-1. NFTをつかった会員権とは
    4-2. NFT会員権の特徴
  5. まとめ

①NFTプロジェクト「KAMITSUBAKI Resident Genesis」とは

KAMITSUBAKI Resident Genesis
「KAMITSUBAKI Resident Genesis」は、「神椿市」の住民としてのアイデンティティを具現化したジェネラティブNFTアートのプロジェクトです。これは、分散型自律組織「KAMITSUBAKI DAO」を率いるクリエイティブスタジオ「KAMITSUBAKI STUDIO」と「深化(FUKAIKA)」の協働により実現した、新たな形のコミュニティ表現と言えるでしょう。

3月25日(土)10:00から3月27日(月)9:59までの間、アローリストプレセールが行われ、その後3月27日(月)11:00からパブリックアローリストプレセールが開始。更に3月28日(火)11:00からは、急遽クレジットカード購入フェーズが追加され、3月29日(水)11:00からパブリックセールが行われました。そして3月30日に、全てのNFTが完売するという結果になりました。

このプロジェクトは、ブロックチェーンを活用したトークン発行型のクラウドファンディングサービス「FiNANCiE」を提供するフィナンシェ社の「FiNANCiE NFT」を通じてリリースされました。

1-1. KAMITSUBAKI Resident Genesisの概要

「KAMITSUBAKI Resident Genesis」は、「神椿市」の住民としてのアイデンティティを表す独自のジェネレーティブNFTアートです。それぞれのアートは、独自のビジュアルと価値を持ち、「神椿市」の個々の住民を証明し、住民権を持つことができます。これにより、「神椿市」の物語の世界に触れるだけでなく、将来「KAMITSUBAKI VERSE PROJECT」で展開される様々なプロジェクトにも参加する機会が得られます。

仮想都市「神椿市」は、2019年にスタートした「KAMITSUBAKI STUDIO」のオリジナルIPプロジェクト、「神椿市建設中。」に登場する音楽から派生した仮想都市です。この都市は、メタバース空間に建設されるという新たなプロジェクトで、新しい物語を紡ぐ「住民」としての個人証明を行うデジタルアイデンティティとして、ジェネラティブNFTが4,000枚発行されました。

ジェネラティブNFTとは、様々なアートピースをアルゴリズムにより自動的に組み合わせて生成されるNFTアートのことです。NFTプロジェクトでは収益や証明証、ホルダーへのユーティリティ付与のためにジェネラティブNFTが発行されるケースが多くなっています。

本プロジェクトは、今後も「KAMITSUBAKI Resident Genesis」を所有するホルダーに対して新たな特典を提供し、また他のプロジェクトへの参加機会を増やすなど、さらに魅力的な展開が予定されています。詳細はSNSやDiscordで随時情報が公開されます。

1-2. KAMITSUBAKI Resident Genesisのユーティリティとは

「ユーティリティ」は、所有者特典の一種で、具体的には以下のような内容を指します。

  1. Resident Genesis第2弾の優先購入権の付与
    「KAMITSUBAKI Resident Genesis」のホルダーには、2023年秋に予定しているNFT第2弾の優先購入権が付与されます。
  2. NFTホルダー専用ミニゲームのリリース
    「KAMITSUBAKI Resident Genesis」のNFTを所有するホルダーだけが参加できるミニゲームがリリースされる予定です。
  3. 「KAMITSUBAKI FES ’23」の特別定点映像視聴権
    2023年3月30日から31日に開催される「KAMITSUBAKI FES ’23」の特別定点映像(ライブ)の視聴権が付与されます。詳しい配信場所や視聴方法については、後日発表されます。
  4. 複数のNFTホルダーへの特典
  5. 「SINKA LIVE」シリーズとの連携

1-3. KAMITSUBAKI VERSE PROJECTとは

FUKAIKA
「KAMITSUBAKI VERSE PROJECT」は、「FiNANCiE」を利用した分散型自律組織「KAMITSUBAKI DAO」を運営する「KAMITSUBAKI STUDIO」と「FUKAIKA」が共同で推進しています。このプロジェクトでは、「KAMITSUBAKI STUDIO」が持つ様々なオリジナルIPプロジェクトを、新たな共創体験として生み出す”Web3エクスペリエンス”と組み合わせることで、まだ見ぬ”Web3エンターテインメント”の創造に挑んでいます。

まず最初に、「KAMITSUBAKI Resident Genesis」の開発と、仮想都市「神椿市」をメタバース空間へと昇華させるプロジェクトがスタートします。

1-4. FUKAIKA とは

「深化(FUKAIKA)」は、「KAMITSUBAKI STUDIO」のバーチャルアーティストをはじめ、才能あふれるアーティスト・IPと熱心なファンに支えられたクリエイティブスタジオ「THINKR」との協業を通じて、Web3時代に適応したIP開発を行うストーリープロトタイピングカンパニーです。

「KAMITSUBAKI STUDIO」のプロデューサーであるPIEDPIPERが創設した「深化(FUKAIKA)」は、「ストーリープロトタイピング」、「NFT」、「メタバース」、「独自エコシステム」、「デジタルフィギュアブランド」など、さまざまな分野でのプロトタイピングを進めています。その一環として、今年初頭に「KAMITSUBAKI VERSE PROJECT」を発表し、続いてジェネレーティブNFTアート「KAMITSUBAKI Resident Genesis」を公開しました。

②FiNANCiEの概要

Financie
FiNANCiEは、2019年3月7日に国内ブロックチェーン企業、株式会社フィナンシェによりローンチされたクラウドファンディング型のプロジェクト支援サービスです。その特長として、ブロックチェーン技術を用いたファントークンの取引が可能であることが挙げられます。

プロジェクトオーナーはファントークンを販売し、サポーターを募ってコミュニティを形成します。そしてサポーターは、これらのファントークンを活用し、限定的なプロジェクトへの参加や特典の享受が可能になります。

FiNANCiEは、従来のクラウドファンディングサービスとは一線を画しています。その理由は、価格が可変し売買可能なトークンの運用、そして継続的なプロジェクトの企画・支援が可能であることにあります。FiNANCiEは単に資金調達のツールとしてだけでなく、ファンコミュニティの活性化を後押しするプラットフォームとしても注目されています。

③証明書の役割も果たすNFTとは

NFTは「Non-Fungible Token(ノンファンジブルトークン)」の略で、これは日本語で「非代替性トークン」と訳されます。NFTはブロックチェーンにより発行されるトークン(暗号資産)の一種で、コレクション用トレーディングカードやデジタルスニーカー、仮想空間の不動産など、デジタル上のさまざまなアイテムやコンテンツの所有権を示します。

「ノンファンジブル(非代替的)」とは、同一のものがなく、交換ができないという意味です。トークンにはそれぞれ一意の識別子が付与されるため、それぞれが証明されたユニークなものとして発行されます。これにより、デジタル空間における希少性や唯一性が保証されます。

3-1.簡単に本物の作品を確認できる

NFTの主な特徴は、「デジタル空間における唯一性」を実現したことです。各NFTには、他のNFTと区別するための情報が含まれており、その作品が世界中で唯一無二であることが証明されています。さらに、ブロックチェーン上では、作品の元の発行者や現在の所有者の情報が記録され続けているため、その作品が本物であることを容易に確認できます。

ブロックチェーン技術を活用することで、デジタル空間で簡単に行われていた作品のコピーが不可能になりました。これにより、デジタルアセットの唯一性が確保され、その価値が生まれました。

NFTを理解する上では、コンサートのチケットに例えて考えると理解しやすいでしょう。チケットには、イベントの日付、会場、そして購入者の名前など特定の情報が記載されています。これらのデータが存在することにより、チケット同士を互いに交換することは不可能になります。NFTもこれと同じで、通常の暗号資産とは異なり、互いに直接交換することはできない仕組みになっています。

3-2.NFTは取引可能

NFTのアートやイラストをスクリーンショットでコピーすることは可能ですが、それは真の所有権を意味しません。スクリーンショットした画像をOpenSeaなどのNFTマーケットプレイスで販売しても、その価値は限定的である可能性があります。

オリジナルのイラストを作成し、そのNFTを発行したアーティストやプロジェクトが明らかである場合、そのアーティストやプロジェクトが作品の真正な所有者であることは、ブロックチェーン上の情報から容易に確認できます。そのため、スクリーンショットしたコピーを販売することには限定的な価値しかなく、一方で、オリジナルのNFTはその所有権と共に価値が認識され、売買することができます。

④NFTは会員権や身分証としての機能もある

NFTはもともとアートやコレクティブルなどの分野で広く利用されていましたが、近年その応用範囲は拡大しており、音楽、会員証やアクセス権、購読権、保険証明書、契約書、現実世界の不動産、チケットなどにも活用されています。

4-1.NFTをつかった会員権とは

NFTのテクノロジーが活用されている分野の一つが会員権です。NFT会員権とは、NFTそのものが会員権と同等の価値を持つという概念で、具体的には、そのNFTを保有することで特別な体験を得たり、特典を受けたりすることができます。

これまで、NFTを分散型取引所(DEX)に預けることでステーキング報酬を得るなど、NFTを保有するだけで特典が得られる例は少なくありませんでした。しかし、NFT会員権は現実世界と直接つながっており、保有するだけで入場券やコミュニティ内の情報アクセス権のような形で利用することが可能です。

このNFT会員権は、NFTの応用分野の中でも特に実用性が高い一方で、多くの企業やプロジェクトから注目を集めています。今回注目する「KAMITSUBAKI Resident Genesis」は、仮想都市「神椿市」の個人証明としてのNFTです。

4-2.NFT会員権の特徴

①保有するだけで多くの特典を享受できる
NFT会員権の最大の特性は、保有するだけで様々な特典を享受できるという点です。具体的には、入場券やコミュニティ内の情報アクセス権などだけでなく、ガバナンス権、商品の利用権、割引券などの多様な特典を享受できます。

このように、NFT会員権はNFTに新たな価値を付加することで、ビジネスチャンスをさらに拡大しています。

②譲渡可能
他のNFTと同様に、NFT会員権もNFTマーケットプレイスで手軽に売買できます。一般的な現実世界の会員権は、持ち主と強く結びついているため、規約やシステム上、譲渡や売買が難しいことが一般的です。しかし、NFT会員権はデジタルアセットであるため、誰でも簡単に取引することができます。

また、受け取り先のウォレットアドレスさえ分かれば、手軽に送付することも可能です。これらの特性から、NFT会員権は、これまでの会員権に比べて非常にシンプルで分かりやすいと言えるでしょう。

⑤まとめ

今回は、「KAMITSUBAKI Resident Genesis」のジェネラティブNFTと、NFT会員権の特徴について詳しく解説しました。日本のNFTプロジェクトでは、一点物のアートからジェネラティブNFTの発行へと進展するパターンが一般的です。ジェネラティブNFTには、それぞれのDAO特有のホルダー特典があります。

さらに、NFTの保有はプロジェクトの会員権を持つという形でも利用できます。これにより、特定のイベントやミーティングにのみ参加可能な権利など、プロジェクトの活動をより深く追うことができます。ジェネラティブNFTは、特にプロジェクトを支持し、追い続けたい人々にとって魅力的な選択肢となるでしょう。ただし、ジェネラティブNFTをプレリリースで獲得するには優先購入権が必要になります。

NFTは、投資や投機の対象だけでなく、プロジェクトの一員として保有する方法もあるということをご理解いただけたかと思います。NFTに興味がある方は、ぜひさらに詳しく調べてみてください。

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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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