不動産一括査定サービス「すまいValue」のメリット・デメリットは?注意点も

マンションを少しでも高く・少しでも早く売却するにあたって、マンション売却一括査定サービスの利用を検討している方も多いと思います。しかし、サービスを提供している業者は数多く存在するため、どの業者に依頼すればいいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、大手6社が一括査定をしてくれる「すまいValue」の強みと注意点について詳しく解説します。

目次

  1. すまいValueはどんなサービス?
  2. すまいValueの3つのメリット
    2-1.業界トップの大手不動産会社が査定
    2-2.安心・安全な取引の実績が豊富
    2-3.無駄な営業を受けずに済む
  3. すまいValueの2つのデメリット・注意点
    3-1.地元の中小不動産会社の査定を受けられない
    3-2.店舗がない地域の査定を受けられない
  4. マンション売却を依頼した後の注意点
    4-1.両手取引で買い手寄りの条件を要求してくる可能性がある
    4-2.囲い込みで売買成立までの時間が長くなる可能性がある
  5. まとめ

1 すまいValueはどんなサービス?

不動産一括査定サイト「すまいValue」すまいValueは不動産売却の一括査定ができるサービスです。なお、一括査定とは、一度マンションの情報を入力するだけで、複数の不動産会社から価格査定を受けられるというものです。

1社だけの査定の場合は、査定を依頼した不動産会社が相場からかけ離れた査定結果を出している可能性もあるため、正確な値付けをするために複数の査定会社に依頼するのが一般的です。しかし、複数の査定会社に対して、1社ずつ査定を依頼していては手間がかかり時間の無駄になってしまいます。

しかし、不動産一括査定では一度の情報入力だけで済むので、無駄な手間を省いて効率良く査定を受けられるのが魅力です。すまいValueでは以下の大手不動産6社に絞って査定が受けられます。

すまいValueの運営会社

  • 三井不動産リアルティ株式会社
  • 住友不動産販売株式会社
  • 東急リバブル株式会社
  • 野村不動産ソリューションズ株式会社
  • 三菱地所ハウスネット株式会社
  • 小田急不動産株式会社

CMやネットで1度は見聞きしたことがある不動産会社が多いと思いますが、大手不動産会社からの査定に特化していることが、他の一括査定サービスとすまいValueとの大きな違いと言えるでしょう。

2 すまいValueの3つの強み

大手6社に絞って査定を受けられるすまいValueには、以下の3つの強みがあります。

  1. 業界大手の不動産会社が査定
  2. 安心・安全な取引の実績が豊富
  3. 無駄な営業を受けずに済む

それぞれの強みについて見ていきましょう。

2-1 業界大手の不動産会社が査定

1つ目の強みは業界大手の不動産会社が査定をしてくれることです。すまいValueと提携している企業の売上(取扱高)ランキングを見ると、以下のような結果になっています。

  • 三井不動産リアルティ株式会社:1位
  • 住友不動産販売株式会社:2位
  • 東急リバブル株式会社:3位
  • 野村不動産ソリューションズ株式会社:4位

参照:不動産流通推進センター「2018不動産業統計集」2016年4月~2017年3月集計

三菱地所ハウスネットと小田急不動産はシェア上位にはランクインしていないものの、それぞれ三菱地所と小田急電鉄という有名企業のグループ会社であるため、独自のネットワークへの期待と安心感が持てます。

つまり、すまいValueに査定を依頼すれば、業界トップクラスの実績と信頼を有している不動産会社の査定を受けられるということになります。6社合計の店舗数が875店舗(※2023年4月10日時点、賃貸専門店舗を含む)、2022年度の成約件数11万件以上(すまいバリューのウェブサイトより)という規模の大きさと実績を考えると、効率良く売却を進められることが期待できるでしょう。

2-2 安心・安全な取引の実績が豊富

大手不動産会社6社のみが対象である安心感は、すまいValueならではの強みです。規模が大きく顧客を多く抱えているので売却が円滑に進みやすい、取引実績の多さから査定価格の精度が高いというのが魅力です。

すまいValueを過去に利用したことがある方のアンケート結果(すまいValueのウェブサイトより)では、利用者の95.5%が「安心感がある」と回答(※2019年4月1日~2022年3月31日にすまいValueで媒介した顧客を対象に行ったアンケート結果)しています。

また、三井不動産リアルティ株式会社は全国主要都市に店舗を構えている、東急リバブルは渋谷から横浜にかけて強い、小田急不動産は新宿から小田原にかけて強いなど、それぞれの不動産会社の強みがあります。各不動産会社の強みを活かした売却戦略が期待できるため、安心して依頼できると言えるでしょう。

2-3 無駄な営業を受けずに済む

また、無駄な営業を受けずに済むこともメリットです。他のマンション一括査定・売却サービスの中には、2,000社近くの不動産会社から査定を受けられるところもあります。

多くの不動産会社から査定を受ければ、どのくらいの査定額が標準なのか比較しやすくなるほか、高値で売却してくれる不動産会社を見つけやすくなる可能性が上がります。

一方、それだけ多くの不動産会社から営業を受けることになるため、各社とのコミュニケーションや本当に依頼しても大丈夫かという評判を調べるなどの時間を面倒と感じる方もいるでしょう。業界大手6社に絞って査定・売却の依頼ができるすまいValueは、無駄な営業を受けたくないという方にもメリットがあります。

3 すまいValueの2つの注意点

すまいValueには、業界トップの大手不動産会社の査定が受けられる、大手不動産会社の安心感がある、無駄な営業を受けずに済むといった強みがありましたが、以下のような注意点もあります。

  1. 地元の中小不動産会社の査定を受けられない
  2. 店舗がない地域の査定を受けられない

それぞれの注意点について見ていきましょう。

3-1 地元の中小不動産会社の査定を受けられない

すまいValueは大手不動産会社に絞って査定を受けられることがメリットと言えますが、一方で地元の不動産会社の査定は受けられません。

「地元の不動産会社の査定が受けられなくても、大手不動産会社の査定さえ受けられれば問題ないのでは?」と思った方もいるかもしれませんが、大手不動産会社より地元の不動産会社の査定の方が優れている場合もあります。

例えば、地域に密着した不動産会社の方がその土地の情報に詳しく、より正確な査定結果を出せる可能性があったり、また大手のような広告戦略ができない場合でも、地域のネットワークを駆使した戦略で速やかに売買成立にもっていける可能性があったりするからです。

このように一概に大手不動産会社が良いとは言えないケースもあるため、地元の不動産会社の査定を受けられないことはデメリットと言えるでしょう。

3-2 店舗がない地域の査定を受けられない

また、6社の店舗がない地域の査定は受けられないこともデメリットです。大手不動産会社の査定に特化しているすまいValueでは、それらの不動産会社が店舗を構えていない地域の査定は受けられません。

具体的に言えば、すまいValueは47都道府県のうち20都道府県の査定しか対応していません。東北地方は宮城のみ、北信越地方は査定可能エリアなし、中国・四国地方は岡山・広島のみ、九州・沖縄地方は福岡・佐賀のみと、特に地方は対応していないエリアが多いと言えます。

マンション一括査定を利用したくても、「店舗がないエリアなので査定が受けられなかった」というケースが多いこともデメリットと言えるでしょう。

4 マンション売却を依頼した後の注意点

また、すまいValueに限らず、マンションの売却を不動産会社に依頼した後には、以下のようなことを注意する必要があります。

4-1 両手取引で買い手寄りの条件を要求してくる可能性がある

不動産仲介会社の取引方法は「片手取引」と「両手取引」の大きく2つに分類されます。片手取引とは、取引を仲介する売り手の不動産会社と買い手の不動産会社がそれぞれ異なっている状況です。一方で両手取引とは、取引を仲介する売り手の不動産会社と買い手の不動産会社が同じ状況を指します。

片手取引は、売り手と買い手を仲介する不動産会社が異なるため、それぞれの不動産会社が顧客満足度を重視した取引をしてくれます。両手取引は、売り手と買い手を仲介する不動産会社が同じなので、取引を成立させるために買い手の意見を尊重する可能性があります。

例えば、売り手は少しでも高く売却することを希望、買い手は少しでも安く購入することを希望している場合に、希望通りの買い手を探すのではなく売り手の売却価格を下げさせて、無理に取引を成立させようとすることなども考えられます。

不動産会社のアドバイスにしたがって売却価格を下げたものの、もう少し待てば希望通りの売却価格で取引が成立した、という可能性もあることも頭に入れておきましょう。

4-2 囲い込みで売買成立までの時間が長くなる可能性がある

また、片手取引と両手取引では不動産会社の仲介手数料に差が生じるため、「囲い込み」が起きるリスクもあります。

片手取引では、仲介を担当した側に「取引価格の3.3%+6.6万円」を上限として仲介手数料を請求することが可能です(取引価格400万円超の場合)。一方、両手取引では、売り主と買い主の双方に「取引価格の3.3%+6.6万円」を請求することができます。

不動産会社にとって片手取引よりも両手取引の方が得られる手数料収入が多くなるため、何とかして両手取引で取引が成立するように話をまとめる可能性があります。例えば、他の不動産会社の買い手から問い合わせがあったとしても、それらを断って自分の抱えている顧客との間で取引が成立するように「囲い込む」などです。

囲い込まれた場合は、売買成立までの時間が長くかかるだけでなく、売却価格が低くなってしまったり、固定資産税や管理費・修繕積立金などの無駄な支出が生じてしまうことがデメリットと言えます。

これらのリスクを避けるためには、一括査定の結果をよく比較検討し、相場価格に基づいた妥当な金額での売り出しをすることや、囲い込みの可能性を感じた時には、不動産会社のフリをして物件の紹介が可能かどうかを確認するといった対策を検討する必要があるでしょう。

5 まとめ

マンションを売却する際には、不動産会社によって査定が大きく異なるケースがあるため、複数の不動産会社に査定を依頼するのが一般的です。しかし、1社ずつ査定を依頼するには時間と手間がかかるため、効率的な方法と言えません。そこで登場するのがマンション売却一括査定です。

マンション売却一括査定では、一度物件の情報を入力するだけで複数の不動産会社の査定を効率良く受けられます。しかし、一括査定サービスを提供している企業は数多くあるため、自分の条件に合ったサービスを選ぶ必要があります。

すまいValueでは実績が豊富な大手不動産会社6社に絞って査定を依頼できるために効率的と言えますが、一部のエリアでは利用できないという注意点もあります。サービスによって強みや弱みはそれぞれ異なるため、各一括査定サービスの特徴をよく理解してから査定しましょう。

The post 不動産一括査定サービス「すまいValue」のメリット・デメリットは?注意点も first appeared on 金融・投資メディアHEDGE GUIDE.

Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
不動産一括査定サービス「すまいValue」のメリット・デメリットは?注意点も