返礼品なしのふるさと納税、どんな種類がある?寄付先の選び方も

ふるさと納税は、自治体へ寄付を行いながら特産品を得られるだけでなく、返礼品なしで寄付できるのも特徴です。

さらに近年では、より社会貢献につながる支援重視のプロジェクトが加わり、「誰かのために寄付を行いたい」、「個人で取り組める社会貢献活動をしたい」といった方にも取り組みやすい内容と言えます。

そこでこの記事では、返礼品なしでふるさと納税を行う方法や新しいふるさと納税の種類や寄付先の選び方について詳しくご紹介します。身近な方法で社会貢献を行ってみたい方やふるさと納税の利用頻度が高い方などは、参考にしてみてください。

※この記事は2023年8月時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※本記事は情報提供を目的としており、特定サービスの利用を勧誘するものではございません。申込に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 返礼品なしでふるさと納税を行う方法
  2. 支援重視の思いやり型返礼品とは?
  3. 思いやり型返礼品の種類
    3-1.支援型
    3-2.寄贈型
    3-3.協賛型
    3-4.参加型
  4. 思いやり型返礼品に関する寄付先の選び方
    4-1.自治体もしくは寄付の種類から自身の考え方に合った内容を選択
    4-2.プロジェクトから詳細な活動内容を確認
  5. 思いやり型返礼品の事例
    5-1.「思いやり型返礼品(支援型)」たっぷり野菜セットB〜いっぺ北上の野菜くってけでぇ〜
    5-2.[思いやり寄贈型返礼品]新富町の新鮮な農畜産物をフードバンクへ!
    5-3.森のコエ 48本(460ml24本入×2ケース) ~SDGs 環境保護活動 ペットボトル 水~
  6. まとめ

1.返礼品なしでふるさと納税を行う方法

ふるさと納税サービスには、返礼品なしかつ寄付のみ受け付けているプロジェクトもあります。寄付による支援を重視している方や返礼品の受け取りに抵抗感を持っている方などは、選びやすいプロジェクトです。

寄付を行うには、各ふるさと納税サービスによって手続き方法が異なります。例えば、ふるなびさとふるなどのふるさと納税サイトでは、その他というカテゴリーに返礼品なしの寄付プロジェクトが掲載されています。あとは、返礼品なしのプロジェクトを選択し、金額の入力や手続きを進めていく流れです。

ふるさとチョイスで寄付を行いたい時は、自治体別のページに「お礼の品」不要の寄付をするというボタンをクリックします。あとは寄付ページから金額を入力するだけなので、返礼品のキャンセル作業なども不要です。

2.支援重視の思いやり型返礼品とは?

ふるさと納税の思いやり型返礼品は、福祉団体などへ寄付金を通じた支援を行えるプロジェクトです。返礼品がもらえるふるさと納税と異なり、多くのプロジェクトは、利用者に返礼品が送られません。返礼品ありのプロジェクトもありますが、基本的にはNPO法人を介した支援につながるのが特徴です。

2017年7月に群馬県前橋市が、社会貢献や誰かのためになる寄付といった思いを込めた「きふと、」という返礼なしのプロジェクトを開始し、2018年に岩手県北上市も取り組み始めました。

その後もさまざまな自治体が、返礼品なしのふるさと納税プロジェクトへ参画し、数も増加傾向です。2023年時点で数百件以上ものプロジェクトが、ふるさと納税サイトに掲載されています。

以下に思いやり型返礼品を取り扱っている主なふるさと納税サービスを紹介します。

プロジェクトを探す際は、ふるさと納税サイトのプロジェクト検索ページから返礼品なしのカテゴリーから確認できます。なお、時期によってプロジェクトの内容が変わるので、定期的に調べるのも大切です。

3.思いやり型返礼品の種類

思いやり型返礼品は、4種類のプロジェクトにわかれていて、それぞれ寄付先や寄付金の活用方法について違いがあります。それでは、返礼品なしのふるさと納税に関する種類とそれぞれの特徴について確認していきます。

3-1.支援型

思いやり型返礼品の支援型とは、障がい者施設などで生産された製品を返礼品として受け取れます。

さらに寄付および返礼品の受け取りが、障がい者雇用や運営支援に貢献つながっているのも主な特徴です。福祉施設のスタッフや施設で働いている方々を支援したい方は、特に注目のプロジェクトと言えます。

以下に返礼品として掲載されている品物を一部紹介します 。

  • いりごま
  • 八城うどん ギフトセット
  • ゆずと藻塩のしっとりパウンドケーキセット
  • 帆布のハギハギトートリュック
  • 再生紙100% トイレットペーパー

※2023年7月24日時点の情報

返礼品は調味料や食品、野菜、日用品やハンドメイド雑貨など多彩で、支援を行いながら日常を彩る物や役立つ物を受け取ることが可能です。寄付金額については、1口あたり5,000円前後から数万円単位で推移しています。

3-2.寄贈型

寄贈型(あしなが型)は、さまざまな理由から生活に困っている方を支援できるのが特徴です。誰かが必要としているモノやコトを支援したい方は、相性のいいプロジェクトと言えます。

支援を必要としているのは、主に福祉施設やフードバンク関連のNPO法人、子ども食堂、シルバー人材センターなどです。たとえば、子ども食堂に関する寄贈型プロジェクトへ寄付を行うと、寄付金がお米や野菜、お肉などの購入費に充てられます。その後は、子ども食堂で食材を活用してもらい、子どもたちの食事に役立てられる仕組みです。

他にも児童養護施設に関するプロジェクトには、施設に暮らしている子どもたちに必要な生活用品などの購入費用を募っている内容があります。集められた寄付金は、ランドセルや制服、布団などの費用に充てられています。寄付金額については、1口あたり1万円~10万円が目安です。

3-3.協賛型

協賛型とは、障がい者支援施設、NPO法人、職業訓練学校の他、まちづくり運営協議会などといった地域の団体へ協賛金という形で支援を行えるプロジェクトのことです。

たとえば、ふるさとチョイスに掲載されている特定非営利活動法人ピアサポートつむぎの協賛型プロジェクトへ寄付を行うと、寄付金の80%を活動費、20%を事務経費に充ててもらえます。

特定非営利活動法人ピアサポートつむぎは、不登校や発達障がい者など、何らかの悩みを抱えている子どもたちや保護者の方を支援している団体で、どのような方も安心して暮らせる地域社会づくりに力を入れています。

このように寄付金を社会福祉関連や地域の活性化につながる活動費用として役立てられるのが、協賛型プロジェクトの大きな特徴です。

特に社会問題への関心が高い方や人口減少や復興中の地域が抱える問題に目を向けている方などには、取り組みやすくやりがいのある内容と言えます。

寄付金額はプロジェクトによって異なるものの、1口あたり5,000円前後から10万円台までといった幅広い傾向です。

3-4.参加型

参加型は、ここまで紹介した3つのプロジェクトと異なり、寄付を行ったのち体験イベントへ参加できるのが大きな特徴です。

実際に足を運んで支援活動を行いたい方やボランティア未経験ではあるもののこれから取り組んでみたい方などは、特に検討の価値があります。

2023年7月24日時点でふるさと納税では、参加型のプロジェクトについて実施されていません。今後増えていく可能性はあるので、各ふるさと納税サイトから公募案件を定期的に確認してみましょう。

4.思いやり型返礼品に関する寄付先の選び方

続いては、返礼品なしのふるさと納税へ寄付する際にどう選べばいいのかわかりやすく解説していきます。

4-1.自身の考え方に合った種類を選択

まずは、思いやり型返礼品のプロジェクトを取り扱っているふるさと納税サイトから、自身の考え方に合った種類を探していきます。

特にわかりやすい選び方が、前半で紹介した支援型と寄贈型、協賛型、参加型にわけていく方法です。

一例として雇用支援のためにふるさと納税を活用したい場合は、支援型の方が合っています。一方、さまざまな理由で生活に困っている方へ寄付を通じた支援を行いたい時は、寄贈型と相性がいいと言えます。

また、子ども食堂や福祉施設、地域の団体などといった社会問題の解決へ向けた活動を支援したい時は、協賛型や参加型によって実現できます。

4種類のカテゴリーにわけられているサービスはふるさとチョイスで、思いやり型返礼品のカテゴリーから細かく確認できるようになっています。

4-2.プロジェクトから詳細な活動内容を確認

種類別に思いやり型返礼品を調べたあとは、特に関心の高いプロジェクトの内容を1つずつ確認していきましょう。

ふるさとチョイスの場合は、プロジェクトのページに寄付を受け付けている自治体や寄付先の団体、寄付金の活用方法などについて記載されています。

以下に確認すべき主なポイントを並べていきます。

  • 1口あたりの寄付金額
  • 募集期間
  • 寄付金の活用方法
  • お礼の品(支援型の場合は返礼品あり)
  • 寄付先の活動内容

他には、寄付金の決済方法について把握した上で準備を進めるのが大切です。自治体およびプロジェクトによって対応可能な決済方法は異なるため、ふるさと納税サイトの各ページから決済方法を確認する必要があります。

たとえば、ふるさとチョイスに掲載されている支援型プロジェクト、「【こども支援プロジェクト】山形ゆりあふぁーむの特別栽培米ひとめぼれ2kg×10袋(約10世帯分相当)」では、クレジット決済をはじめ、d払いや楽天ペイなどの電子マネー決済、銀行振込、郵便振替などに対応しています。

5.思いやり型返礼品の事例

思いやり型返礼品の事例について3つ紹介していきます。

5-1.「思いやり型返礼品(支援型)」たっぷり野菜セットB〜いっぺ北上の野菜くってけでぇ〜

「思いやり型返礼品(支援型)」たっぷり野菜セットB〜いっぺ北上の野菜くってけでぇ〜は、岩手県北上市で実施されている支援型の思いやり型返礼品です。

寄付先は、障がい者支援施設のはーとらんど北上です。同施設では、野菜や果物、加工品などの梱包や加工などが行われており、はーとらんど北上の雇用支援につながります。

同プロジェクトへ寄付すると、はーとらんど北上から野菜を含む10品以上の詰め合わせセットを返礼品として受け取れます。時期に合わせた旬の野菜などを厳選してもらえるので、美味しい野菜や果物をもらえるのも嬉しいポイントです。

1口あたりの寄付額は7,000円で、銀行振込の他、クレジット決済や電子マネー決済などに対応しています。

5-2.[思いやり寄贈型返礼品]新富町の新鮮な農畜産物をフードバンクへ!

[思いやり寄贈型返礼品]新富町の新鮮な農畜産物をフードバンクへ!は、宮崎県新富町で実施されている寄贈型の思いやり型返礼品です。

1口あたりの寄付額は5,000 円で、クレジット決済や電子マネー決済、銀行振込(GMOあおぞらネット銀行)などに対応しています。集められた寄付金は、フードバンクを通じて困窮世帯の生活および食の支援へ役立てられる仕組みです。

フードバンクの担当者が支援を必要としている世帯へヒアリングを実施しており、必要な食材を宮崎県新富町のJA児湯直売場から取り寄せます。フードバンク側は、寄付金を用いて取り寄せた食材を困窮世帯へ配達していきます。

5-3.森のコエ 48本(460ml24本入×2ケース) ~SDGs 環境保護活動 ペットボトル 水~

森のコエ 48本(460ml24本入×2ケース) ~SDGs 環境保護活動 ペットボトル 水~は、岐阜県関市で実施されている協賛型の思いやり型返礼品です。

1口あたりの寄付額は16,000 円で、クレジット決済や電子マネー決済、郵便振替などに対応しています。同プロジェクトへ寄付を行うと、返礼品として森のコエという天然水(1本460ml)を48本受け取れます。さらに寄付金の一部は、約1kgのCO2削減量を期待できる森林整備の費用へ充てられる仕組みです。

まとめ

ふるさと納税サイト内にある返礼品なしのプロジェクトを選ぶと、返礼品を受け取らずに支援できます。また、より具体的な形で支援を行いたい場合は、思いやり型返礼品を選ぶことでNPO法人や福祉施設、困窮世帯などへ寄付を進めることが可能です。

貧困や雇用、環境に関する問題解決へ向けた支援を行いたい方や個人でも取り組める社会貢献活動を探している方は、今回紹介した返礼品なしのふるさと納税も一つの選択肢です。それぞれのプロジェクトや支援対象を比較しながら、寄付先や寄付の方法を検討してみると良いでしょう。

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