地球上で最もクールな炭素暗号資産を発行する「TreeCoin」とは?

目次

  1. TreeCoinとは?
  2. TreeCoinの使い方
  3. TreeCoinの展望は?

TreeCoinとは?

「TreeCoin」は、地球上で最もクールな通貨を謳う”Carbon Cryptocurrency(炭素暗号資産)”を発行するプロジェクトです。

まず、自身が保有する森林や植林する土地の情報をサイト上に登録します。その後、12ヶ月かけて森林が成長し、CO2の削減に貢献します。TreeCoinはその削減量を独自の仕組みによって計測し、削減されたCO2量の1トンCO₂eと1対1の割合でTreeCoinトークンであるXCCトークンを発行します。

参照:@TreeCoinCO2

CO2削減量(カーボンクレジット)に対応したステーブルコインのイメージです。このカーボンクレジットに対応したトークン発行はKlimaDAO等の既存のReFiプロジェクトでも実施されていますが、TreeCoinの説明の中で毎日の単位で受けられると書かれていたので、リアルタイムで削減量を測定し、それに対応したトークン配布が受けられる仕組みだと考えられます。

変遷と運営チーム

TreeCoinは現在パイロット版を提供している段階で、執筆時の2023年10月末時点では詳細の仕組みがまだ公開されていません。ですが、アイディアの検討や議論は2019年からスタートしており、会社は2020年に設立されました。拠点はオーストラリアです。

参照:TreeCoin

現在のパイロット版ではオーストラリアの4つの地域にある合計300ヘクタールの土地でのプロジェクトが進んでいます。

運営チームは気候変動やIT業界で働いていたメンバーが集まって創業されており、各領域で活動する事業者とパートナーを結んでいます。

参照:TreeCoin

一点、注意事項として読者の方にお伝えしたいことは、この記事は公開情報を元に書かれていますが、その詳細が公表されていないため、あくまで公開情報を信頼した上での記載である点です。現時点で投資できる独自トークンやNFTを発行しているわけではありませんが、筆者がリサーチする中で感じた内容も情報開示として記載しておきます。

まず公式Xのフォロワーが非常に少なく、最新の投稿を見ると2023年5月から更新がありませんでした。

参照:@TreeCoinCO2

ここだけ見るとすでに活動停止されているプロジェクトかと感じましたが、公式のLinkdinを見ると執筆時点の19時間前にも更新されており、アクティブに活動していることがわかります。Linkdinでの投稿を見ても、現在はパイロット版の制作に従事しており、3年ほどの月日がかかり、ようやくプロダクトが完成しそうだと書かれていました。

よって、まだ開発段階のためほとんど発信しておらず、中でもLinkdinを中心に活動しているプロジェクトなのかもしれません。筆者はReFi以外のweb3プロジェクトのリサーチも普段からしていますが、通常のweb3プロジェクトであれば、開発段階であっても、Xを重視しなかったり、Discord等でコミュニティ構築をしないことはぼぼあり得ません。一方で、気候変動やカーボンニュートラルの界隈からweb3へ参入したReFiプロジェクトをリサーチする際には、このようにあまり発信せずに進めているプロジェクトを見かけることもあります。

整理すると、ここではプロジェクトの信頼に対しての否定も肯定もしません。ただ、あまりにもフォロワー数が少なかった為、注意事項として「この記事は執筆時点の公開情報を元に記載していること」と「リサーチの中で感じた事」を記載しました。尚、本記事に関わらず、NFTや暗号資産への投資やサービスの利用は改めてご自身でリサーチし、自己責任でお願い致します。

TreeCoinの使い方

話は逸れましたが、本題のプロジェクト解説に戻ります。TreeCoinの使い方を説明します。

現在は「プロジェクト起案者(森林保有者や植林事業者)」が利用できる状況になっています。メールアドレスと自身の情報(名前など)を入力することでアカウント作成ができ、ダッシュボードでアクセスできます。そこでウォレットコネクトを行い、プロジェクトを作成します。プロジェクトとは、CO2削減プロジェクトのことで、登録時に区画や木の種類を登録します。そこから約12ヶ月ほど木を成長させます。

参照:TreeCoin

12ヶ月経ち、その情報をGrowth Eventとして入力すると、独自の監査システムを利用してCO2削減量を計測し、削減されたCO2量の1トンCO₂eと1対1の割合でTreeCoinトークンであるXCCトークンが発行されます。

参照:TreeCoin

現在もアカウント登録は可能で、PCで見るとダッシュボードはこのような画面になっていました。ここで現在のXCCトークンの状況やプロジェクト作成ができます。

TreeCoinの展望は?

TreeCoinの構想は非常に興味深く、環境保全に経済的なインセンティブをもたらすReFiの考え方に即しています。Co-Founderも「50 年後に地球を森林に戻すことができたらと想像してみてください。全員を参加させる方法を提供できれば、それはできると思います。」とコメントしており、森林の再生に経済的なインセンティブを設け、1人でも多くの人に参加させることを目的にしていることがわかります。

また、Linkdinの説明文の中に、「私たちのモットーは”地球に良いことをすることで自分自身も良くなる”です」と書かれており、こちらもまさにReFiの思想を体現しています。ReFiはそれぞれの事業者(個人)が自身の経済合理性を追求することと、環境を再生させてカーボンニュートラルに近づけ、気候変動を食い止めることの両輪を実現します。よって、TreeCoinのようにカーボンクレジットの発行(CO2削減)により良いインセンティブを付与できるプロジェクトが数多く生まれることが、環境再生に近づけると考えています。

今後本格的にプロジェクトがスタートしていくとされているので、引き続き情報を追いかけていきたいと思います。

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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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