原油価格が動く理由は?原油投資のメリット、デメリットをIG証券でのトレード方法を画像付きで解説
2023年、世界的にインフレ懸念が高まっており、原油価格の上昇もインフレの主な要因です。原油価格は2023年9月に90ドルを突破し、節目の100ドルに迫りましたが、その後下落し落ち着いた状態です。
この記事では、原油価格が上がっている要因と、CFDで原油を取引する方法について解説します。
※本記事は2023年11月7日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
1.高騰する原油価格
2023年9月に、米国産WTI原油価格が2022年11月以来の高値となる90ドルを超えました。需給がひっ迫するとの見方が広がり、価格上昇が続いています。
この上昇は、ガソリン価格や石油製品の値上がりを引き起こし、物価高(インフレ)につながる可能性があります。原油価格の上昇は、主にサウジアラビアの自主減産やロシアの輸出制限が影響を与えています。
※取引画面より筆者作成
2023年7月に自主減産を開始したサウジアラビアとロシアは、8月も減産を続けると発表しました。これにより、原油価格は上昇しました。ただし、8月末までの減産期間が終了したため、一時的に下落しました。
しかし、9月にサウジアラビアが追加自主減産を23年末まで延長すると表明したことで、原油価格は再び上昇しました。サウジアラビアの延長は市場の予想(1カ月)を上回るものであり、大きなサプライズとなりました。
2.原油価格が動く要因
原油価格が動く要因は、大きく分けて3つあります。まず、原油国やOPEC(石油輸出国機構)の動向が大きな影響を与えます。石油を多く採れる国々の動向や供給量の変動は、原油価格に大きな影響を及ぼすからです。例えば、ロシアによるウクライナ侵攻の際には、ロシアからの原油供給量が減少したため、WTI先物価格が上昇しました。原油価格の動向を理解するためには、原油国の動きに注目する必要があります。
また、世界の景気も原油価格に影響を及ぼします。好景気の国では原油の消費量が増加し、それに伴って原油価格が上昇することがあるからです。特に、中国やアメリカといった消費大国の景気は原油価格に大きな要因となります。
最後に、原油在庫量も原油価格の把握に重要です。米国エネルギー情報局(EIA)は毎週水曜日に週間原油在庫を発表しており、需要と供給のバランスを把握するための参考になります。供給不足の場合は価格が上昇し、供給過多の場合は価格が下がる可能性があるため、在庫量の推移を確認することが重要です。
3.原油CFDのメリット
原油には、CFDを利用して投資できます。CFDとは、株価指数や企業の株式、金・銀・原油などの商品、債券などに連動した金融商品です。CFDは、「差金決済取引」と呼ばれる仕組みを使って取引されます。
具体的には、資産の受け渡しは行わず、売買の損益のみが受け渡される取引です。日本では、外国為替(FX)以外の個別株、株価指数、商品、債券などがCFDの対象となります。
CFDでは、証拠金を預けて取引することで、効率的な取引が可能です。また、売りからでも買いからでも取引を始めることができ、ほぼ24時間取引ができるなど、FXと同様のメリットがあります。
また、CFDの魅力のひとつは「レバレッジ」です。証拠金を預け入れて取引することで、実際の取引金額よりも少ない資金での投資が可能となり、効率的に利益を狙えます。ただし、レバレッジには最大値があり、以下のように銘柄ごとに5倍~50倍の範囲に設定されています。
CFDの最大レバレッジ
- 株価指数CFD レバレッジ10倍(証拠金の10%)
- 個別株CFD レバレッジ5倍(証拠金の20%)
- 商品CFD レバレッジ20倍(証拠金の5%)
- 債券CFD レバレッジ50倍(証拠金の2%)
原油CFDは商品CFDなので、最大レバレッジ20倍での取引が可能です。つまり、100万円の証拠金で、最大2,000万円までの取引ができます。
4.原油CFDのデメリット
原油投資のデメリットは、リスクコントロールと変動制スプレッドによる取引コストの計算の難しさです。まず、レバレッジの高さによるハイリスク・ハイリターンの取引に注意し、口座全体での相対的なレバレッジを管理する必要があります。
原油CFDは最大レバレッジ20倍ですが、高いレバレッジは大きな損失を招く恐れがあります。最初は、レバレッジ5倍以内で取引しましょう。
また、CFDの取引ではスプレッド(売る時と買う時の価格差)の幅が常に変動するため、最終的な取引の総コストを計算しにくい特徴があります。CFDを取引するときは、なるべくスプレッドの変動が少ない証券会社を利用するようにしてください。
5.IG証券で原油CFDに投資する
出典:IG証券「IG証券について」
IG証券では原油CFDの取引ができます。IG証券はイギリスのロンドンに本社があり、49年の歴史を持つオンライン金融サービスのリーディングカンパニーです。日本でも FXや世界の株価指数、商品、日本と海外の個別株をCFDで17,000銘柄以上取引できます。
IG証券では、WTI原油も取引でき、期限なしの「スポット」、期限ありの「先物」取引のどちらも取引可能です。
参照:IG証券「原油取引の仕組み」
また、WTI原油だけでなく、ブレンド原油、NY無鉛ガソリン、ヒーティングオイルなど、さまざまな原油関連銘柄を取引できます。そして テクニカル指標では、MACDやボリンジャーバンドなどの指標を用いて価格動向を把握できます。事前に設定すれば、一定の価格に達するとアラームで知らせてくれます。
さらに、IG 証券のアナリストやファイナンシャルライターが、毎日マーケット情報を発信しているので参考になります。取引方法は 原油価格が上昇するのか下落するのかを予想し、売るか買うかを決定します。
次にロット数( 発注枚数)を決定しますが、リスクをどのように軽減するかを考えることが大切です。IG証券では指値注文だけでなく、逆指値注文、ロスカット、ノースリッページ注文などリスク管理のための様々な注文方法を提供しています。自分のリスク許容度に合わせたロット数や注文方法を選択しましょう。
6.まとめ
一時、原油価格が高騰したことなど、需給のひっ迫や物価高(インフレ)の懸念が広がっています。主な要因はサウジアラビアとロシアの自主減産であり、原油価格の動向には原油国の動向、世界の景気、原油在庫量が影響します。
原油の取引には、CFDを検討してみてください。原油CFDのメリットは効率的な取引とレバレッジの活用がありますが、デメリットとしてリスクコントロールと変動制スプレッドの取引コストの計算の難しさがあります。
IG証券では原油CFDの取引ができます。IG証券にはデモ取引もあるので、まずは口座開設して仮想取引の利用の開始を検討してみてください。
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