米運用会社ヌビーン、気候変動・金融包摂戦略のインパクト投資ファンド2号で2億ドル調達

米国教職員退職年金保険組合(TIAA)の運用部門ヌビーンは7月2日、気候変動・インクルージョンに焦点を当てたインパクト投資ファンド2号のファーストクローズ(第1次資金募集完了)を実施した(*1)。

「グローバル・クライメート・インクルージョン・プライベート・エクイティ・ストラテジー2号」のファーストクローズには、デンマークの年金基金Vellivを含むグローバル投資家が約2億ドル(約322億円)を出資した。

同ファンドは、高い財務リターンを生み出すとともに、気候変動と不平等という持続可能な開発における2大課題に取り組むことを目指す。ヌビーンにとっては、初めてのプライベート・エクイティ・インパクト・ストラテジーに基づく運用となる。

世界各地の主要な成長市場において、気候変動へのレジリエンス(強じん性)の構築につなげるべく、気候変動の緩和、ベーシックな金融サービスへのアクセス提供、低所得者層との関係活用を図る。

ヌビーンのプライベート・エクイティ・インパクト・チームは、投資先企業の取締役会のボードメンバーや株主の地位を活用することで、財務、社会、環境面での成果を推進する上で積極的な役割を担っている。同チームは、インパクト・マネジメントへの実証済みのアプローチを開発しており、企業が気候変動への対応を経営に統合し、低所得者向け製品を開発するようエンゲージ(関与)している。

プライベート・エクイティ・インパクトシリーズのファンド1号は、2021年の立ち上げ以来、2億ドル超の資金を調達し、8つのグローバル事業への投資を完了した。確信度の高い戦略を継続し、直近では再生可能エネルギーへのアクセス拡大を目指すクリーン・エネルギー・テクノロジー・プラットフォームおよびコミュニティソーラー(#1)事業者Perch Energyへ投資を行った。

ヌビーンのプライベート・エクイティ・インパクト部門責任者であるレカ・ウンニサン氏は「規制環境の変化や消費者心理の変化を踏まえると、気候変動と不平等の課題を克服することが、魅力的な投資機会をもたらすことを意味する」と述べた(*1)。

ヌビーンはインパクト投資のパイオニアであり、高い財務的なリターンと、社会の最も差し迫った問題に対するポジティブインパクトを促進する優れたトラックレコードを持つ。

同社は1980年代に最初のインパクト投資を行い、それ以来、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に沿って、直接間接問わず5億ドル超の資金を投じてプライベート・エクイティ投資を行ってきた。上場企業および非上場向けを含む全てのインパクト投資戦略においては、58億ドル以上の資金を運用している。

ヌビーンのグローバル・クライメート・プライベート・エクイティ・シリーズは、欧州連合(EU)のサステナブルファイナンス開示規則(SFDR)第9条の要件を満たす。同社は、インパクト測定・マネジメントに関する国際的な基準であるインパクト・マネジメント運用原則に署名している。

(#1)コミュニティソーラー…米国各州で設けられる分散型太陽光発電導入支援制度に基づき、主に民間事業者により設置・運営される太陽光発電設備。

【参照記事】*1 ヌビーン「Nuveen reaches first close of its second private equity climate inclusion strategy with injection from Danish investor

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