床・フローリングのリフォームの種類や費用の目安は?工事期間や注意点も

住宅で何気なく使用している床ですが、音鳴りやきしみなど経年劣化や不具合が生じることがあります。壁や天井と異なり、床やフローリングは感触に直接伝わる部分であるため、可能であれば、速やかなリフォーム工事を実施したい方も多い修繕箇所でしょう。

そこで今後床・フローリングのリフォームを検討している方に向けて、費用目安や工事期間、依頼する上での注意点を当コラムでは解説していきます。今後床の改装を検討している方は、参考としてご活用頂ければ幸いです。

目次

  1. 床・フローリング工事の種類
    1-1.張り替え工法
    1-2.重ね貼り工法
  2. 床・フローリングの種類
    2-1.クッションフロア
    2-2.フローリング
    2-3.フロアタイル
    2-4.タイル
    2-5.カーペット
    2-6.
    2-7.ラミネートフロア
  3. 床・フローリングのリフォーム費用・工期目安(6畳)
    3-1.クッションフロアの張り替え(5万円〜)
    3-2.フローリングの張り替え(10万円〜)
    3-3.フロアタイルの張り替え費用(6万円〜)
    3-4.カーペットの張り替え(5万円〜)
    3-5.畳の交換(7万円〜)
  4. 床・フローリングのリフォーム注意点
    4-1.床材それぞれの特性を把握する
    4-2.湿気の多い床は対策が求められる
    4-3.工事中は部屋が利用できない
    4-4.信頼できる施工業者に依頼する
  5. 複数社に見積もり依頼ができるリフォーム一括見積サイト
  6. まとめ

1.床・フローリング工事の種類

1-1.張り替え工法

既存の床を一度解体し、新規の床材を導入するリフォーム工事は張り替え工法と呼ばれています。傷んだ下地を新品のものに交換できる他、下地を交換する際に床下へアクセスできるのも張り替え工法の強みです。

床下の湿度環境が悪い場合には、乾燥剤の散布や床束の補強といった工事を施せます。張り替え後の床も高さが変わらないため、ドアの開閉に支障を及ぼさないのも張り替え工法ならではのメリットです。床材の経年劣化により踏み心地がフカフカしている場合には適したリフォーム工事となります。

1-2.重ね貼り工法

既存の床材の上から新たに床を張り増しする工事方法は重ね貼り工法と呼ばれ、別名レイヤー工法とも呼ばれます。既存の床材を解体しないため、解体に伴う人件費や廃材処分費用がかからずリーズナブルにリフォームできます。

一方で、床の高さが上がるため、ドアが引っかかり開閉できなくなる恐れがあります。張り替え工法と異なり下地を確認できないため、床下の不具合を発見できず後々大規模な修理が発生するリスクも想定されるでしょう。

加えて、床材の下地が経年劣化している場合は、重ね貼り工法では不具合を改善できない可能性が高いため注意が必要です。

2.床・フローリングの種類

2-1.クッションフロア

クッションフロアは、塩化ビニル素材で構成された弾力性のある床材です。床材の中でも比較的安価なので、リフォーム費用をおさえたい方にも相性が良い床材でしょう。

耐水性がありメンテナンスも簡単なため、キッチンやトイレといった水回りとも相性が良い特徴があります。デザインもさまざまな模様が販売されており、住宅と相性の良い色彩や柄を選択できるのもクッションフロアならではの強みです。

一方で、素材自体が柔らかいため傷がつきやすく、熱に弱いといった弱点を抱えています。他の床材と比較した場合、見た目の高級感に見劣りがあるのもクッションフロアを導入する前に押さえておきたいデメリットです。

2-2.フローリング

フローリングとは、木材や木質系材料でつくられた床材です。フローリングには複数の木材や合成材料を層状に組み合わせて作られた複合フローリングと、天然木をそのまま使用した無垢フローリングの2種類があります。

複合フローリングは無垢フローリングより値段も安価で、侵食や反りといった不具合が少ない強みがあります。一方で、無垢フローリングは独特の温かみと高級感があるフローリングです。

日常の清掃も簡単で耐久性が高い強みがある反面、導入コストが高く湿気や乾燥に弱いといった弱点を抱えています。新規床材としてフローリングを導入する場合は、特徴を押さえた上で導入を検討してみると良いでしょう。

2-3.フロアタイル

フロアタイルとは、陶器や石などから作られた床専用のタイルです。非常に耐久性が高く、掃除がとてもしやすいといったメリットがあります。耐久性に優れており撥水性があるため、水回りや玄関の土足部分とも相性が良い床材です。

一方で、冬場は感触が冷たく滑りやすいデメリットを抱えています。加えて、音も反響しやすい床材なので二階以上のフロアやマンションに設置する際には、防音対策が求められます。導入コストも床材の中で高額になりやすいため、部分的に導入するといった工夫が求められる床材となります。

2-4.タイル

石や陶器からできた床材がタイルです。清掃しやすく汚れに強いため、ショッピングモール1階部分の通路によく使用されています。

住宅では玄関の土足部分や、外構に使用されているケースが多い建材です。水や湿気にも強いため、キッチンや洗面所といった水回りと相性が良いのもタイルの特徴でしょう。

一方で、冬場は寒さを感じやすい点や、滑りやすいといったデメリットも抱えています。フロアタイルのように簡単に加工もできないため、導入にも専門的な技術が求められコストが高くつきやすいのもタイル床材の弱点です。

2-5.カーペット

保温性と吸音性に優れた床材がカーペットです。リビングや寝室に使用されるケースが多く、快適な歩行感があるのもカーペットの強みです。

一方で、掃除や手入れに手間がかかりやすく、アレルギーを引き起こす原因に繋がる弱点を抱えています。アレルギー体質の方やペットを飼育している方は、導入には慎重な判断が求められるでしょう。

2-6.畳

畳は和室に使用する、日本の伝統的な床材です。畳は本体を丸ごと交換する方法と、表面を裏返したり交換したりする2種類のメンテナンス方法があります。

クッション性が高く踏み心地の良さがあり、保温力もある床材です。一方で、メンテナンスコストが高く水濡れにも弱いなどデメリットが多いため、現代では減りつつある床材です。床工事の際には今後のメンテナンスコストをおさえれる、和室を洋室化するリフォームも検討材料の1つとなるでしょう。

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2-7.ラミネートフロア

ラミネートフロアとは、高密度の繊維板に木目調のプリントシートと保護層で覆った床材です。耐久度が高く手入れも簡単なので、土足文化の欧米先進国では広く使用されています。

高温多湿の日本国内と相性が悪い弱点を抱えているため、一般住宅で使用されているケースは稀です。

3.床・フローリングのリフォーム費用・工期目安(6畳)

3-1.クッションフロアの張り替え(5万円〜)

クッションフロアの張り替え費用は5万円〜で、工期の目安は1〜2日程度です。具体的な工事期間は施工箇所の広さや状況によっても異なります。

加えて、張り替え工法の場合は解体に伴う人件費と廃材処分費用が伴い、床下の湿度調整や補強工事を実施する際には、さらに工期が伸びる可能性があります。

比較的安価に導入できる反面、対応年数は10年程度と短めなので、将来的に経年劣化による張り替えが推奨される特徴をふまえた上で導入を検討してみると良いでしょう。

3-2.フローリングの張り替え(10万円〜)

フローリングの張り替え費用は10万円〜で、工期は2〜3日が目安です。具体的な費用や期間はリフォームを施す住宅の状態や、選定するフローリングの種類によっても大きく変化します。

一例として、複合フローリングと無垢フローリングを比較した場合、無垢フローリングが割高な傾向があります。耐用年数は複合フローリングの場合は10〜15年、無垢フローリングは適切なメンテナンスを前提とした場合には30年以上にわたる利用が可能です。

フローリングは種類が多く、グレードによっても費用の幅が異なるため、自身の予算に見合った建材の選択が求められるでしょう。

3-3.フロアタイルの張り替え費用(10万円〜)

フロアタイルの張り替え費用は9万円〜で、工期の目安は1〜2日程度です。タイルの種類やデザインの複雑さによっても費用や工期が変化します。

耐用年数は10年前後ですが、適切にメンテナンスを施すと30年以上におよぶ長期利用が可能です。水に強い・感触が冷たい一長一短の特徴があるため、部分的に使用するなど他の床材と併用も検討してみると良いでしょう。

3-4.カーペットの張り替え(5万円〜)

カーペットの張り替え費用は5万円〜で、工期の目安は1〜2日程度です。カーペットは経年劣化の差が出るため、張り替えの際には全ての交換が求められるでしょう。

対応年数は5年前後と床材の中では耐久性が低く、定期的な張り替えが求められる床材です。一度の施工で長期的に床材を使い続けたい場合には、他の耐久度の高い床材の利用が推奨されます。

住宅全体の床を張り替える場合は汚れが付着しやすいキッチン周辺や水回りと相性が悪いため、他の床材と併用しながら張り替えを検討してみると良いでしょう。

3-5.畳の交換(7万円〜)

畳の交換費用は7万円〜で、工事の目安は2〜10日です。下地の状態が良ければ畳の表面だけのメンテナンスも可能で、1日で終わるケースがほとんどです。

メンテナンス後にはい草特有の良い香りが楽しめるのも畳の特徴です。畳本体の耐用年数は15年〜20年ほどですが、畳の表面は3〜5年に一度メンテナンスが必要な床材なので、一定の維持コストが伴う弱点を抱えています。

4.床・フローリングのリフォーム注意点

4-1.床材それぞれの特性を把握する

床材はそれぞれ耐久性やメンテナンス方法が異なり、一長一短の特性があります。床・フローリングのリフォームで失敗を防ぐには、それぞれの特徴に合う場所への配置が求められるでしょう。

例えば、汚れやすいキッチン周辺と相性が良いのは、掃除が簡単なクッションフロアやタイルです。階段や廊下は防音性があり、滑りにくいカーペットや無垢フローリングが向いています。

床・フローリングのリフォームを実施する際には、住宅全ての床を統一するのではなく、場所ごとに適切な床材を配置するのも工事後の後悔を防ぐポイントです。

4-2.湿気の多い床は対策が求められる

洗面所やトイレ周辺といった水回りは、床下に湿気がとどまりやすい箇所です。床・フローリングのリフォーム時には、湿気による構造部の腐食が発覚する可能性があり、想定外の追加の補強工事や湿気対策工事が発生する恐れがあります。

床下の湿気を放置した場合はカビによる木材の腐食が進むだけではなく、湿り気のある木材を好んで食い進めるシロアリ被害による構造部の被害に発展するケースも想定されるでしょう。

張り替え工法でのリフォームは、床下にアクセスできる貴重な機会です。湿気が溜まり床下構造部の腐食が進んでいる場合には、防湿シートの施工や乾燥剤の散布を検討してみると良いでしょう。

4-3.工事中は部屋が利用できない

床やフローリングの施行中は、工事している部屋を利用できません。床・フローリング単体のリフォームでは数日以内で完了する場合がほとんどですが、設備のリフォームも同時に実施する場合は長期に渡り部屋が利用できない可能性があります。

加えてマンションの工事は、管理規約により土日に作業が進めれない場合もあります。工事期間中は部屋が利用できない注意点を押さえた上で、床・フローリングのリフォーム依頼を検討しましょう。

4-4.信頼できる施工業者に依頼する

内装工事は優良な施工業者ばかりではなく、相場より高額なリフォーム費用を請求したり、工事の途中で施工を放棄し連絡が取れなくなったりするトラブルも相次いでいます。床・フローリングを依頼する際には、良心的な価格で適切な工事を実施する信頼できる施工業者選びが求められます。

実際にリフォームを実施した知人からの紹介が安心ですが、周囲に該当者がいない場合に検討したいのは一括見積もりサイトの利用でしょう。一括見積もりサイトでは利用者の口コミを参考にしながら、地域の相場価格を確認できます。

一括見積もりサイトによっては掲載に厳格な審査が求められているものもあるため、悪質業者による相場価格を上回る価格提示や手抜き工事といったトラブルを防ぎたい場合には利用を検討してみると良いでしょう。

5.複数社に見積もり依頼ができるリフォーム一括見積サイト

依頼するリフォーム会社によって工事の費用や期間は異なってきます。また、各社によって対応できる内容や保証内容にも違いがあるため、費用だけでなくサービス面についても比較することが大切なポイントとなってきます。

複数社の見積もりを取る際は、複数のリフォーム業者に見積もりの依頼ができるリフォーム一括見積サイトが便利です。リフォーム一括見積サイトでは、提携しているリフォーム会社へ一括で見積もり依頼ができるので、工事内容や費用を手軽に比較できます。また、見積サイトが悪質なリフォーム会社を排除してくれている点も、利用するメリットと言えるでしょう。

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まとめ

何気なく普段使用している床は、長年の負荷や高温多湿を繰り返す国内環境の影響で経年劣化が生じやすい箇所です。後悔しない床・フローリングのリフォームを実施するためには、各床材の特性を把握した上で適切な配置と施工が求められます。

優秀な施工業者であれば床材の配置やデザインに関するアドバイスを期待できるため、過去実績数と顧客評価のリサーチを済ませた上で、依頼する施工業者の選定をおこなうと良いでしょう。

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床・フローリングのリフォームの種類や費用の目安は?工事期間や注意点も