CBRE、NRGの再エネアドバイザリーグループ買収。不動産向けサステナビリティソリューション大幅強化
米不動産サービス大手CBREは10月9日、電力大手NRGの再生可能エネルギー・アドバイザリー・グループを買収すると発表した(*1)。買収を通じて、不動産向けサステナビリティソリューションの大幅強化を図る。
NRGの再エネ・アドバイザリー・グループは、再エネ取引の仲介と助言を専門としており、これまでに5,000メガワット(MW)以上のクリーンエネルギーの取引を手掛けてきた。同グループは、コミュニティソーラー(#1)、仮想発電所(VPP)などユーティリティ規模の取引などに重点的に取り組んでいる。
同グループは主にフォーチュン500企業と協働し、顧客がリスク軽減と経済的パフォーマンスのバランスを取るのを助ける革新的なソリューションを開発している。再エネプロジェクトによって生み出された税額控除譲渡の収益化についてもアドバイスしている。
CBREの幅広い顧客基盤と、同グループの再エネ分野のロードマップ作成と実行プロセスを大幅に合理化する能力を組み合わせる。これにより、顧客の電力関連ニーズを満たしながら、二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に削減できる見通しだ。
CBREの最高サステナビリティ責任者(CSO)であるロバート・バーナード氏は「今回の買収により、すべてのクライアントに幅広いエネルギー関連のサステナビリティサービスを提供し、再エネ関連の計画、調達、管理に伴う複雑なプロセスを簡素化できるようになる」と述べた(*1)。
再エネに対する市場の需要は、企業がネットゼロやその他のエネルギー関連のコミットメントを達成する上で中心的な役割を果たすため、急速に拡大し続けている。米国エネルギー情報局によると、太陽光発電だけでも今後2年間で毎年30%以上の成長が見込まれている。
CBREとNRGは、両社の顧客による再エネ目標の達成を支援するとともに、クリーンエネルギー経済への移行加速を後押しすべく、緊密に連携していく方針だ。
(#1)コミュニティソーラー…米国各州で設けられる分散型太陽光発電導入支援制度に基づき、主に民間事業者により設置・運営される太陽光発電設備。
【参照記事】*1 CBRE「CBRE Acquires NRG’s Renewable Advisory Group to Enhance Client Sustainability Solutions」
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