ネスレ、バイオ・ディープテックR&D強化へ。食品・栄養業界で初。新センター設立も

スイスに本拠を置く世界有数の食品・飲料企業であるネスレは、5月14日、バイオテクノロジーおよびディープテック分野における研究開発(R&D)能力を強化し、イノベーションパイプラインの増強と研究・イノベーション・運用の効率向上を目指すと発表した。この投資は、よりスリムでアジャイルなR&D組織への再編、集中的なプロジェクトポートフォリオ、既存R&Dリソースの再配置によって実現される。

ネスレS.A.のローラン・フレクセCEOは、「バイオテクノロジーとディープテックにおけるこれらの新しい能力は、変化する消費者のニーズに応え、ネスレのデジタルトランスフォーメーションを加速することで成長を促進する。これは、効率化を通じて投資を解放し、より焦点を絞ったインパクトのあるイノベーションと成長を推進するという、ネスレの好循環モデルを実践するものだ」と述べた。

最先端のバイオテクノロジーと臨床研究におけるR&D専門知識の強化は、新たな栄養ソリューションへとつながる。これにより、ネスレは母体栄養、乳幼児栄養、医療栄養といった分野での消費者中心のイノベーションパイプラインをさらに強化し、健康寿命、女性の健康、体重管理などの新たな成長プラットフォームをサポートする。科学に基づいたソリューションは、ペット用治療薬を含むネスレのペットケア事業にも活用される。新たな能力には、次世代スクリーニングアッセイの開発、精密発酵能力の強化、臨床研究プログラムの強化が含まれる。これらの能力は、精密栄養学の大きな進歩と、ポストバイオティクスやシンバイオティクスを含む効果の高い新世代の生物活性物質やバイオティクスの開発を推進する。

また、ネスレは食品・栄養業界初となるディープテックセンターを設立する。同社はセンサーシステム、製品認識ソリューション、遠隔操作および表示ソリューションにおける既存の専門知識を基盤とする。新センターは、新世代のセンサー、ロボット、コーディングシステム、高性能AI、仮想/複合現実ソリューションをスクリーニング、テスト、開発し、研究、イノベーション、運用の効率を向上させる。新技術は、スマートコーヒーマシン、精密栄養のための革新的ソリューション、自己制御機器、動的品質保証のための新しいソリューションの開発を可能にする。このセンターは、2026年前半にスイス・オルブにある既存のネスレシステムテクノロジーセンターの施設内に正式に開設される予定だ。

ネスレS.A.のステファン・パルザーCTOは、「私たちは、科学技術のトレンドを取り入れ、現在および将来の成長機会を捉えるために、R&D組織の変革を続けている。業界をリードするバイオテクノロジー能力は、人とペットの生涯にわたる精密栄養のために、臨床的に有効性が証明された新しい成分を提供するだろう。ディープテックにおける独自の能力の向上は、イノベーションと運用の効率を最大化するための鍵となる。そして、これらすべては、よりスリムでアジャイルなR&D組織によって推進される」とコメントした。

ネスレのグローバルR&D組織は、業界をリードする科学技術プラットフォームを活用し、ビジネスと消費者のニーズ、そして環境と技術のトレンドに対応している。商業チームとの緊密な連携と、少数ながらインパクトのあるプロジェクトへの明確な焦点により、R&Dはネスレの成長を促進する差別化された製品および技術イノベーションを開発していく。

【プレスリリース】Nestlé to create industry-leading capabilities in bio tech and deep tech, enabled by leaner, more agile R&D organization

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