インパクト志向金融宣言、書籍「意図をもつ金融」刊行と記念シンポジウム開催を発表
金融機関が自主的にインパクトファイナンス推進を協働して取り組む「インパクト志向金融宣言」は、5月21日、高崎経済大学学長の水口剛教授監修のもと、書籍「意図をもつ金融~インパクトファイナンスのすべて~(金融財政事情研究会出版)」を刊行したと発表した。日本におけるインパクトファイナンスの具体的事例を本邦で初めて16社分掲載したもので、出版を記念したシンポジウムが6月30日に開催される。
本書は、インパクトファイナンスの起源や歴史、主要なフレームワークといった基礎知識の解説に加え、宣言に署名する金融機関16社による実践事例を紹介する。これらの事例は多様なアセットクラスにわたり、「なぜ今、インパクトファイナンスが必要なのか」「財務的リターンは得られるのか」といった問いに答えつつ、具体的な取り組みや実務上の課題、その解決の方向性を示す内容だ。金融を通じて環境・社会課題の解決を目指す「インパクトファイナンス」市場が急速に拡大する中で、銀行、保険会社、運用機関、ベンチャーキャピタルなど、多様な金融機関による挑戦と実践知がまとめられている。
出版記念シンポジウムは、6月30日の午後3時から5時20分まで、官民共創HUB(東京都)とオンラインのハイブリッド形式で開催される。参加費は無料だ。当日は、監修者である水口剛教授が書籍の出版意図や概要を紹介するほか、「インパクトファイナンスの現在地と未来 – 実践事例からの学びと今後の展望」と題したパネルディスカッション、質疑応答が予定されている。対象は、金融機関関係者、企業・団体のサステナビリティ推進担当者や経営層、研究者、学生、そしてインパクト投資に関心を持つ一般の人々だ。
インパクト志向金融宣言は、金融機関が扱う資金の流れを可能な限りインパクト志向へと変革させ、環境・社会課題を自律的に解決しうる持続的な資金循環を生み出すことを目指すイニシアティブだ。2021年11月に21社の金融機関により設立され、2025年5月現在では71社が署名し、イベントやウェビナーの実施、6つの分科会を中心とした活発な活動を展開している。
今回の書籍刊行とシンポジウム開催は、日本国内におけるインパクトファイナンスの理解を一層深め、その実践を加速させるための重要な機会となる。金融が持つ大きな潜在力を社会課題解決へとつなげる動きが、今後さらに広がりを見せることが期待される。
【書籍】意図をもつ金融: インパクトファイナンスのすべて
【シンポジウム】出版記念シンポジウム『「意図をもつ金融」インパクトファイナンスの未来を拓く – 理論と実践、そして社会変革への展望 – 』
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