三菱電機、G7自然共生経済アライアンスに参加 ネイチャーポジティブ実現を加速
三菱電機株式会社は6月2日、自然と経済の共生を目指すG7ネイチャーポジティブ経済アライアンス(G7ANPE)への参加を発表した。同社は生物多様性の保全と新事業創出の両立を図り、ネイチャーポジティブ実現の先駆者として位置づけを強化する。
G7ANPEは2023年4月のG7札幌会合で設立された国際的なアライアンス組織で、企業や経済団体、NPO・NGOが生物多様性と経済の関連性を考慮した活動を行うことを参加条件としている。知識共有と情報ネットワークの構築を通じて、自然と自然共生型経済への投資を促進することを目的としている。
三菱電機グループは持続可能性を事業の中核に据え、既存事業の枠を超えた包括的な戦略的取り組みを推進している。企業成長と社会・環境の豊かさの両立を図る「トレードオン」の実現を目指し、カーボンニュートラルの追求やサーキュラーエコノミーの支援に加え、特にネイチャーポジティブの実現において先駆的役割を果たすことを目指している。
同社グループは2024年9月、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の提言に基づき、投資家や利害関係者に対して自然関連課題の開示を行うことを表明し、TNFD採用者として登録した。TNFDは企業と金融機関が自然資本と生物多様性への依存度、影響、リスク、および関連するビジネス機会を適切に評価・開示するためのフレームワークを提供する国際的イニシアティブである。
三菱電機は国際的な生物多様性保護目標「30by30」への貢献として、工場敷地内の緑地保全を実施している。地域環境との調和を図りながら、多様な動植物の生息地を提供する取り組みを進めており、環境省による「自然共生サイト」としての認定を複数の拠点で取得することを目指している。これは同社の「環境計画2025」で掲げる目標の一つでもある。
G7ANPEへの参加により、三菱電機は多様な企業・組織との知識共有とネットワーキングを通じて、ネイチャーポジティブに向けた取り組みを加速させる方針だ。同社の参加は、日本企業による国際的な生物多様性保全イニシアティブへの積極的な関与を示す重要な事例となる。
ネイチャーポジティブとは、環境負荷を単に削減するだけでなく、生物多様性の向上、生態系の健全性改善、自然資源の持続可能な利用の支援を通じて自然環境の積極的な回復・改善に貢献することを意味する。三菱電機の取り組みは、企業が環境保全と事業成長を同時に実現する新たなモデルケースとして注目される。
【参照記事】Mitsubishi Electric Joins G7 Alliance on Nature Positive Economies
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