KPMG豪州、2025年度売上2470億円 AI投資強化で収益性改善
KPMGオーストラリアは8月11日、2025年6月期の年次インパクトレポートを発表した。総売上高は23億1,500万豪ドルで前年比3%減となったものの、コスト管理の徹底と生産性向上により収益性は改善。エクイティパートナーの平均報酬は10.3%増加した。同社は人工知能(AI)を戦略の中核に据え、8,000万豪ドルのイノベーションプログラムを通じて技術投資を加速させている。
事業部門別では、中堅企業向けのエンタープライズ事業が13%増と好調を維持し、監査・保証業務も7%増収となった。税務・法務部門は8%成長を記録した一方、コンサルティング部門は政府のコンサルタント利用削減の影響を受け18%減収となった。同社は従来型コンサルティングからテクノロジー変革とAIサービスへの転換を進めており、独立した商業法務事業からは撤退した。
AI分野では、同社は英国規格協会(BSI)から世界初となるISO42001(AI)認証を取得。独自開発のAIプラットフォーム「KymChat」をはじめとする各種AIツールの展開を進めている。従業員7300人がAIデジタル研修バッジを取得するなど、全社的なAIスキル向上にも注力。フィジーにAIビルドハブを開設し、地域全体のデジタルイノベーション能力の強化を図っている。
ESG(環境・社会・ガバナンス)面では、2019年比で二酸化炭素排出量を27%削減し、2030年までに50%削減する目標に向けて前進。女性パートナー比率は37%に上昇し、従業員の男女賃金格差も8.7%に改善した。また、983万豪ドル相当の社会貢献活動を実施し、2030年までに経済的困難を抱える若者10万人の支援を目指す新たな目標を設定した。今後は、急速に変化する市場環境に対応しながら、AIを活用した新たなサービス開発と人材育成を通じて、持続的成長を目指す方針だ。
【参照記事】KPMG Australia shows disciplined performance in unpredictable FY25: releases annual impact report
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KPMG豪州、2025年度売上2470億円 AI投資強化で収益性改善