「Rimple」運営のプロパティエージェント、2021年第2四半期の業績は?決算を分析
投資用マンションの販売や、不動産投資型クラウドファンディング「Rimple(リンプル)」を運営する東証一部上場企業、プロパティエージェント株式会社が、2021年3月期第2四半期決算を発表しました。
コロナウイルスの感染拡大の経済的な影響が大きい2020年ですが、不動産事業を主にしたプロパティエージェントの決算内容が気になる方も少なくないのではないでしょうか。
今回はその内容を確認しながら、プロパティエージェント及びRimpleの現状と今後の見通しについて解説していきます。
プロパティエージェント
運営会社名 | プロパティエージェント株式会社 |
運営サイトURL | https://www.fudousantoshi-times.com/ |
本社所在地 | 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー41F |
設立 | 2004年 |
代表取締役 | 中西 聖 |
資本金 | 5億9,610万円(2020年5月時点) |
売上高 | 226億円(2020年3月期) |
社員数 | 109名(2018年9月時点) |
免許 | 宅地建物取引業 [東京都知事(4)第83227号] マンション管理業 [国土交通大臣(3)第033619号] 不動産特定共同事業 [金融庁長官・国土交通大臣第90号] |
上場有無 | 東証1部 |
主な加盟団体 | 一般社団法人 全国住宅産業協会 公益財団法人 東日本不動産流通機構 公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 公益財団法人 全日本不動産協会 公益財団法人 首都圏不動産公正取引協議会 公益財団法人 不動産保証協会 首都圏中高層住宅協会 |
マンションブランド | CRACIA(クレイシア) VERSE CRACIA(ヴァースクレイシア) |
主要エリア | 東京都23区 |
入居率 | 99.47%(2020年10月実績) |
職業 | 上場企業:29.3% 非上場企業:39.4% 外資系企業:31.4% |
年齢 | 20代後半:17.1% 30代前半:14.5% 30代後半:21.8% 40代前半:20.7% 40代後半:11.9% 50代前半:9.3% 50代後半:2.1% |
年収 | 500万円~:15.5% 700万円~:16.6% 900万円~:8.3% 1100万円~:10.9% 1300万円~:16.6% 1500万円~:4.1% 1700万円~:5.7% 1900万円~:3.1% 2100万円~:16.6% |
自己資金 | フルローン可 |
サービス領域 | 土地選定 / 土地仕入れ・土地買取 / 建設 / 建物管理/ 賃貸管理 / サブリース / 販売・仲介 / 提携ローン |
オンライン対応 | オンラインセミナー実施 |
※2020年11月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトを御覧ください。
目次
- プロパティエージェントの2021年3月期第2四半期決算の概要
1-1.売上高は前年比18%減少
1-2.投資用中古物件事業を新規展開
1-3.管理事業が売上に貢献
1-4.コロナ禍に適応した業務体制を推進 - Rimpleの状況は
2-1.登録ユーザー数は13.5万人
2-2.累計出資応募金額は25.4億円
2-3.他の新規事業も好調 - Rimpleの今後を予測
3-1.投資倍率が約5倍と高く、募集金額も大きく伸びる可能性
3-2.コロナ禍の状況に合った不動産投資 - まとめ
1.プロパティエージェントの2021年3月期第2四半期決算の概要
2020年11月7日に、プロパティエージェント株式会社は2021年3月期第2四半期決算(PDF)を発表しました。決算内容の概要を見ていきましょう。
1-1.プロパティエージェントの売上高は前年比18%減少
新型コロナウイルスの流行は不動産業界にも大きな影響をもたらし、プロパティエージェントの2020年上半期の売上高も、2019年上半期対比で134億円から110億円と、18%の減少となっています。
また営業利益に関しては15億7千万円から、6億9,100万円と、56%の減少となっています。
売上高の減少の中でも特に大きかったのは不動産開発販売活動事業の落ち込みとなっています。これはコロナウイルスの流行により、対面での販売や営業活動が困難な状況に陥ったことが、大きく起因していると考えられます。
1-2.投資用中古物件事業を新規展開
一方、他の事業では売り上げが伸びている分野もあります。特に投資用中古物件事業を新規展開したことにより、売上高の大きな減少を防いでいます。
これまで投資用中古物件事業を展開していなかったプロパティエージェントですが、投資用中古物件事業は、今後の同社の中でも一つの主要商品となることが期待されます。
1-3.管理事業が売上に貢献
また、もう一点売上に貢献した事業がプロパティマネジメント(不動産管理事業)です。
不動産管理事業は対象不動産が運営されている限り一定の需要が見込め、対象物件が居住用物件であれば景気悪化による影響も比較的少ない分野です。売上は3億円台となりますが、今後の事業拡大に期待したいポイントと言えます。
1-4.コロナ禍に適応した業務体制を推進
また、プロパティエージェントは、コロナ禍の社会に適用した業務体制を会社全体で推進しています。デジタルトランスフォーメーション(DX)化により業務の効率化や事務手続き等のスピードアップも進んでいます。下記は主な取り組み内容です。
- 社内の席数の30%減少
- リモートワークの推進による事業のデジタル化
- ZOOMによる相談やネットでの重要事項説明
- WEBマーケティングの実施により販管費の削減
これらの施策に加え、プロパティエージェントでは「オンラインセミナー」も積極的に取り入れ定期開催しています。セミナーでは、「不動産投資の基礎知識」「不動産投資のリスクとは?」といった基本的な内容から「不動産投資のメリットとリスク」「投資用物件の見方・選び方」「購入前のチェックポイント」「売却時の戦略」など踏み込んだ内容まで、多岐にわたるトピックについて解説しています。
2.Rimpleの状況は
不動産投資型クラウドファンディングサイト、Rimpleもプロパティエージェントの新規事業の一つです。決算報告書ではRimpleも触れられています。その内容を紹介します。
2-1.登録ユーザー数は13.5万人
Rimpleの登録ユーザー数は2020年10月末時点で13.5万人となっています。
2020年12月時点、会員数を公開している他の不動産投資型クラウドファンディングで、10万人を超えるユーザー数のサービスはありません。2020年2月にRimpleを開設し、短期間でこれほどのユーザーを集めたRimpleの実績はプラスに評価できるポイントと言えます。
また、Rimpleの登録ユーザー数がこれほど増加した背景には、現金だけではなく、クレジットカードのポイント(永久不滅ポイント)やモッピーやハピタスなどのポイントでも投資できるという、画期的な取り組みの貢献も考えられます。
2-2.累計出資応募金額は25.4億円
またRimple の累計出資応募金額は、25.4億円(※8号案件までの募集)に達しています。実際に運用に回された金額は5.8億円であることから、Rimpleのファンドには、募集金額の4~5倍の金額が集まっていることがわかります。
不動産投資型クラウドファンディングサイトの運用を開始してわずか9ヶ月ですが、着実に募集実績を積み重ねており、投資家からも高い人気を獲得していることが分かります。
2-3.他の新規事業も好調
プロパティエージェントの不動産投資型クラウドファンディング以外の事業も好調な業績を見せています。
中古収益不動産のマッチング事業であるスマートセカンド事業では、2020年10月末時点で会員数は8,640人となっており、同社の予測を超える数字です。この事業は単体で2年後には300~400億円の事業になるという計画を立てています。
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3.Rimpleの今後はどうなるかを予測
ではRimpleの今後がどうなるのか、決算発表の数字を見ながら予測してみましょう。
3-1.投資倍率が約5倍と高く、募集金額も大きく伸びる可能性
2020年12月時点ではRimpleのファンド募集ペースは月間で1~2件ほどであり、ファンドの金額は最大で1.5億円程度となっています。
しかし、投資倍率が5倍近くあるため、現状でも毎月5億円以上の金額を集めるポテンシャルがあります。今後ファンドの組成数が増加すれば、募集金額も大きく伸びる可能性があります。
3-2.コロナ禍の状況に合った不動産投資
Rimpleがこれだけ人気を集める背景の一つに、コロナ禍でも手軽に対面不要で始められる不動産投資型クラウドファンディングであったという点も挙げられるでしょう。
従来、不動産を購入するためには現地に赴いて物件を内覧し、また不動産会社の担当者や売り主との対面での交渉、重要事項説明などの手続きが必要でした。
しかし、Rimpleではパソコンやスマートフォンを使って気軽にクラウドファンディングを通して不動産投資をすることが可能です。感染拡大防止のために外出自粛を求められている状況に適したビジネスモデルであったことが要因として考えられます。
プロパティエージェント自体も業務のデジタル化やリモートワーク化を推進しているため、会社の方針とRimpleという事業がマッチしているとも言えます
新型コロナウイルスの影響がどのように収束するか不透明な中、対面不要で不動産へ投資が出来る不動産投資型クラウドファンディングへの注目度は高まると予想されます。
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まとめ
プロパティエージェントの2021年3月期第2四半期決算は、売上高や利益は減少しましたが、DXの推進などにより、引き続き黒字化は達成しており、通期では2020年3月期を上回る見通しです。
またコロナ禍の社会に適応した業務体制の構築にも取り組んでいます。コロナ禍でも不動産投資を始めやすい新規事業として、Rimpleは短期間で13.5万人のユーザーを集めることに成功しています。
不動産投資・不動産投資型クラウドファンディングは中長期的に運用をすることで利益を得られる投資方法であるため、管理や運営を委託するサービス提供会社の業績を確認しておく事は大切です。今後のプロパティエージェントの業績にも注目してみましょう。
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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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