IOSTとは?暗号資産投資家がIOSTを購入する上で注目すべきポイントを解説
今回は、 IOSTに投資する上で注目すべきポイントについて、大手暗号資産取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では暗号資産コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。
目次
- IOSTの基礎知識
処理速度の速さが最大の特徴
どのようにして処理速度を早くしているか?
独自のコンセンサスアルゴリズム
JavaScript を利用した開発が可能
仮想通貨IOSTの値動き - ファンダメンタルズの注目ポイント
DeFi領域でどこまで採用が進むか?
アルトコインとしての流通量
オンラインサービスでのインフラとしてどこまで使用されるか? - テクニカルの注意点
流動性が低い
短期的なテクニカル分析が困難 - まとめ
今回は第3世代のブロックチェーン技術として注目されるIOST(アイ・オー・エス・ティー)という仮想通貨(暗号資産)を取り上げます。IOSTの解説に関してはネット上でもいくつか見られますが、正直分かりづらい印象をお持ちの方が多いのではと思います。そこで今回は初心者の方でもIOSTの特徴を理解し、今後の予測や取引における注意点が理解できるように解説します。
①IOSTの基礎知識
まずはIOSTという仮想通貨についてご存知ない方のために、IOSTがどのような特徴を持っているかについて解説します。
IOSTは2018年1月にシンガポールを拠点とする非営利財団のIOST財団によってローンチされました。正式名称は Internet of service tokenで、その頭文字を取ってIOSTとされています。
第1世代のビットコイン、第2世代のイーサリアムに次ぐ第3世代のブロックチェーンを目指して開発されたIOSTですが、開発目的としてはブロックチェーンを活用した実用的なオンラインサービスを構築するためのプラットフォーム(基盤)となることを目指しています。
処理速度の速さが最大の特徴
IOSTはトランザクションの処理速度の速さが最大の特徴ですが、この点が実用性と大いに関係するポイントとなります。
ビットコインやイーサリアムなどの処理速度はかなり遅く、決済や送金などの実用的なサービスにおいて大変使い勝手の悪いものとなっています。例えば、クレジットカードで決済をする際、ほんの数秒、長くても数十秒で処理が終わりますが、ビットコインやイーサリアムでの支払いの際には数分かかることもあるというのが現状です。
イーサリアムが1秒間に15件に対して、IOSTは1秒間に8,000件もの処理ができるとされています。これは理論上の数字ではあるものの、クレジットカードの処理速度が1秒間に4,000件という点から見ても、かなりのポテンシャルがあることが分かると思います。
どのようにして処理速度を早くしているか?
ブロックチェーンの処理速度と関係する要素は基本的に3つあります。
- ノード(演算を行うコンピューター)
- ネットワーク (ノードとノードをつなぐインターネット等のネットワーク)
- RAM(ブロックチェーンのデータの格納先のハードディスク)
これらの要素のバランスでブロックチェーンの処理速度が決まります。さらには、取引の承認方法であるコンセンサスアルゴリズムも処理速度に大きく関わってきます。IOSTはPoBと呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを採用しており、この点も処理速度のアップに貢献しています。
独自のコンセンサスアルゴリズム
ビットコインやイーサリアムはPoW(プルーフ・オブ・ワーク)というコンピューターの演算性能と消費電力に紐づいた取引の承認方法をとっています。コンセンサスアルゴリズムにPoWを採用するブロックチェーンは、取引量が増えると負荷が増大にして処理が遅くなったり、手数料が高騰する課題があります。
それに対してIOSTは、ネットワークへの貢献度をブロックプロデューサーの評価項目とする「Believability」と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを用いています。
JavaScript を利用した開発が可能
IOSTは世界的に普及しているプログラム言語であるJavaScriptを用いて、スマートコントラクトなどのサービス開発が可能です。すでに多くの人が使っている言語を使用可能にすることで、参入障壁を低く開発者の受け入れ拡大を目指しています。
仮想通貨IOSTの値動き
次にこれまでのIOSTの値動きと今後の展望について解説します。 IOSTは誕生からまだ3年しか経っていませんが非常に注目を集めています。
2020年9月にIOSTがコインチェックに上場してからしばらくの間は、1円を下回る価格で取引されました。しかし、2021年に入ると急激な高騰を始め、3月21日には7円を突破。その後はトレンドラインとチャネルラインの範囲で動きながら、上昇トレンドが継続しています。
それでは、IOSTを取引したい方向けにファンダメンタルズとテクニカルの観点から注意点を解説します。
②ファンダメンタルズの注目ポイント
DeFi領域でどこまで採用が進むか?
DeFiについて簡単に解説すると、現在の金融取引をブロックチェーン上で分散することで、中央集権的な仕組みが抱えるシステムダウンや外部からの脅威に対する耐性を上げると同時に、中央集権的な管理から財産管理の自由を守ることのできる仕組みです。現在はイーサリアムベースのアプリケーションが多いですが、今後、どれだけIOSTベースのアプリケーションが開発されていくかが注目されます。
アルトコインとしての流通量
IOSTを取り扱う取引所が今後どれだけ増えていくかという点は、重要な要素です。取引所が増えれば増えるほど、投資資金を集めやすくなるので価格を上げる要因となります。
オンラインサービスでのインフラとしてどこまで使用されるか?
IOSTが世の中に認知され、投資先として選ばれるためにはDeFi領域以外のオンラインサービスにおいて利用されるかという点も重要な要素です。既に医療データの分野においての実証実験が進んでいたりと、金融領域以外においてもオンラインサービスのインフラとしての役割が期待されています。
②テクニカルの注目ポイント
ファンダメンタルズのポイントについて解説した後は、テクニカルの側面から注意点について解説します。
流動性が低い
テクニカル分析における一番の注意点は、流動性が低いためにレートが暴れやすく、テクニカル分析で使用するインジケーターの使用が難しくなる傾向がある点です。
短期的なテクニカル分析が困難
アルトコインはボラティリティが大きいので、メジャーなトレンド系指標である移動平均線であっても平均を算出するデータの中に特異値が多く発生するため、特異値を含んだ平均となりがちです。結果的にそのような移動平均線は、売買サインであるゴールデンクロスやデッドクロスと実際の価格の動きのタイムラグが大きくなる傾向があります。
また、オシレーター系のインジケーターを使用する際も、買われすぎや売られすぎのゾーンに張り付く現象が起きて、インジケーターが機能しなくなることもしばしばあります。そのような事を踏まえるとIOSTを取引するときは、少なくとも4時間以上の時間足でテクニカル分析するようにしたほうが良さそうです。
③まとめ
IOST取引に関しては、テクニカル分析を利用した短期トレードは難しそうです。しかし、IOSTの処理速度の速さを活かしたオンラインサービスの実現など、採用拡大に関するニュースが出た際は価格上昇が期待出来ます。そのため、長期保有のスタンスで取引してみるのも面白いかもしれません。
IOSTは国内の仮想通貨取引所コインチェックで購入することが可能です。自動積立サービスも提供しているため、長期的な視野でポートフォリオの一つとして組み入れてみるのも良いでしょう。
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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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