寄付経験がある人の割合は?平均の寄付金額や寄付の方法、寄付先の割合も

コロナ禍をきっかけに、寄付について調べる方や寄付をされる方が増えています。実際に寄付をしている方は、いくらぐらいの金額を寄付しているのでしょうか。また、寄付の方法や寄付先にはどのような団体が多いのでしょうか。

この記事では、内閣府が2019年におこなった「市民の社会貢献に関する実態調査」をもとに、平均の寄付金額や寄付の方法、寄付先の割合についてみていきます。

目次

  1. <a href="#01"社会環境の変化に伴う寄付への関心の高まり
  2. 寄付経験がある人や寄付金額、寄付先の割合
    2-1.寄付経験がある人の割合
    2-2.平均の寄付金額
    2-3.寄付の方法
    2-4.寄付先の割合
  3. 寄付の判断をする上で必要な情報は?

1.社会環境の変化に伴う寄付への関心の高まり

震災などの有事をきっかけとした寄付やふるさと納税・クラウドファンディングによる寄付が増えています。また、コロナ禍での対面コミュニケーションへのリスク意識なども高まる中、ボランティア活動の代わりに寄付をしたいという方も増えています。

近年、社会が多様化する中で行政だけでは抜け漏れてしまう社会保障や、地域や環境などを長期的に改善していくといった活動の重要性が高まっています。このような活動に取り組むのがNPO法人などで、寄付金はその活動を支える重要な財源の一つとなっています。

また、ふるさと納税制度や所得税・住民税の寄付金控除制度のような税金の軽減制度も、寄付を後押しする社会制度であるといえるでしょう。

2.寄付経験がある人や寄付金額、寄付先の割合

内閣府は、2019年に全国の8,000人の20歳以上全世代の男女に対し、郵送とオンラインによって、「市民の社会貢献に関する実態調査」をおこなっています。

主にこの調査結果から、寄付経験がある人の割合、平均の寄付金額、寄付の方法、寄付先の割合、について紹介します。

2-1.寄付経験がある人の割合

上述の内閣府の調査によると、2018年中の1年間に寄付経験がある人の割合は、約4割となっています。この割合は、3年前の調査と変わっていません。

なお、日本ファンドレイジング協会が2016年におこなった全国の20歳以上全世代の男女、約1万人に対する調査でも、45%の人が何らかの寄付をしたと回答した、としています。(※参照:日本ファンドレイジング協会「調査研究(寄付白書)」)

これらの調査を見ると、日本人の成人のうち、約2人に1人は、1年間のうちに1回以上寄付をしていることが分かります。

2-2.平均の寄付金額

寄付経験がある人は、いくらぐらいの寄付をしているのでしょうか。上述の内閣府の調査によると、2018年中の1年間に寄付をした人の年間寄付金額は、下のグラフのようになっています。

2018年中の個人の寄付金額

※内閣府「令和元年度 市民の社会貢献に関する実態調査」を参照し筆者作成

約4割の人が2,000円未満となっており、過半数の人が5,000円未満となっています。他方で、1割以上の人が50,000円以上寄付しています。多数の人は5,000円未満の寄付金額であるものの、寄付金額は個人差が大きいといえるでしょう。

2-3.寄付の方法

寄付経験がある人は、どのような方法で寄付をしているのでしょうか。上述の内閣府の調査によると、2018年と2015年の1年間に寄付をした人が寄付をおこなった主な方法は、以下のグラフのようになっています。

寄付を行った方法

※内閣府「令和元年度 市民の社会貢献に関する実態調査」を参照し筆者作成

約6割の人が街頭募金か設置募金箱で寄付をおこなっています。2015年に比べるとやや減ってはいるものの、現在でも最も多い寄付の方法となっています。

他方、新しい寄付方法であるクレジットカードやポイントによる寄付は、2015年から2018年になって、11%から14%に増加しています。

2-4.寄付先の割合

寄付をした人の寄付先はどのようなところが多いのでしょうか。上述の内閣府の調査によると、2018年の1年間に寄付した人の寄付先は、以下のグラフのようになっています。

寄付先

※内閣府「令和元年度 市民の社会貢献に関する実態調査」を参照し筆者作成

全体としては、共同募金や日本赤十字社、町内会・自治会といった、歴史のある寄付先が多い傾向があります。

他方では、NPO法人や非営利法人に寄付をしている人も2割以上、ふるさと納税を利用して都道府県や市町村に寄付をしている人も1割を超えており、比較的新しい寄付先にも寄付が行われているといえるでしょう。

3.寄付の判断をする上で必要な情報は?

これまでみてきたデータによると、4割程度の人が一年間に寄付をした経験があり、新しい寄付方法が徐々に浸透しつつも、昔ながらの共同募金や募金箱、手渡しで日本赤十字社や町内会・自治会などに寄付をしている人が多いといえます。

寄付の判断をする上で必要と考える情報について考えてみましょう。上述の内閣府の調査では、「寄付を行う場合に必要と考える情報」として、約8割の人が「寄付先の活動内容」、約半数の人が「寄付により期待される効果」を挙げています。

たとえば、介護福祉施設・保育所の運営をする法人など、活動内容が明確である法人も数多くあり、地域のまちづくり推進団体などでは、寄付による効果を街に住む人が身をもって実感することも可能です。

旧来の寄付方法、寄付先のなかには、寄付先の活動内容や寄付による効果がわかりにくい場合もあります。自分が寄付をしたお金が何に使われ、どのような効果を生み出しているのかを想像し実感することで、寄付をしてみようという行動につなげやすくなると考えられます。

まとめ

約4割程度の人が一年間のうちに何らかの寄付をしている実態があります。寄付金額は、2,000円未満の人が多く、少額であっても寄付という社会貢献活動には意義があるといえます。

これから寄付を検討している方はこれらのデータも参考にしつつ、寄付金が何に使われ、どのような効果を生み出しているのかを調べて想像し、寄付の検討を進めてみてはいかがでしょうか。

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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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