成果報酬型資産運用「SUSTEN(サステン)」の評判は?メリット・デメリットも
「SUSTEN(サステン)」は日本で初めて完全成果報酬型の手数料体系を採用した資産運用サービスです。他の資産運用サービスは損失が出ていても一定の運用報酬がかかりますが、「SUSTEN」では利益の出ていない運用に対しての運用報酬は発生しません。そのため、利益が出たときだけ成果報酬が発生するフェアな費用体系として注目している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、成果報酬型資産運用サービス「SUSTEN」の特徴、メリット・デメリット、評判、始め方を知りたい方のために詳しく解説するので、ご参考ください。
※本記事は2021年8月18日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。
目次
- SUSTEN(サステン)とは
1-1.運用はおまかせ
1-2.ロボアドバイザー以上の投資成果を目指す
1-3.完全成果報酬型の手数料体系 - SUSTEN(サステン)のメリット
2-1.面倒な銘柄選びが不要
2-2.不況時に強い
2-3.毎月1万円から自動積立できる - SUSTEN(サステン)のデメリット
3-1.元本割れリスク
3-2.受託者報酬や投資信託の経費などは別途必要
3-3.運用開始から日が浅い - SUSTEN(サステン)の評判・口コミ
- SUSTEN(サステン)を始める手順
5-1.診断で運用タイプを決定
5-2.口座開設
5-3.入金や積立の設定 - まとめ
1 SUSTEN(サステン)とは
SUSTENとは、ロボアドバイザーやファンドラップなどと同様に資産運用をプロに任せることのできる日本初のプロフィットシェア型運用サービスです。
投資家に合わせた最適な資産配分の提案をしてくれるだけでなく、投資一任契約に基づいて投資家の代わりに預かった資産の運用なども行います。また、完全成果報酬型のため、利益が出ていない時は手数料が発生しないのも特徴です。(※ただし、投資資産を保全する信託銀行に支払う受託者報酬や投資対象上場投資信託に支払う経費など、投資金額に対して年率0.022-0.099%(税込)程度の実質的な費用は発生します)
SUSTENのサービス内容を詳しく見ていきましょう。
1-1 運用はおまかせ
SUSTENでは、資産運用を始める前にいくつかの簡単な質問に答えることで運用タイプの診断をしてもらえます。リスク許容度や向いている投資スタイルなどを判断し、それぞれの投資家に合った運用プランを提案してくれる仕組みです。
利用者の運用プランは、下記保有ファンドの比率によってSUSTEN独自の運用理論に基づいた「安定バランスタイプ」「ヘッジファンドタイプ」「信頼の世界経済タイプ」「伝統的理論タイプ」「質実剛健タイプ」など9つに分類されます。
診断結果により運用プランが決まれば、あとは投資金額を決めるだけで自動投資を始めることが可能です。なお、預けた資産は以下の3つの投資信託(ファンド)の組み合わせで運用されます。
ファンド名 | 主な投資先 |
---|---|
Redファンド (グローバル資産分散ポートフォリオ) |
先進国株・新興国株 |
Greenファンド (グローバル複合戦略ポートフォリオ) |
ARP(オルタナティブ・リスク・プレミアム)※ |
Blueファンド (グローバル債券ポートフォリオ) |
国債・社債 |
また、SUSTENはスマホで口座の開設から入金、出金まで全て操作できるため、特別難しい操作や面倒な銘柄選定などをすることなく投資を始められるのも特徴です。
※ARPとは、長期的に日本円短期金利を上回る投資成果を目指し、主として国内外の株価指数先物取引や国債先物取引、通貨先物取引を利用しつつ国内外の公社債等に投資して、株式市場との連動性は低位に維持するファンドです。外貨建資産の一部については為替ヘッジを行うこともあります。
1-2 ロボアドバイザー以上の投資成果を目指す
SUSTENは、提供元の株式会社sustenキャピタル・マネジメントが運用する独自ファンドを通じて投資を行うサービスなので、リバランス時などの取引コストを抑え、より効率的な運用を目指せるのも特徴です。
過去の運用結果を元にしたシミュレーションでは、初期投資100万円、毎月5万円を積み立てた場合、30年後には投資元本1,900万円に対し、70%の確率で3,130万円以上になるとの予測データが公表されています。
このようにSUSTENは、インデックス投資並みの低コスト水準で、従来のロボアドバイザー以上のリターンを狙える仕組みとなっています。
1-3 完全成果報酬型の手数料体系
SUSTENは、プロフィットシェア(完全成果報酬)型の手数料体系を採用しています。他のロボアドバイザーでは、利益が出ていない場合でも運用資産額に対して1%ほどの手数料が発生する一方、SUSTENは利益が出たときだけ成果報酬と呼ばれる手数料が発生する仕組みです。
HWMの水準 | 手数料の料率 |
---|---|
80万円未満 | 6分の1 |
80万円以上200万円未満 | 7分の1 |
200万円以上500万円未満 | 8分の1 |
500万円以上 | 9分の1 |
SUSTENの手数料は投資評価額に応じて異なります。毎月最終営業日を基準日として、投資評価額が過去最高評価額を上回る月はその超過分に対して上記の料率で成果報酬が発生します。例えば、30万円を投資して3,000円の利益が出た場合の手数料は、運用益3,000円×手数料1/6+消費税分=550円となります。
一方、他のロボアドバイザーの場合、上記のケースでは保有資産30万3000円に対して1%の手数料が発生するので、運用コストは30万3000円×1%+消費税分=3,333円(年率)となります。
利益が出ていない場合、他のロボアドバイザーでは運用資産に対して1%のコストが発生する一方、SUSTENの運用手数料はゼロ円なので、景気に左右されにくい長期の資産運用を目指すことができます。
2 SUSTEN(サステン)のメリット
完全成果報酬型のSUSTENで資産運用を行うメリットは次の通りです。
2-1 面倒な銘柄選びが不要
SUSTENでは、事前の診断に基づいた運用プランと投資金額を決めて口座に資金を入金するだけで自動的に運用を始めることが可能なので、銘柄選びを行う必要がありません。
また、通常は時間の経過とともに相場が変動するため、定期的な資産バランスの見直し(リバランス)も必要ですが、SUSTENでは、適正なポートフォリオに近づくように毎日チェックしてくれる上、ファンド間とファンド内の2段階でリバランスをしてくれます。
これらの仕組みにより忙しい方でも無理なく投資を継続できるため、SUSTENは投資の初心者から上級者まで利用できる資産運用サービスとなっています。
2-2 不況時に強い
SUSTENでは運用利益が出ていないときに手数料が発生しないので、不況時にも損失リスクを抑えた運用が可能です。リターンに応じて手数料が決まる仕組みのため、投資評価額がHWM(過去最高評価額)を下回っている間は運用コストもゼロなので、不況時にも続けやすいのがメリットです。
2-3 毎月1万円から自動積立できる
毎月1万円から自動積立ができる点もSUSTENのメリットです。自動積立の設定をすると毎月の積立資金を口座から自動的に引き落としてくれるため、時間や手間をかけずに運用を続けることができます。さらに、ボーナス月には毎月の積立額とは別に追加の引落額の設定などもできるため、収入に合わせて計画的に積み立てることも可能です。
ただし、SUSTENの必要最低投資金額は10万円です。他の資産運用サービスでは1万円から運用を始められる場合もあるため、やや高めの設定となっています。
3 SUSTEN(サステン)のデメリット
SUSTENで資産運用を行う際の注意点も併せて確認しましょう。
3-1 元本割れリスク
SUSTENは投資を一任できる資産運用サービスですが、投資の結果によっては元本割れが起きる可能性もあります。成果報酬型の手数料体系を採用しているため、運用で利益が出ていないときの成果報酬は不要なものの、ファンドの運用が上手くいかず、基準価額が当初の買付額を下回ることもあります。
3-2 受託者報酬や投資信託の経費などは別途発生
SUSTENでは、投資家の投資資産を保全するために信託銀行へ支払う受託者報酬や、投資対象となる投資信託の経費が別途発生します。例えば、信託銀行に支払う運用管理費用(信託報酬)は、信託財産の中から差し引かれる形で間接的に負担する費用です。
信託報酬については、2021年7月時点の目論見書によると全ファンドで年率0.022%(税込)となっており、最大でも0.099%程度のコストとなります。
通常の投資信託の信託報酬は0.1~2.0%程度なので、SUSTENファンドの信託報酬はかなり低い水準ですが、成果報酬以外のコストが発生しないわけではないため、この点は事前に認識しておくことが大切です。
また、振込送金する際の振込手数料や出金手数料440円(税込)なども別途必要な費用となります。
3-3 運用開始から日が浅い
SUSTENは2021年2月16日に提供開始となったサービスです。自社の投資信託を利用することによりリバランスなどのコストを抑えた運営が可能としていますが、2021年8月18日時点で各ファンドの運用開始日から1年を経過しておらず、実績にはまだ乏しい状況です。
また、各ファンドは決算日も迎えていないため、分配金実績もまだ無いのが現状です。
4 SUSTEN(サステン)の評判・口コミ
ここからは、SUSTENを実際に利用している投資家の口コミなどを参考に評判について確認してみましょう。
- 収益追求型の投資先を探していたのでSUSTENの利用を決めた
- 初心者でも簡単に投資できるので継続しやすい
- 以前は投資信託を買っていたが、SUSTENにしてから銘柄選びで悩む必要が無くなった
- 振込手数料の負担をしなければならない
- 会社の実績に不安がある
※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集された上で最終的にご判断ください。
SUSTENの運用コストは過去最高評価額の超過分に対して発生するので、景気動向によっては他社の資産運用サービスと比較してトータルコストが低くなる場合もあります。
そのため、投資初心者や投資商品の銘柄選定を手間と感じる利用者から高く評価されているほか、スマホで簡単に操作や手続きができる点、おまかせで投資ができる点なども好評です。
一方、サービス提供開始からまだ日が浅いため、実績について不安視する口コミも見られます。また、SUSTENの運用口座への入金は積立の際の自動引落と銀行振込にしか対応しておらず、銀行振込の際は振込手数料がかかります。
5 SUSTEN(サステン)を始める手順
SUSTENはスマートフォンやパソコンで口座開設から運用開始まで完了させることができます。具体的な手順は以下の通りです。
5-1 診断で運用タイプを決定
SUSTENで投資を始める際、各利用者の運用タイプを決める事前診断を無料で受けることができます。SUSTENのトップページから「診断を始める」を押すと、8つの簡単な質問が出てくるので、回答すれば診断は完了となります。
5-2 口座開設
診断で運用タイプが決まったら口座開設の手続きを行います。口座種別の選択や住所・氏名などを入力する際、特定口座(源泉徴収あり)を選択しておくと、確定申告が原則不要になるため便利です。
本人確認書類では、マイナンバーカード、またはマイナンバー通知カードと写真付き身分証明書が必要になります。
以上の手続きが完了すると、後日、自宅に本人確認のためのハガキが届くので、口座開設の手続きは完了となります。
5-3 入金や積立の設定
ログイン後、運用資金を入金すれば運用タイプに沿ったポートフォリオで自動投資が始まります。なお、積立投資を利用したい場合、「毎月の積立」画面で毎月の積立金額やボーナス月の追加積立の設定が可能です。
まとめ
SUSTENは成果報酬型の手数料体系となっているため、利益の発生しにくい不況時にも続けやすいのが特徴です。また、選択する運用プランによっては、他のロボアドバイザーやインデックス投信よりも運用効率の高い資産形成を目指すことも可能で、投資初心者から投資経験者まで手間や時間をかけずに長期間投資を継続できるサービスとなっています。
一方、実際の運用成績などによっては他社よりも手数料が高くなることもあるため、この点はしっかりと理解しておくことが重要です。SUSTENに関心のある方は、サービスの特徴やメリット・デメリットをよく把握した上で、検討してみてください。
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