海洋・河川を「見える化」し災害を未然に防ぐ。海洋観測システム開発ベンチャーがFUNDINNOで2回目の挑戦
海洋自動観測ロボットを活用し、海洋環境をリアルタイムに観測できるシステムを開発する株式会社ブルーオーシャン研究所は株式投資型クラウドファンディングサービス(CF)「FUNDINNO(ファンディーノ)」で10月6日から8日まで募集による投資申込みの受付を実施する。同社のプロジェクト「【第2回】〈本格稼働が開始〉AI×ビッグデータ×人工衛星で海をリアルタイム解析!45年以上の研究から生まれた最先端の海洋観測システム『みちびき海象ブイ』」は目標募集額1287万円、上限応募額5005万円。申込みは1口11万円、1人4口まで。ファンディーノでは2020年5月に続く2回目のCFで、前回は目標募集額1280万円に1700万円を集めた。成約すると、エンジェル税制の優遇措置Bの適用対象となり、対象企業への投資額全額をその年の他の株式譲渡益から控除できる。
同社は、海洋調査にかかる数百万円規模のコストを少下げるため、漂流型の調査ブイ「みちびき海象ブイ」を開発。準天頂衛星システム「みちびき」によって得られるGPSデータを活用した海象観測ロボットで、小型のブイ形状にして沖合に滞留させることで、約30分間隔で波高・潮流をモニタリングできる。昨春に実施した試験導入は成功、コロナ禍の影響で本格稼働に歯止めが掛かったが、その期間に研究開発を行い「みちびき海象ブイⅡ」の開発に成功した。Ⅱ型は堅牢性を向上、水温と風速も観測可能となり、問い合わせが増えているという
今期から本格的に企業への販売やレンタルを開始。再生エネルギーの開発を行う事業者が、洋上風力発電を行うための海象観測用として、大手素材メーカが船の入港管理用としてそれぞれ1基を導入した。ヨットレースで波高を見るためにブイをレンタルで貸し出すなど、少しずつビジネスとしての可能性が広がっている。また、この先も、大手電機メーカと協力した気象観測用プラットフォームの構築や、行政との防災対策モニタリングなど、複数の事業者と商談が進行中だ。
ブイから取れる情報は海洋研究や被害対策など、様々な分野で活用が期待される。同社では情報をビッグデータ化し、幅広い分野で役に立つデータプラットフォーマーとしてブイを普及させていく計画。気候変動で毎年、各地で災害が発生している中、「海や河川の見える化で日本を異常気象による水害から守りたい」と話す。IPOは2027年を予定、売上高約24億円を想定する。
【関連サイト】株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」
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※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
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