アクティブファンドに投資するメリットとデメリットは?ファンドの選び方も

投資信託には、アクティブファンドとインデックスファンドの2種類があります。アクティブファンドは、運用担当者が投資対象を精査し、ベンチマークを上回る運用を目指します。一方、インデックスファンドは、ベンチマークとの連動を目指す運用スタイルです。

インデックスファンドはベンチマークが下落してしまうと、運用成績がマイナスとなってしまいますが、アクティブファンドはプラスになる可能性があります。

足元では、米国金融政策が緩和から引き締め策に転じていることを背景に、より高いリターンが期待できるアクティブファンドが注目されています。しかし、アクティブファンドは種類が豊富で、銘柄の選び方が難しいという声をよく聞きます。そこで、今回はアクティブファンドのメリット・デメリット、銘柄選びについて解説します。

目次

  1. アクティブファンドとは
  2. アクティブファンドのメリット
    2-1.高いリターンが期待できる可能性も
    2-2.種類が豊富
  3. アクティブファンドのデメリット
    3-1.手数料や信託報酬が割高
    3-2.ファンドマネージャーの腕次第
  4. アクティブファンドの種類
    4-1.グロース型
    4-2.バリュー型
  5. 銘柄の選び方
    5-1.運用成績を分析する
    5-2.シャープレシオを確認する
  6. まとめ

1 アクティブファンドとは

アクティブファンドとは、運用専門家であるファンドマネージャーや企業分析の専門家であるアナリストが、運用の対象となる銘柄を精査し、ベンチマークを上回る運用成績を目指すファンドです。ファンドによっては、ベンチマークを設定しないファンドも存在します。運用担当者の力量で運用成績が左右されるため、ハイリスク・ハイリターンと言えます。

2 アクティブファンドのメリット

アクティブファンドのメリットは、高いリターンが期待できることや種類が豊富であることが挙げられます。それぞれ見ていきましょう。

2-1 高いリターンが期待できる可能性も

アクティブファンドの最大のメリットは、高いリターンが期待できる可能性があることです。株式市場では、上場銘柄がすべて暴落してマイナスとなってしまう可能性は低く、相場の下落時においても上昇している銘柄は存在します。アクティブファンドは、相場下落時においてもリターンが期待できます。

2-2 種類が豊富

銘柄数が豊富なのもアクティブファンドのメリットです。AIや自動運転、ロボット、デジタライゼーションなどのテーマファンドや中小・小型銘柄、割安銘柄に特化したファンドなど様々です。アクティブファンドはファンドごとに運用方針が異なるため、自身の運用方針に合った銘柄選びが可能となります。

3 アクティブファンドのデメリット

アクティブファンドのデメリットは、手数料が高いことや、運用成績がファンドマネージャーの技量に依存するため銘柄が選びにくいことが挙げられます。

3-1 手数料や信託報酬が割高

デメリットとしては、買付手数料や信託報酬が相対的に割高なことが挙げられます。

インデックスファンドとアクティブファンドを比較すると、インデックスファンドの多くは買付手数料が無料のノーロードファンドが主流です。一方、アクティブファンドは買付手数料が3%を超える銘柄もあります。

ファンドを保有する限り支払い続ける信託報酬についても、アクティブファンドがインデックスファンドを大きく上回ります。インデックスファンドの信託報酬は0.1~0.3%前後であるのに対し、アクティブファンドの多くが1.5%を超える水準に設定されています。

毎営業日公表される基準価額は、すでに信託報酬が差し引かれた額のため、投資家が手数料を支払っているという実感がわきません。運用成績を常に意識し、信託報酬に見合った運用がなされているかチェックする必要があります。運用成績が悪い場合は、売却することも考えるようにしましょう。

3-2 ファンドマネージャーの腕次第

ファンドの運用方針やファンドマネージャーのスキルによって運用成績が左右されてしまうことも、アクティブファンドのデメリットです。

インデックスファンドは指数と連動する動きを目指すため、ベンチマークを構成している銘柄と同じ銘柄を保有することで、簡単に組成することができます。しかしアクティブファンドは、ファンドマネージャーの選ぶ銘柄次第で運用成績が大きく変わります。

すでに流通しているアクティブファンドは、過去の成績を分析することで、ファンドマネージャーの力量がわかります。投資する前にまず分析するように心がけましょう。

4 アクティブファンドの種類

アクティブファンドには様々な種類があります。ここでは代表的なグロース型とバリュー型について説明します。

4-1 グロース型

グロース型とは、成長株に投資するファンドです。PERやPBRなどが市場平均を大きく上回っていて割高だと判断されている銘柄でも、企業の成長性に注目し投資するファンドです。

グロース銘柄は数年単位で大きな価格上昇を期待できる一方、相場の下落時にはその影響を強く受けてしまう傾向があり、リスクが高めです。

4-2 バリュー型

バリュー型とは、PERやPBRが市場平均を大きく下回り、配当利回りが高い銘柄を投資対象としたファンドです。株価の割安さを重視するバリュー型は、株式市場の調整局面に強いという性格があります。

5 銘柄の選び方

アクティブファンドは銘柄により運用方針が違います。運用方針を理解し、自身の運用方針に合った銘柄を選ぶことが大切です。流通しているファンドは、過去の運用成績を分析することで腕の良いファンドマネージャーが担当しているのか推測できます。

5-1 運用成績を分析する

運用成績の良いファンドとは、騰落率が常にベンチマークを上回っている銘柄です。

各ファンドの運用報告書で、ファンドとベンチマークの騰落率が確認できます。ファンドの過去の運用成績が常にベンチマークを上回っている銘柄は腕の良い担当者が運用しています。過去の運用成績が良ければ、今後の運用成績も良い可能性が高いと考えられます。

5-2 シャープレシオを確認する

シャープレシオが高いファンドを選ぶようにしましょう。シャープレシオが高いファンドはリスクを抑えつつ高い収益率が達成できている銘柄です。

シャープレシオは、分子が運用収益から安全利子率(*無担保コールレート)を差し引いた値、分母がファンドの標準偏差(リスク)です。同じ収益の場合、取ったリスクが小さいほどシャープレシオが大きくなります。

*無担保コールレート:金融機関がコール市場において、無担保で借り翌日返済する場合の金利のこと

まとめ

アクティブファンドの運用成績は、ファンドマネージャーの腕次第です。過去の運用成績やシャープレシオを運用報告書で調べてから、投資するようにしましょう。またアクティブファンドのみの投資はリスクが高いため、比較的リスクの低いインデックスファンドを組み合わせ、分散投資を心掛けるようにしましょう。

アクティブファンドは、投資家のニーズに合わせた様々なタイプが販売されているので、各ファンドの特徴をしっかりと確認し、ご自身の投資方針や資産状況にあった商品を選ぶようにしましょう。

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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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