イーサリアムキラー代表格、Liquidで日本初上陸を果たすSolana(ソラナ)とは?

今回は、Solana(ソラナ:SOL)について、大手暗号資産取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では暗号資産コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. Liquidとは?
    1-1. Liquidの概要
    1-2. Liquid by Quoineの特徴
    1-3. Liquid by Quoineの取扱通貨
  2. Liquidで日本初上陸を果たすSolana(ソラナ)とは?
    2-1. Liquidで日本初の取扱開始
    2-2. Solana(ソラナ)の概要
    2-3. Solana(ソラナ)の特徴
  3. Solana(ソラナ)を利用するプロジェクト
    3-1. Star Atlas
    3-2. Secretum
    3-3. Brave
  4. まとめ

国内仮想通貨取引所「Liquid」は2022年2月10日、「イーサリアム・キラー」の代表格として注目を集める仮想通貨ソラナ(SOL)の国内初の取り扱いを開始することを発表しました。

そこで今回は、Liquidの概要と日本初上陸を果たすソラナについて解説します。

1. Liquidとは?

まずは、Liquidについて、その基本的な事項を解説します。

1-1. Liquidの概要


Liquidは仮想通貨を取り扱うQUOINE株式会社の親会社で、日本、シンガポールおよびベトナムに拠点を有する世界有数のフィンテック企業です。

Liquidの完全子会社であるQUOINEは、2017年に日本の金融庁から登録を受けた最初の仮想通貨取引所である「QUOINE(コインエクスチェンジ)」を運営していましたが、その後、2018年9月にその生まれ変わりとして仮想通貨取引所「Liquid by Quoine(リキッド バイ コイン)」がローンチされました。

Liquid by Quoineは、2021年10月には金融庁から第一種金融商品取引業の登録を受け、現在はデリバティブ取引のプラットフォームとして各種サービスを提供しており、非中央集権によって金融サービスを世界中の誰もが受けられるサービスにすることを目的としています。

1-2. Liquid by Quoineの特徴

①業界最狭水準のスプレッド

スプレッドとは仮想通貨の買値と売値の価格差であり、スプレッドが広いと取引所の中で売買の価格差が大きくなり、取引がスムーズに進まないという弊害もあります。

Liquid by Quoineは、全ての取り扱い通貨を販売所形式ではなく取引所形式でやりとりすることで、スプレッドの減少に成功しており、他社と比べてスプレッドが狭いことが特徴です。

②強固なセキュリティ

Liquid by Quoineは日本で唯一、ユーザー資産を100%コールドウォレットで保管している仮想通貨取引所です。

コールドウォレットとは、ネットワークから切り離された状態で仮想通貨を保管するウォレットであり、外部からのハッキングによる資産流出のリスクが非常に低くなっています。

③独自トークン「キャッシュ(QASH)」

キャッシュはLiquid by Quoineを運営するQuoineが2017年11月に始めた仮想通貨で、日本ではキャッシュ自体の売買、レバレッジ取引の証拠金、誤送金の組み戻しの際の手数料として使用されています。

なお、キャッシュはLiquid by Quoineの独自通貨であるため、他の取引所での取り扱いは行なっていません。

1-3. Liquid by Quoineの取扱通貨

Liquid by Quoineの取扱通貨は下記の通りです。

  • ビットコイン(BTC)
  • イーサリアム(ETH)
  • リップル(XRP)
  • ビットコインキャッシュ(BCH)
  • キャッシュ(QASH)
  • ライトコイン(LTC)
  • ステラルーメン(XLM)
  • ベーシックアテンショントークン(BAT)

そして2022年2月10日に新たに下記の仮想通貨が取引開始となりました。

  • ソラナ(SOL)
  • FTXトークン(FTT)

2. Liquidで日本初上陸を果たすSolana(ソラナ)とは?

次に、今回Liquidで日本初上陸を果たす仮想通貨「ソラナ(SOL)」について解説します。

2-1. Liquidで日本初の取扱開始

Liquidは2022年2月10日、クイック販売所および現物取引において、仮想通貨ソラナ(SOL)の国内初の取扱を開始することを発表しました。この背景として、2月2日に大手仮想通貨取引所である「FTX」がLiquid by Quoineの親会社「Liquid Group」の買収を発表したことがあります。

この買収に関してFTXは、既存の日本ユーザーに対して法令に準拠した形でのサービス提供を目的としており、買収を発表した際、既存の日本ユーザーに送付したメールにソラナについての言及があったことで、取扱の開始が示唆されていました。

2-2. Solana(ソラナ)の概要


ソラナとは2020年3月、スイスのジュネーブに本社を置くソラナ財団によって正式にローンチされたブロックチェーンプラットフォームです。ソラナは急速に開発・利用が進んでいる数々のDAppsを、高い性能によって支えることを目的として開発され、そのプラットフォーム上では仮想通貨SOL(ソル)を発行しています。

レイヤー1ブロックチェーンであるソラナは、安価な取引手数料、強化されたスケーラビリティ、高速なトランザクションなどから「イーサリアム・キラー」の代表格として注目されており、その取引価格は2021年8月ごろから急激な上昇を続け、2021年11月6日には史上最高値である258.93ドルを記録しました。

2-3. Solana(ソラナ)の特徴

①処理速度が速く、取引コストも安い

ソラナには処理速度の高い新たなコンセンサスアルゴリズム「PoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)」が採用されており、取引コストを抑えることを実現しています。

具体的には、ビットコインのトランザクション処理数が7/秒、イーサリアムの15/秒に対し、ソラナは50,000/秒と圧倒的な処理速度を誇っています。

②レイヤー1のみで完結可能

イーサリアム等では「レイヤー2」を採用し、スケーラビリティ問題の解決を試みていますが、レイヤー2には脆弱性や透明性の問題があることが懸念されています。一方ソラナでは、トランザクション処理速度やブロック生成速度が非常に速いため、レイヤー1のみでの処理の完結が可能です。

③ステーキングが可能

ソラナにはステーキング報酬も存在し、長期間の保有によるインカムゲイン(ステーキング報酬)を得ることも可能です。

3. Solana(ソラナ)を利用するプロジェクト

ソラナはその性能から、様々なアプリケーションに採用されています。ここでは、ソラナを利用するブロックチェーンプロジェクトについて解説します。

3-1. Star Atlas


Star Atlasは、600年後の宇宙空間が舞台のメタバース上のブロックチェーンゲームで、ソラナ基盤で稼働するため、ゲーム内取引の超高速処理が可能です。Star Atlasは、宇宙船での戦いや宇宙空間の探検がメインで、ゲーム内の経済活動では収益を得るPlay-to-Earnとして報酬にも結び付けられます。

また、プレイヤーは、ATLASトークンを使ってゲーム内の船や船員、土地、装備品などの購入が可能です。

3-2. Secretum


Secretumは、世界初の完全分散型・暗号化メッセージアプリケーションです。Secretumでは、全メッセージが完全に暗号化され、ネットワーク上にある認証済みノードに保管されるため、WhatsApp等のクラウドシステムに基づくメッセージ機能と異なり、ハッカーのアクセスを遮断することができます。

また、メッセージアプリでありながら、仮想通貨とNFTの取り引きも可能です。

3-3. Brave


インターネットブラウザBraveは2021年11月、ソラナネットワークを機能として統合することを発表し、2022年前半に、Braveのデスクトップとモバイルのブラウザに、ソラナブロックチェーンのウォレット機能を搭載するとしています。

これにより、ソラナ上で構築されているdAppsが、Braveのブラウザ内で動作するようにもなるということです。

4. まとめ

「イーサリアム・キラー」と言われるソラナは、その性能の良さから様々なアプリケーションで活用されています。今回国内取引所での取り扱いがスタートしたことで、より購入しやすくなり、価格上昇が見込まれるため、今のうちの購入を検討してもいいかもしれません。

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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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