投資用マンションと持ち家(マイホーム)はどちらを優先する?戦略の違いを比較
不動産は多くの人にとって非常に高額な買い物となるため、購入時には金融機関のローンを利用する方が大半でしょう。
ローン審査の与信を考えたとき、投資用マンションと持ち家とではどちらを優先すべきかと悩む人も多いのではないでしょうか。適切な優先順位は、置かれている状況や実現したい未来などによって、それぞれ異なります。
この記事では、投資用マンションと持ち家との優先順位を考える上で必要な知識や、優先順位の決め方などについて解説します。
目次
- 投資用マンションと持ち家(マイホーム)との優先順位を考える必要性
1-1.所有目的の違い
1-2.住宅ローンと不動産投資ローンの審査の違い
1-3.注意すべきローン審査の「返済比率」 - 投資用マンションを優先する場合の考え方
- 持ち家(マイホーム)を優先する場合の考え方
- まとめ
1.投資用マンションと持ち家(マイホーム)との優先順位を考える必要性
はじめに、投資用マンションと持ち家の優先順位を考える必要性について整理しておきましょう。それぞれのライフスタイルに合わせて、不動産を所有する目的について根本的なポイントに目を向けることも必要です。
優先順位を考える必要性について詳しく解説します。
1-1.所有目的の違い
投資用マンションと持ち家との優先順位を決める重要な要因の1つは所有目的が異なることです。
投資用マンションは、他人に賃貸して家賃収入を得る「賃貸経営」のために購入します。投資用マンションの運用は事業として所有し、金銭的なリターンを得ることを目的としています。
その一方で、持ち家は自分が住んで生活するために購入するものであり、持ち家の所有に事業性はありません。所有する目的が違う以上、投資用マンションと持ち家とでは購入予算や物件の決め方なども異なってくるのです。
例えば、投資用マンションの予算や物件選びは「いくらの収益を得たいのか」というところから逆算して予算を決めることが大切です。また、物件選びに際しても「この物件を運用するといくらの収益を得られるのか」を確認しながら検討することとなります。
持ち家の購入に際しては、自分の給与収入や貯金額を確認してから「いくらの家なら買えるのか」といった観点や、実生活の利便性を考慮したうえで予算や物件を決めることになります。将来的な売却時の資産性も考慮して購入することも大切ですが、基本的には自身の生活環境に重きをおいた判断となります。
投資用マンションと持ち家とのどちらを優先するとしても、自分自身の状況を整理するとともに、欲しい収益などについて具体的に決めておくことが重要です。
1-2.住宅ローンと不動産投資ローンの審査の違い
投資用マンションも持ち家も金融機関からローン審査を受けることになりますが、所有目的の違いはローン審査にも違いがあります。住宅ローンの審査項目については、例えば以下のポイントです。
住宅ローンの審査項目
- 借入時及びローン完済時の年齢
- 申込者の健康状態
- 融資対象の住宅に認められる担保価値
- 申込者の年収
- 申込者の勤続年数
これに加えて、投資用マンションのローン審査では申込者の年収などと併せて以下のポイントも審査対象となります。
投資用マンションのローン審査の追加項目
- 想定利回り
- 立地条件
- 築年数
金融機関は投資用マンションの運用を賃貸経営事業とみなすため、事業としてマンションの運用が上手くいきそうかという点を審査します。また、投資用マンションのローン返済は家賃収入が返済の原資となる点も、賃貸経営事業の妥当性を検証する理由の1つです。
1-3.注意すべきローン審査の「返済比率」
年収など申込者の情報ともう1点、住宅ローンと投資用マンションのローンとで共通している審査項目があります。それは「返済比率」というものです。返済比率とは、収入に対して毎月の返済額が占める割合のことを指しています。
例えば月収30万円の人が毎月3万円をローン返済に充当している場合は、返済比率は10%です。この返済比率が各金融機関の基準を超える場合はローン審査を通過できません。
返済比率を算出する上では、毎月の返済額について投資用マンションのローンと持ち家のローンそれぞれの返済額を合算します。そのほか、マイカーローンや教育ローンなど他のローン返済も同様です。これが投資用マンションと持ち家との優先順位を決める必要がある最大の理由と言えます。
2.投資用マンションを優先する場合の考え方
投資用マンションと持ち家との優先順位を考える上では、自分自身が置かれている状況や、自分が実現したい目的などを明確にすることが重要です。
投資用マンションを優先する場合には、後で返済比率の関係から住宅ローンを組めないという状況にならないよう、投資規模を拡大して収入を増やしていく考え方も必要です。
収入が比較的高額で、投資用マンションの購入にローンを利用しても返済比率があまり高くならない場合は、短期間のうちに投資用マンションと持ち家とを両方とも購入できるでしょう。
しかし、そうでない場合に投資用マンションと持ち家との両方を購入したいと考えるのであれば、返済比率の関係から住宅ローンを利用できない可能性もあります。この場合は、将来的に住宅ローンの審査を通過するため、投資用マンションのローンを繰り上げ返済するなどして、返済比率を下げる対策が必要となります。
3.持ち家(マイホーム)を優先する場合の考え方
マイホームを優先した方が良い場合とは、マンション投資による収入があまり大きくなくても良いと考えている場合です。
不動産投資によってアーリーリタイアを目指すのではなく、例えば将来的な資産形成の一環として考えている場合などは、マイホームを優先するのも1つの方法です。
資産規模を拡大しないのであれば、購入する投資用物件の数も少なくて良いため、投資用ローンの利用額もそれほど大きくなりません。
ただし、購入する投資用マンションの件数が少なくても、マイホームの住宅ローンが投資用ローンに与える影響は少なくありません。結果的に計画倒れとならないよう、投資用マンションと持ち家とにそれぞれいくらかけられるのか、事前にシミュレーションしておくと良いでしょう。
まとめ
投資用マンションと持ち家との優先順位を考える上では、自分が実現したい目的を決めることが重要です。
目的を実現するために投資規模の拡大を要するのであれば、投資用マンションを優先する必要があります。一方で、それほど大きな収入は必要ないと考えるのであれば、持ち家を優先するのも1つの考え方です。
自身のライフスタイルと投資計画を見直し、それぞれのバランスをとった計画を立ててみると良いでしょう。
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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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