土地を買取してくれる不動産会社の探し方は?相場の調べ方や注意点も
土地の売買を検討している方で気になるのは、土地を売買することができる不動産会社の探し方や売却の流れではないでしょうか。マンションや戸建住宅といった不動産と異なり、土地の売買はイメージが掴めない方も少なくありません。
当コラムでは、土地売買をしてくれる不動産会社の探し方や相場の調べ方や注意点などについて詳しく解説していきます。不動産会社選びで失敗しないよう、土地の売却を慎重に進めて行きたい方はご参考ください。
目次
- 土地の売却は「仲介」と「買取」の2種類の方法がある
1-1.土地売買の仲介業者
1-2.土地売買の買取業者 - 土地を買取してくれる不動産会社の探し方
- 土地売却を行う上での注意点
3-1.土地の売買に強い不動産業者を選択する
3-2.土地の相場を把握する
3-3.土地売却で発生する税金・費用に注意 - まとめ
1.土地の売却は「仲介」と「買取」の2種類の方法がある
土地の売却方法は、主に不動産仲介業者と不動産買取業者と2種類の専門業者に依頼する方法があります。土地の売買を行う前に知っておきたい仲介業者と買取業者の違いや、それぞれの特徴に関して詳細を解説していきます。
1-1.土地売買の仲介業者
仲介業者とは土地を買いたい買主と、土地を売りたい売主のマッチングを代行し、仲介手数料を得るビジネスを営む専門業者です。そのため仲介業者を利用し実際に土地の売買を場合には、仲介手数料を支払う必要があります。
また契約内容によっては不動産ポータルサイトや広告を利用し買主を模索するため、専任・専属専任媒介契約の場合は3ヶ月の契約期間中の途中解約が行えません。しかし、仲介手数料を差し引いたとしても、不動産買取業者より高値で土地を売却できる可能性が高い特徴を持っています。
土地売買の仲介業者を利用するメリット
土地の売買で不動産仲介業者を利用するメリットは、高値で売りやすいという点です。
仲介業者は土地を紹介した売主や買主から、仲介手数料を得ることで成り立つビジネスです。この仲介手数料は売買価格と比例することから、仲介業者も相場に合わせて高値売却を目指すため、仲介業者と利害が一致し、より高く売りたい際にはメリットの大きい売却方法となります。
土地売買の仲介業者を利用するデメリット
仲介業者を利用する際のデメリットは、買取業者と比べると売却までに時間がかかる点が挙げられます。特に一般媒介契約は複数社へ売却依頼ができるメリットの反面、仲介業者の積極的な売買活動が見込めないため売主が見つかるまで1年以上の月日が必要になる事例もあります。
また、1つの業者に依存する専任媒介・専属専任媒介といった契約では、選んだ不動産仲介業者の力量に左右されます。そのため、仲介業者の利用は土地の売却を急いでいない方で、少しでも高値で土地を売却したい場合に適した売却方法です。
その他、土地の売却では購入者も別の不動産業者になりやすく、前述した仲介のメリットを受けられないこともあります。購入者のターゲット層や、土地の特性(居住用・商業用など)に合わせて仲介依頼をするかどうかを検討することが大切です。
1-2.土地売買の買取業者
買取業者は不動産会社が自社で土地を買い取り、期間を置いて更に高値で売ったり、別の活用方法で収益を得たりするビジネスの業者となります。会社の利益幅を大きくするためには安価に不動産を仕入れる必要があるため、仲介と比較すると売却額が安価になる傾向があります。
一方、買取業者特有のメリットも存在するため、それぞれのメリット・デメリットについても概要を紹介していきます。
土地売買の買取業者を利用するメリット
土地売買で買取業者を利用するメリットは売却までのスピードが速く、素早く土地を現金化することができる点です。買取業者は不動産会社が買い取りを行うため売主を探す必要がなく、仲介業者より素早い土地の売却を行うことができます。仲介を伴わないため仲介手数料がかからないという点もメリットと言えるでしょう。
その他、売却後に後々トラブルや賠償責任が発生する恐れのある、瑕疵担保責任や設備修復責任が免責されるのも買取業者を利用するメリットです。特に郊外エリアの土地売却では古い井戸や土管などの地中埋設物があることも多く、この場合は買取業者へ依頼することで手間がかからずスムーズな売却に繋がります。
土地売買の買取業者を利用するデメリット
買取業者で土地の売買を行うデメリットは、前述した理由から売却額が低くなりやすい点となります。また、買取り業者は安価に土地などの不動産を仕入れるノウハウが蓄積されており、相場より低い値段で買い叩かれてしまう恐れがあります。
土地を買取業者へ売却する際は、1社だけでなくできるだけ複数社へ査定を依頼し、買取価格を比較することが大切です。複数社の売却条件を検証しながら売却先を慎重に選ぶことで、相場よりも低い価格での売却を避けることができます。
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2.土地売却の基本や流れ
2-1.不動産会社に査定を依頼する
土地売却を行うための最初のステップは、土地の売却額を知るための査定依頼です。査定は実際に現地で土地の調査を行い、おおよその売却額を報告してもらう見積もりとなります。
信頼できる不動産業者を探すコツは複数の業者に査定を依頼した上で相場を把握し、相場より離れた額を提示しない不動産会社を選ぶことで大きな失敗を防ぐことができます。複数の査定を行った業者から相場と不釣り合いの金額を提示する業者を依頼候補から外すことにより、より信頼度の高い不動産業者を選ぶことが可能です。
また不動産会社への査定依頼前におおよその相場を判断するために、インターネットを活用した一括査定を行うのも高値で土地を売却するために検討したい対策の1つでしょう。
2-2.現地の調査
不動産会社に査定を依頼した後は、日程を調整し実際の土地を専門の担当者に見てもらう現地調査を行う必要があります。現地調査では簡易検査と異なり、正しい検査金額を算出するための大切な工程です。
実際に土地を見てもらい、土地に関する様々な質問に答えることで、正しい査定結果を算出することができます。そのため、現地調査中に答える必要がある質問は、嘘偽りない答えを行わなければ正確な査定額が結果として反映されない点に注意が必要です。
また現地調査後の結果は約1週間程度で報告が行われるので、最も信頼のおける不動産業者を選び買取や媒介契約といった次のステップに移りましょう。
2-3.媒介契約の決定
不動産仲介業者を利用した土地の売買を行う場合には、媒介契約を決定し本格的に買主を探す工程に入ります。媒介契約とは不動産仲介業者と買主を見つけるために交わす契約で、一般媒介・専任媒体・専属専任媒介の3種類からの選択が必要です。
それぞれの媒介契約のうち、それぞれの特徴は主に以下の通りになります。
- 一般媒介契約:2社以上の会社との媒介契約が行え、自身で買主を見つけて直接取引を行える
- 専任媒体契約:媒介契約を行えるのは1社のみで、自身で買主を見つけて直接取引を行える
- 専属専任媒介契約:媒介契約を行えるのは1社のみで、自身で買主を見つけて直接取引が行えない
一般媒介契約は買主が見つかるまで時間がかかりやすい反面、高値で土地を売却できる可能性が高い契約内容となります。
専属専任媒介契約は自由度が低い分、仲介業者の積極的な売却活動により早い段階で買主が見つかる可能性が高い媒介契約です。
専任媒体契約は中間のバランスを持つ媒介契約で、自身で買主を見つける可能性がある場合に選択したい媒介契約となります。
それぞれの媒介契約によってメリット・デメリットが異なるため、土地の売却にあたり自信に最も適した媒介契約の選択を行う必要があるでしょう。また買取業社に依頼して土地の売却を行う場合には、媒介契約や販売活動といった工程は必要ありません。
2-4.宣伝・売却活動を行う
不動産仲介業者と媒介契約を交わした後の次のステップは、土地の購入希望者を探すための売却活動です。基本的に宣伝活動を行うのは不動産仲介業者となるため、媒介契約によっては広告宣伝を行い土地の買主を募ります。
そのため3種類の契約のうち積極的な売買活動が見込めない可能性の高い一般媒介契約以外では、途中で契約を解除することができないケースや違約金が発生する恐れがあるため注意が必要です。
また買主が見つかり購入を希望している場合には、買付申込書とよばれる書面が不動産を通して提出されます。買付申込書には売却価格や支払い方法、条件といった交渉が記されており、書面での交渉となるため慎重な決断が必要です。
2-5.売買契約・決済・引き渡し
買付申込書の内容に納得がいく場合には、売買契約と呼ばれる土地売買の最終段階に入ります。売買契約では直接不動産に日程を調整して足を運び、手付金の受領と宅地建物取引士による重要事項説明の内容確認が行われます。
重要事項説明では支払い方法や契約解除に関する規定といった重要事項が説明されるため、後々後悔が発生しないよう入念な確認が必要です。売買契約書に捺印・署名を行い手付金の受領を行なった後、土地の引き渡しと残りの代金の受領が行われます。
また土地売買を行った翌年は、忘れずに必ず確定申告を行うよう注意しましょう。ただし、決済日後の固定資産税は毎年1月1日時点での所有者に対して課税が生じるため、買主が負担するケースが多くなります。–>
2.土地を買取してくれる不動産会社の探し方
土地を買取してくれる不動産会社の探し方としては、出来るだけ多くの不動産会社の買取価格を比較し、より良い条件を提示してくれる不動産会社へ売却する、という手順になります。
土地売買で売却額の査定を不動産業者へ1社ごとに依頼を行うのは、非常に手間と時間がかかる点が難点となります。そこで出来るだけ多くの不動産会社の買取価格を比較するには、「不動産一括査定サイト」を活用するのが便利です。
不動産一括査定サイトでは、一度情報を登録すると同時に複数の業者へ簡単査定を依頼すことができるので、最も手軽な情報収集の方法となります。また、売却予定の土地の相場価格を効率よく確かめることができます。
下記、主な不動産一括査定サイトの一覧です。下記のサイトは悪質な不動産会社の排除を積極的に行い、全国エリアに対応している特徴があります。なお、不動産一括査定サイトは通常は「仲介」の価格を提示する仕様になっているため、査定依頼の際は備考欄などに「買取価格もあわせて提示してほしい」などのように記載しておくと良いでしょう。
主な不動産一括査定サイト
サイト名 | 運営会社 | 特徴 |
---|---|---|
SUUMO(スーモ)不動産売却 | 株式会社リクルート | 大手から中小企業まで約2,000の店舗と提携。独自の審査基準で悪質な不動産会社を排除。60秒で入力が終了し、無料査定がスタートできる。 |
すまいValue | 不動産仲介大手6社による共同運営 | 査定は業界をリードする6社のみ。全国900店舗。利用者の96.3%が「安心感がある」と回答 |
LIFULL HOME’Sの不動産売却査定サービス | 株式会社LIFULL | 全国3826社以上の不動産会社に依頼できる。匿名での依頼も可能 |
リガイド(RE-Guide) | 株式会社ウェイブダッシュ | 17年目の老舗サイト。登録会社数900社、最大10社から査定を受け取れる。収益物件情報を掲載する姉妹サイトも運営、他サイトと比べて投資用マンションや投資用アパートの売却に強みあり |
HOME4U | 株式会社NTTデータ スマートソーシング | 全国2100社から6社まで依頼可能。独自審査で悪徳会社を排除 |
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地方で不動産買取業者を探す際の注意点
不動産一括査定サイトは提携していない不動産会社については依頼をかけることが出来ないというデメリットがあります。特に地方などの不動産会社が少ないエリアでは、提携会社が少なく、また買取対応してくれる会社が少ないというケースもあるでしょう。
このような場合は、地域に特化した不動産業者へ直接アプローチすることも有効な方法です。担当地域に詳しく、細かな土地相場価格の変動履歴・取引履歴などの情報を抱えている可能性があります。
インターネット検索で探すことができる不動産業者が限られているエリアの場合には、不動産業者の直接訪問による情報収集も手段の1つとして、検討されておくと良いでしょう。
【関連記事】土地の売却に強い不動産会社を選ぶポイントは?探し方の手順も
3.土地を不動産会社に買取してもらう際の注意点
3-1.土地の売買に強い不動産業者を選択する
土地売却を行う上で注意したいのは、土地売買に慣れていない不動産業者を選択して相場から離れた価格帯で取引を行う失敗です。不動産業者は新築・中古・マンション・戸建など、それぞれ業者によって得意分野が存在します。
土地の売買取引に慣れていない経験の浅い不動産業者を選択すると、相場より安い値段で売却をしてしまう恐れがある点に注意が必要です。そのため、過去の土地売買を行なった実績が多い専門性の高い不動産会社の選択が、土地売買で失敗しないためのポイントでしょう。
3-2.土地の相場を把握する
適切な価格で土地を売却したい場合に情報収集で押さえておきたいポイントは、売却を行いたい土地のおおよその相場の把握です。おおよその相場が掴めていない場合には交渉でも不平等な取引となる恐れがあります。
過去の土地売買といった不動産価格の取引情報は、国土交通省の「不動産取引価格情報検索」といった情報サイトが参考となります。依頼前に一度確認されておくと良いでしょう。
その他、前述した不動産一括査定サイトは「まだ売却するかどうか迷っている」「まずは価格を知りたい」という場合にも使えるため、土地の相場を知りたい場合にも役立ちます。
3-3.土地を買取してもらうと発生する税金・費用
土地を売却すると、抵当権抹消費用、印紙税や測量費用など数多くの費用が発生するため、予想外の出費にも注意が必要です。土地の売却後には確定申告が必要になるケースが多く、売却後に発生する所得税や住民税といった税金が課税されます。
特に相続した土地の売却を検討している場合には、後に課税が行われる税金の支払いについても確認しておきましょう。相続時には一定条件に当てはまる場合には税金を控除することができる特例も数多く存在するので、税務署や税理士などの専門家への相談も検討しましょう。
なお、土地を不動産会社に買い取ってもらった場合では、不動産仲介手数料については発生しません。
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まとめ
今後土地の売買を行うための基本的な流れや、買取りをしてくれる不動産会社の探し方について解説しました。一度の売却が大きな取引となりがちな土地の売買では、それぞれのタイミングで慎重な判断が求められます。
特に不動産取引に慣れていない方ほど、業者選びに失敗し相場より安い価格での取引に発展してしまうこともあります。このような失敗を未然に防ぐためにも、情報収集と不動産業者の選択を行い、適切な価格での土地の売買実現を目指していきましょう。
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土地を買取してくれる不動産会社の探し方は?相場の調べ方や注意点も