捨てられるだけだった国産木材を伝統的な”和の建築”に蘇らせ世界へ。山梨の工務店がファンディーノで資金調達

株式投資型クラウドファンディング(CF)サービス「FUNDINNO(ファンディーノ)」で6月22日、「<JETROが海外展開支援>世界中で注目が高まる「和風建築」のプロフェッショナル集団「素朴屋。ベトナムやドバイを起点として伝統技術が海を渡る」の情報が公開された。株式発行者の素朴屋株式会社は2014年9月設立、地元産の木材を活用した伝統工法によって、住宅やオフィスの建築、商業施設のインテリアや内装を手掛ける工務店ベンチャー。輸入材に押され捨てられるばかりだった日本の間伐材を活用し、国内、さらに海外に和風建築を広める事業計画を持つ。目標募集額1千万円、上限応募額8千万円。申込期間は7月6日〜18日。

同社は日本国内で新築を中心に一軒家やシェアオフィスなどを施工しており、近年は海外展開に注力。「世界では以前から和風建築が好まれ、日本的なデザインを取り入れたインテリアの需要が高まっている」と見込んでいる。独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)の2020年度新輸出大国コンソーシアムに採択され、ドバイの展示会で富裕層と接点を作ったほか、グローバル人材採用やアフリカなどへの展開を後押しする国の機関からの支援も受けている。また、ベトナムではリゾート地や商業施設などで、日本の伝統的な建築デザインを取り入れた内装を手掛けた。22年8月期の売上高は前年度比約220%成長の約2.4億円を達成した。

同社が市場として有望視するのが経済成長中のベトナム。都市人口と富裕層の増加に伴い需要拡大を見込んでおり、特に現地の富裕層やマンション・リゾート施設のオーナーをターゲットに、設計やデザイン、施工管理を同社が担い、施行はベトナムのパートナー企業に発注し、建物や内装を完成させる体制で事業を拡大。実績をあげた後、アジア全体に展開する構想を描く。

素朴屋の建設事例

国産の間伐材は価格競争に負け、国内ではほとんど売れなくなり、多くが廃棄されている。また、木材の産地に限らず、地方には過疎化が深刻化する。同社は事業を通じてこうした課題の改善も図っていく考え。

11月頃を目途に東京都内にモデルハウスを設け、24年にはアラブ首長国連邦のドバイに現地法人を設立して国内外の拠点をさらに増やし、29年に累計30社以上の提携事業者数を計画する。

同社はエンジェル税制優遇措置B適用確認企業。株主優待として、出資者にオリジナル商品の消臭木を、さらに30株以上の出資者には特製まな板を提供する。投資金額は、個人投資家は1口10万円(10株)、1人5口が上限。特定投資家は100万円~500万円の5コースから選べる。

株主優待の消臭木、特製まな板

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※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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