遠隔画像診断技術で医療格差の解決目指す。診断支援システムの提供ベンチャーがFUNDINNOで資金調達に挑戦

株式投資型クラウドファンディング(CF)プラットフォーム「FUNDINNO(ファンディーノ)」で7月24日、新株予約権型の新規案件「<年間約58,000症例で活用>産学官で連携し、日本に適した遠隔画像診断支援システムを展開。医療格差を解決する『ViewSend ICT』」の情報が公開された。新株予約権を発行するViewSend ICT株式会社は遠隔画像診断支援システムを提供している企業。「医師不足で約38%のCT・MRI検査で専門的な画像診断が未実施」という課題を、自社技術の普及で解決したいとしている。目標募集額2997万円、上限応募額9999万円。申込み期間は8月1日~8月30日。投資申込みは、個人投資家は1口9万円~45万円まで、特定投資家は1口90万円~900万円まで可能。

同社は、遠隔画像診断を支援するプラットフォームによって、放射線診断専門医不足に悩む中小病院と放射線診断専門医を抱える大病院を結び、高品質画像を高速かつセキュアに双方向で伝送可能なシステムを提供している。このシステムによって常勤放射線診断専門医の雇用が難しい中小病院が、診療報酬に画像診断管理加算を算定可能にすることによって、画像診断検査における医療機関の収益性を向上させるともに、患者向けのサービス向上をサポートする。

画像出典:FUNDINNOのウェブサイト

解決したい課題として、日本では放射線科医の中でも画像診断を専門に行う「放射線診断専門医」が限られており、常勤医師の確保は大病院など一部の医療機関に偏っていることから「検査適応の誤りや、病変の見落としなど、患者に悪影響を及ぼすリスクを抱えている」としている。

※画像診断施設基準届出医療機関数:画像診断管理加算1・2・3の施設基準の届出を行った施設数(=常勤放射線診断専門医のいる医療機関の数)(2022年)

将来は、ICTの活用によって日本のどの地域からでも画像診断検査によって、病気の早期発見・早期治療に貢献したいという理念を持つ。また、中国や東南アジアにも遠隔画像診断システムの導入を進め、アジア諸国での地域医療格差解消のために遠隔医療のグローバル展開を目指す。

代表取締役の嗣江建栄(しえ・けんえい)氏は中国出身で1988年に来日。国立大学大学院に進学し、卒業後は半導体の研究職を経て、米国製品の販売代理店で遠隔通信システムの研究開発に携わり、代理店の日本事業撤退を機に同社の遠隔通信技術を買収、「ViewSend」技術を取得し2010年に起業した。

2027年までに受信側保険医療機関を23施設に拡大し、ICTの活用によって日本のどの地域からでも、画像診断検査によって病気の早期発見・早期治療の実現を図る。中国や東南アジアにもシステムの導入を進め、アジア諸国での地域医療格差解消のため遠隔医療のグローバル展開も計画。30年には遠隔画像診断支援件数91万件突破を目標に掲げている。

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※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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