スマート養殖技術で日本産アワビの復活を目指すA’Culture、FUNDINNOで2度目のCFへ

日本産アワビの養殖技術の確立に取り組むA’Culture株式会社は、株式投資型クラウドファンディング(CF)「FUNDINNO(ファンディーノ)」で、9月30日から10月13日まで募集による投資申込みを実施する。ファンディーノでは今年4月に続く2度目の資金調達で、前回は目標募集額1499万6000円、上限募集額5998万4000円で募集を行い、成約した。今回調達する資金は、アワビの孵化場の建設費に充てる計画。プロジェクト名は「<前回募集で大人気>大手から商談急増。国産アワビのスマート養殖『A’Culture』」、目標募集額1000万円、上限応募額4000万円。

A’Culture社は、日本産アワビの養殖技術の確立を目指し、オーストラリアで年間約1600トンの実績がある養殖ノウハウの独占使用権を締結。日本の環境に適合するようアレンジするとともに、ICT技術を活用したスマート養殖化に取り組んでいる。現在扱っている「エミシアワビ」と「クロアワビ」は、最大15cmにもなる品種で、今後取り扱う予定の「マダカアワビ」は絶滅危惧種として指定されている。

もともと、マダカアワビは同社が本社を置く千葉県いすみ市の大原町の名物として知られていたが、現在ではほとんど獲れなくなり、「幻のアワビ」と呼ばれるようになっていた。同社は、マダカアワビの稚貝生産や育成は、養殖ではなく以前生育していた場所に特殊な方法で放流し、自然繁殖できるように工夫を重ねている。

画像出典:FUNDINNOのウェブサイトより、以下同

いすみ市や漁業協同組合とも連携し、地元のパートナー企業にノウハウの使用を許諾するフランチャイズ形式で、同県の房総エリア一丸となってマダカアワビを再び地域の名物にすることを目指している。また、アワビ養殖の排水を利用した「アクアポニックス(従来の水産養殖と作物の水耕栽培を組み合わせたシステム)」による「スジアオノリ」の養殖の実証研究も終了、本養殖が可能となった。さらに、アワビの排水に含まれる残餌や糞をナマコに食べさせる養殖も展開予定だ。

現在は稚貝の孵化を行う孵化場の建設に着手している。今年11月から稼働をスタートさせる予定で、稚貝から成貝まで一貫して養殖できる体制を整える計画。

25年には養殖場の増設により80万個の生産と稚貝外販、パートナー企業(フランチャイズ)への餌、稚貝の供給を開始。以降は稚貝の生産を拡大し、30年までにアワビの年間販売量約10万kgという目標を掲げている。

投資は1口10万円(200株)~50万円(1000株)、特定投資家口座からは100万円 (2000株)~500万円 (1万株)まで申込み可能。株主優待として、養殖アワビや養殖ノリをセットで贈呈する。


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※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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