玄関リフォームの種類や費用の目安は?施工会社の選び方や注意点も
玄関リフォームは電気や塗装のように専門的な業者をイメージしにくいため、相場感や依頼先が分からない方も多いのではないでしょうか。玄関はリフォームを実施する種類や項目によっても費用に大きく差があるため、どれくらい費用がかかるのか予測するのが難しい箇所です。
そこで当コラムでは、玄関リフォームの基本的な種類や費用の目安、施工会社の選び方を解説していきます。
目次
- 玄関リフォームの種類と費用の目安
1-1.扉交換(20〜30万円)
1-2.カバー工法(20〜40万円)
1-3.はつり工法・在来工法(40〜100万円)
1-4.スロープと手すりの設置(40〜60万円)
1-5.インターホンの設置・交換(1〜10万円)
1-6.鍵交換・キーレス化(1〜15万円)
1-7.宅配ボックスの設置(5〜20万円) - 玄関ドアの種類とメリット・デメリット
2-1.開戸
2-2.引き戸 - 玄関リフォームの施工会社の選び方
3-1.リフォーム会社と専門店の特徴
3-2.複数社で相見積もり・相場の確認
3-3.過去実績が豊富な施工業者を選択 - 玄関リフォーム前に押さえておきたい注意点
4-1.補助金が利用できる可能性がある
4-2.外壁との配色・相性を確認する
4-3.ドアは素材ごとの特徴を把握する - まとめ
1.玄関リフォームの種類と費用の目安
1-1.扉交換(12〜30万円)
既存の枠を残して玄関の扉やドアを交換する工法は、玄関の扉リフォームの中でも安価で雨漏りなどの不具合が生じにくい工事です。一方で既存ドアや扉と大きさが同じものを選ぶ必要があるため、新調するドアや扉の選択肢が限られます。
既存のドア枠が経年劣化している場合には、交換費用が加わるケースもあるため注意しましょう。
1-2.カバー工法(20〜40万円)
既存の枠に新しい枠を被せて玄関をリフォームする工法を、カバー工法と呼びます。既存のドア枠を解体する工数がないため、後期が短く費用も安くできる工事の方法です。
デメリットとして工事の性質上、ドアの幅が狭くなったり段差ができたりしやすい工事でもあります。車椅子が通れるよう玄関のバリアフリー化を目指したリフォームの場合、段差が生じるため相性が悪い可能性がある点に注意しましょう。
1-3.はつり工法・在来工法(40〜100万円)
既存の玄関を解体し、作り直す大掛かりな工事です。既存の扉に捉われないため自由度が高く、好みの玄関リフォームを実施できます。扉の種類を変更する際にも検討される施工方法です。
反面、玄関リフォームの中でも、特に高額な工事費用がかかります。工期も長くなるため、施行中には玄関が利用できない点にも注意したい工事でしょう。
1-4.スロープと手すりの設置(40〜60万円)
玄関に階段や段差がある場合、スロープや手すりの設置も代表的な玄関リフォーム例の1つです。玄関をスロープ化すると車椅子やベビーカーを使用する際の利便性も向上できます。
また将来的に転倒事故を防ぐ対策として、手すりもあわせて設置するとバリアフリー化が可能です。老後も同じ住宅に住み続けることを想定している際にも検討できるリフォーム工事でしょう。
ただし、設置の際には大掛かりな外構工事となるため、高額な費用が発生しやすい工事内容です。
1-5.インターホンの設置・交換(2〜10万円)
本体のグレードによって振り幅がある玄関リフォームが、インターフォンの設置・交換です。音声のみのシンプルな本体は安価で、モニター防犯などの機能性が向上するほど比例して値段も高くなります。
インターホンの寿命はおよそ10~15年程度です。設置から10年を超えるインターホンは故障しやすいため、交換を機会にグレードを上げるリフォームも検討してみると良いでしょう。有線とワイヤレスの2タイプがありますが、有線の本体は電気工事士による配線工事が必要なため、ワイヤレスと比較すると値段が高い傾向があります。
また設置の際には本体代と別に配線やコーキング、内装といった工事費用が発生します。工事費用は業者によって幅があるため、相見積もりで比較検討をしてみると良いでしょう。
1-6.鍵交換・キーレス化(1〜15万円)
防犯性に不安がある場合には、ピッキングに強い鍵への交換が検討できます。玄関ドアの鍵は種類が豊富で、例としては以下のようなタイプがあります。
- ディンプルシリンダーキー
- 暗証番号
- 指紋認証
- カードキー
- リモコンキー
中でも近年玄関でも採用されるケースが多い電子キー(スマートキー)は鍵の持ち運び不要で利便性が高く、防犯性が高いメリットがあります。鍵穴の抜き差しを繰り返し、鍵穴をなめてしまうトラブルも発生しない点も電子キーの特徴です。
一方で機能性の高い鍵への交換費用は高額です。電子キー機能が備わっているドアへ丸ごと交換してしまうほうが、費用対効果が高いケースもある点に注意しましょう。
1-7.宅配ボックスの設置(5〜20万円)
不在時にも荷物を受け取れる利便性の高い宅配ボックスは、簡易型の据え置き型では防犯性が低いというデメリットを抱えています。そこで壁やポールに取り付けたり、埋め込んだりする玄関リフォームを採用すると防犯性を向上できるでしょう。
また備え付け方の宅配ボックスは見た目もお洒落な製品が多く、玄関のインテリアとしても機能します。取り付け工事はコンクリートにアンカーを打ち付ける簡易的なものから、外構工事が必要な大掛かりなものまであるため、取り付ける宅配ボックスのタイプによって費用が大幅に変わります。
2.玄関ドアの種類とメリット・デメリット
2-1.開戸
開戸は洋風の現代的な住宅に多く採用されている玄関ドアです。開戸にも種類が複数あり、具体例として以下のような開戸があります。
- 片開き:ドアノブを引いて開く開戸
- 袖付き片開き:袖と呼ばれる採光用の窓が取り付けられた開戸
- 両開き:仏壇のように観音開きができる開戸
- 親子ドア:サイズが異なる両開きの開戸
例えば、暗い玄関の場合はランマを取り付けると明るい時間帯には採光できます。その他、暗い印象の玄関を解消したいということであれば、袖付き片開きドアへの変更も選択肢に入れてみるのも良いでしょう。
開きドアの共通点として断熱性と防犯性が高く、機密性が高いため断熱性が高い特徴を持ちます。デメリットとして車椅子が通りにくいため、介護には不向きです。
また開戸はドアの本体が動く余白の確保が必要です。玄関に一定以上の空間が必須のため、後述する引き戸から変更リフォームを行う予定がある方は、ドアの稼働用スペースの確保に注意しましょう。
2-2.引き戸
引き戸は横にズラして開閉するタイプの玄関ドアです。築年数が経過した和式の住宅に採用されているケースが多い玄関ドアとなります。引き戸にも複数種類があり、具体例としては以下のようなタイプがあります。
- 引き違い:2枚以上の扉をスライドさせて開く引き戸
- 方引き:左右どちらかの扉が固定されてる引き戸
- 両引き:自動ドアのように2つの扉が両側に開く引き戸
引き戸のメリットとして、車椅子でも一人で開閉ができるため、バリアフリーと相性が良い点が挙げられます。多くの利用者が訪れる商業施設でも採用されているケースが多い玄関ドアです。
デメリットとしては広い開口部が求められることや、防犯性や機密性が低く開戸と比較すると機能性に難がある点でしょう。玄関リフォームで新たに引き戸にする場合は広い面積が必要なため、大掛かりな工事に発展しやすいタイプの玄関です。
3.玄関リフォームの施工会社の選び方
3-1.リフォーム会社と専門店の特徴
玄関リフォームの代表的な依頼先は、以下の3つです。
- 専門店(建具屋)
- リフォーム会社
- ホームセンター・家電量販店
特に地域に根付いたドアや窓などを専門に取り扱う建具屋(たてぐや)と呼ばれる専門店であれば、良心的な価格帯での玄関リフォームが期待できるでしょう。建具屋とは住宅の開口部分に使用するドア・窓を取り扱う専門業者です。
一方で建設業界に詳しく無い方に建具屋は馴染みがないため、業者探しが難しい弱みがあります。また、商品やサービスが大手リフォーム会社のようにパッケージ化されていなかったり、依頼内容によっては対応できなかったりなど、希望するサービスが受けられないケースもあるでしょう。
リフォーム業者はネット検索などでも探しやすく、玄関以外のリフォームも一度に依頼できる強みがあります。ただし、自社施工ではないリフォーム会社の場合は、実際の作業を地場の工務店などへ再発注していることも多く、リフォーム費用がやや高くなるケースもあります。
ホームセンター・家電量販店も同様に依頼しやすいメリットがありますが、リフォーム会社と同様に下請けに依頼しているケースが多いため、工事費用が高くなることがあります。いずれの場合もまずは複数社の見積もりを取り、依頼したい工事の内容やドアの種類、各社の提案内容を比較しながら検討されていくと良いでしょう。
3-2.複数社で相見積もり・相場の確認
玄関リフォームは新たに導入する設備とは別に、設置費用の工賃や廃材処分費用が伴います。特に設置費用は業者によって差が大きいため、依頼する業者によっては割高な契約になってしまう可能性もあります。
割高な玄関リフォームを契約してしまい後で後悔しないためにも、相見積もりで相場を確認し比較・検討を行うのも失敗を防ぐためのコツです。
3-3.過去の実績が豊富な施工業者を選択
玄関リフォームの過去実績が豊富なほど、提案力があり品質が高い工事を期待できます。玄関リフォームは外装や内装工事と比較すると専門業者も少ないため、過去の実績数が多い施工業者は貴重です。過去のリフォーム実績に加え、利用者の口コミが多く、信頼性の高い施工業者への依頼が失敗を防ぐポイントです。
無料で手軽に見積依頼ができる「リショップナビ」
リショップナビは、全国4000社の中からユーザーに適したリフォーム会社を紹介してもらえる月間平均ユーザー数120万人のマッチングサービスです。利用料無料で手軽に見積依頼を出すことが可能なほか、専門スタッフが依頼主の希望に合うリフォーム会社を最大5社まで選定してくれるので、そのあとは時間をかけて丁寧に検討できるのが特徴です。
リショップナビに登録されているリフォーム会社は、全国で厳しい加盟審査をクリアした約4000社です。都道府県と市区町村を選択すれば、自宅近くの業者を探すことが可能なほか、「水回り」「屋内」「屋外」等のリフォーム箇所を選択すると、その分野に特化したリフォーム会社を探せる仕組みになっています。また、最大5社から見積もりを取ることができるため、手軽にリフォーム費用の相場を把握できます。
4.玄関リフォーム前に押さえておきたい注意点
4-1.補助金が利用できる可能性がある
玄関リフォームは一定の条件を満たすと、自治体や国が設けている補助金制度を利用できる場合があります。玄関リフォームで利用できる補助金の一例としては、以下のような制度が挙げられます。
- 国土交通省「子育てエコホーム支援事業」
- 厚生労働省「介護保険における住宅改修」
また補助金は制度によっては玄関ドアのみのリフォームで申請できるものと、別箇所のリフォームが必要な制度があります。
例えば、国土交通省「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、事前に専門家による診断で指摘された箇所(インスペクション)を、リフォーム工事の内容に含めて改修するか、維持保全計画に補修時期又は点検時期の明記が条件として設定されています。玄関以外にも性能を上げるリフォームを実施する場合であれば、利用できる可能性のある補助金制度です。
別箇所のリフォームも必要な場合は、多種類の工事を依頼できるリフォーム会社への依頼も検討できます。地域に密着しており過去実績が豊富な施工業者であれば、補助金に関するアドバイスも見込めます。
※上記の補助金制度の紹介は2024年2月調査時点の内容です。自治体によって個別の補助金制度が設けられていたり、時期によって制度の条件や内容が変更されるためご注意ください。
4-2.外壁との配色・相性を確認する
玄関リフォームの失敗例として、交換したドアのデザインだけを注視すると、住宅の配色と相性があわずに浮いてしまうケースがあります。特に玄関ドアは外装・内装の両方に配慮して配色を決めなければいけません。
ドアの機能性やデザインだけではなく、住宅の外壁や内装と調和が取れるかどうかも未然に確認していきたい項目です。経験豊かな施工業者であれば、配色によるアドバイスといった提案も期待できるでしょう。
4-3.ドアは素材ごとの特徴を把握する
玄関のドアは大きく分けると木製と金属の2種類がありますが、構成素材によってそれぞれ特徴が異なります。
例えば、金属製のドアの耐久性は20〜30年が目安で、高い耐久性能を持った素材です。弱点として断熱性が低く、外部の自然環境に影響されやすいというデメリットを抱えています。また金属ドアも数多くの種類があり、素材ごとによって特徴も異なります。例として、以下のような素材があります。
- アルミ製:軽量で錆びにくい反面、断熱性に劣る
- スチール性:防音・防火・防犯性が高い高機能の反面、開け閉めが重たい
- ステンレス製:錆びにくく耐久度が高い
木製は逆の性質を持ち、耐用年数は15〜20年と短くなる素材です。重量が軽く断熱性能も高いというメリットがありますが、天然素材のため水分による腐食やシロアリ被害にあうことがあります。これを防ぐため、定期的に塗装メンテナンスが求められるのも、木製玄関ドアを採用する前に押さえておきたいポイントでしょう。
まとめ
玄関リフォームは、工事の内容やドアの種類、改善したい内容によって費用も大きく変わります。しかし、ドアの種類や素材だけでも数多くあり、またそれぞれメリット・デメリットもあるため、判断が難しい工事箇所でもあります。
簡単な修繕であれば費用も安く済みますが、大掛かりな工事が必要であれば慎重に検討していきたいリフォーム工事と言えます。見積もりを取る際は一社だけでなく複数社に見積もり依頼し、工法や補助金などのアドバイスを受けてみると良いでしょう。
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