2024年以降の不動産投資はインフレヘッジになり得るか?4期目で年商104億円、急成長中の不動産会社エイマックス天田浩平氏【代表インタビュー】
東京23区に特化した中古区分マンションを専門に取り扱っている株式会社エイマックス(以下エイマックス)。会社設立4期目の年商は104億円、2024年3月20日時点の管理物件の入居率は100%を実現しています。
設立から5期目を迎えたエイマックスですが、コロナショックやインフレなどの世界的にも大きな経済の変化に影響を受けつつも、会社を設立してわずか4年で売上高100億円を超え、業容も拡大しています。中古区分マンション会社の競争が激化している業界の中でも、エイマックスはひときわ注目されている不動産投資会社の一つと言えるでしょう。
今回、HEDGE GUIDE編集部は、区分マンションの販売歴18年目になる、エイマックスの代表取締役である天田浩平氏にマンション投資のポイントについて伺いました。
話し手プロフィール:株式会社エイマックス 代表取締役 天田浩平氏
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1984年生まれ。神奈川県出身。東京農業大学卒業後、2007年投資用中古区分マンションを取り扱う会社に入社。2009年自身で不動産投資を開始。2014年金融機関より融資実行件数全国1位(年間170戸)として表彰される。以後5年連続販売記録を更新。2019年年間販売戸数387戸達成。2020年エイマックス設立。投資用不動産所有戸数は90戸(2024年3月1日現在 区分14戸、一棟6棟75戸、海外1戸)。著書に、「農業大卒の僕が29歳で年間170戸のマンションを売って日本一の営業マンになった秘密の方法」(KADOKAWA)、「月商6億円 日本No.1営業マンの「最速」仕事術」(祥伝社)、「マンション投資の「ルール」は私が教えます」(講談社)。
目次
- 会社設立5期目に入り、より一層の業容拡大に
- 自分たちが欲しいと思える物件のみ仕入れる
- 投資家からの反響について
- アフターコロナにおける不動産投資はインフレヘッジになり得るのか?
- 新規事業(一棟物件の取扱い)について
- エイマックスが目指す世界観・未来
- インタビュー後記
1 会社設立5期目に入り、より一層の業容拡大に
Q:会社を設立されて5期目に入り、業容も拡大しスタッフも増えています。会社の業績や成長について具体的に教えてください。
会社を設立して、4期目で売上高100億円を達成しました。直近では、年間1~2名の新卒採用を行なっていますが、採用の大半は中途で人員を獲得しています。同業他社からの転籍はもちろんですが、異業種から入社して活躍するメンバーも増えています。
例えば、ホテル業のエリアマネージャー職経験があるメンバーを賃貸管理部門で採用しました。不動産会社等の取引先や入居者様とのフロント対応で丁寧な対応を高く評価してもらっています。ホテルでの勤務経験を活かして、リフォーム後の内装も厳しくチェックしてもらっています。
他の不動産会社では、内装チェックは下請事業者に任せきりのところが多いのですが、当社では代表である私自身も確認をしています。フローリングですとワックスを塗布する際にどうしてもムラが発生することがあります。クロス(壁紙)のクリーニングもおざなりにする事業者も多い。ルームクリーニング全般に言えることですが、支払ってもらえる金額が同じで、賃貸管理の担当者が確認に来ないことも多く、事業者として手を抜きがちなのです。
ただ、そこは大事な投資家様の物件ですから、手を抜くことは絶対に許されません。場合によって賃料はもちろん、入居するまでの空室期間にも影響が出てしまいます。私自身、社内の管理物件の空室情報をリアルタイムで把握するように努めています。入居が決まりにくいと感じた物件は、クイックルワイパー等の掃除道具を持参のうえ、確認をしています。
同業他社では、入居者様の退去日から内装工事の完了まで2~3週間かかるところ、当社は平均6.3日で完了させています。ルームクリーニング料金は、投資家様の負担となりますが、平均して3万円前後に抑える努力をしています。多くの場合、賃貸管理部門は待遇が低くなりがちですが、当社ではスキルが高い人材を厚遇することで、モチベーションを上げ、クオリティの高い業務を実践することができています。
会社のメンバーも増えてきました。4期目は正社員は22人。5期中には25~6人になる予定です。当社の企業理念である少数精鋭を突き詰めるべく、この厳選した人員で効率良く経営しています。物件の販売戸数も極めて順調に増えており、それに伴い物件の仕入れも強化しています。
具体的には、月間で40戸~50戸の物件を仕入れており、おかげさまで仕入れて即日に投資家様から引き合いをもらっています。設立4期目で帝国データバンクの企業評点が61点(2024年1月1日現在 自己資本比率*も50%超)と社会的な信用力も付いてきたことで、金融機関の融資ご担当者からの信頼もいただけるようになりました。
(*自己資本比率とは、総資本に対する自己資本(純資産)の比率のことで、高いほど企業の財務安全性が高い。全産業の自己資本比率の平均値は20%程度。※参照:財務省「法人企業統計調査(2023年度)」)
少なからず、会社自体の信用力が向上したことにより、会社のメンバーの中には、金融機関から融資を受けて、自社物件を購入する者も出てきました。創業当時は会社の信用力の問題で難しく、泣く泣くあきらめていた管理職が、昨年自社物件を購入し、さらに自身の父親にも個人年金替わりにと、物件を購入してもらったりしています。
また、新卒1年目で、先輩メンバー(物件を4戸保有)に刺激を受け、投資家様への提案時に説得力を付けたいと、自社物件の購入に踏み切った者もいます。具体的には、都営大江戸線の練馬駅徒歩8分に所在する築38年の物件を900万円で購入しています。投資家様からも商談時に驚かれるのと同時に、「頼りにしている」というありがたいお言葉ももらえるようになりました。今では、先輩のサポートも受けながら、毎月コンスタントに3~4戸の物件を販売しています。
さらに、当社自体、健全な会社経営に資するため、会社名義で物件を50戸保有しています。具体的には、1棟物件を2棟(新板橋駅とときわ台駅に総戸数16戸と10戸)、都内23区に区分マンションを24戸保有しています。当面の間、販売予定もなく、自社保有することで会社の資産運用も兼ねています。
2 自分たちが欲しいと思える物件のみ仕入れる
Q:コロナ禍を経て、以前にも増して、どの不動産会社も優良物件の仕入れに苦戦していると聞きます。そのような中、エイマックスは、物件の仕入れがとても好調とのことです。特に直近の仕入れにおいて、こだわっていることを教えていただけますでしょうか?
直近、東京23区の中古区分マンションの仕入に関しては競争が激化しており、どの不動産会社も仕入は大変苦しいと聞いています。巷では、優良物件は出てこない、と言われていますが、そのような市況の中でも当社では優良物件を多数取り扱うことができています。
実は、優良物件自体、いまこの瞬間にも沢山出回っています。しかし、不動産投資がブームとなり、購入者が増えることで仕入価格が高騰しています。不動産会社は、仮に仕入れることができても、実はおいしくないのが実態です。粗利がわずかで、薄利多売をせざるを得なく、非常に手間がかかってしまうのです。
不動産会社は、仕入れることができたとしても、会社を維持できるくらいの利益を確保できなければ、はっきり言って割に合わない。経営としては厳しいです。昨今では、相応の利益を見込める物件のみ仕入れることに目がいきがちです。しかし、それなりの利益を確保しようとすると、都心部からかなり離れた郊外の物件や、そもそも最寄り駅から徒歩10分を超えるような物件となります。また、サブリース物件や、賃料が周辺相場と比較して極端に高かったり、近い将来に管理費・修繕積立金が上がることが確定している物件等もあったりします。
投資家様にとって、中長期的に堅実に経営を行なう場合、空室リスクや家賃の下落、ランニングコストを抑えた運用が不可欠です。そのために、当社は、都心部で優良物件を探していますが、前述した物件を確保するために、薄利の物件を販売しても会社を健全に経営できるたけの体制が必要な訳です。
当社では、単に販売するだけではなく、コンサルティングを丁寧に行なっているため、投資家様のリピーターが多く、無駄な販管費をかける必要がありません。全社的に成約率も40%を超えています。それゆえ、1戸あたりの利益は薄利であったとしても、会社として少数精鋭で十分に運営できる利益構造を実現しています。したがって、優良物件を数多く仕入れることができ、昨今の激化した仕入競争を勝ち抜くことで、投資家様に還元することが可能です。
直近では、物件を仕入れたら、ほぼ同日に販売を開始します。1~2日で買い手がつく状態です。投資家様のご都合・諸事情によるキャンセルがある場合もありますが、いままでに売れ残ってしまった物件はありません。もし万一売れ残ってしまった場合でも、自社で長期で保有したいと思える物件のみ仕入れています。
当社は仕入れや販売に関して、このように自社の経営スタイルを広く公開しています。これは、商品力(物件力)があるからこそ実践できることであり、ある程度模倣できるかもしれませんが、当社のような実績を出すことは難しいと考えています。
物件所在地に関してですが、極論を言うと、東京23区内であればどこでも良いと考えています。重要なのは、賃料が適正かどうかです。空室時に想定した賃料で、次回の入居が速やかに決まるかどうか、これが大事なポイントです。
物件所在地に関して、あえて言及すると、JR山の手線の外側、準都心が狙い目でしょう。板橋区、練馬区、大田区、杉並区、江東区等は賃料がこなれており、賃貸需要が高いエリアです。具体的な駅では、練馬・桜台・江古田・板橋・赤羽・下落合・蒲田・亀戸・高円寺・阿佐ヶ谷・荻窪・高井戸等のエリアは、当社も仕入れを強化しています。実際に賃貸の付きも良いです。
3 投資家からの反響について
Q:最近では、20代の投資家の方も増えているとのことですが、若い方からの反響も多いのでしょうか?
東証上場企業やそれに準ずる企業規模の方であれば、年収500万円以上で勤続3年以上の勤務実績があり、25歳以上の方であれば、不動産投資をすることができる可能性が高いです。当社でも、今までは、30代から40代の投資家様が多かった傾向ですが、最近はこれらの条件を満たした20代の投資家様も増えてきています。毎月新規に購入される20代の投資家様は5人くらいいます。
投資家様の勤務先ですが、総合商社・電機メーカー・コンサルティングファーム・外資系金融機関・メガバンク・テレビ局・弁護士等の士業・公務員等と非常に幅広いです。会社員の中には、iDeCoやNISA等にチャレンジしたものの、自己資金のみの資産運用に限界を感じている方も多く、株式や投資信託のほかに、不動産投資をポートフォリオに組み込む割合が増えています。
開業医や勤務医等医師の方々も多いですね。美容クリニックにお勤めの先生ですと、新卒1~2年目で年収2,000万円を超える方、院長先生ですと年収5,000万円~1億円を超える方も珍しくありません。例えば、当社で物件を購入された勤務医の方(年収4,000万円)で、8年間で中古区分マンションを36戸まで増やされたケースもあります。
高年収の投資家の方ですと、当初は節税を目的とされることが多いですが、当社では節税に着目した提案をすることは一切ありません。インカムゲイン(家賃収入)をメインにしっかりと資産運用のお話をしています。
また、今までは、個人事業主や会社経営者の方は、金融機関の融資が出づらい状況でしたが、ここ最近の傾向として、物件価格の2~3割程度の自己資金を準備することで融資に応じてくれる金融機関も出てきました。会社員の方以外にも、より幅広い投資家様の取組みが可能となっています。
昔は、株式投資は怖い・危ないと思われていた時期もありました。しかし、現在では、インターネットの普及もあり、誰もが当たり前に株式投資をすることができています。私達は、不動産投資も同様と考えており、不動産投資をするハードルをもっと低くしていきたいと考えています。
Q:エイマックスで不動産投資を始めた方は、リピートをする方が多いと伺いました。投資家の方は、どのような目的で複数の物件を保有するのでしょうか?
当社の投資家に限定した話ではなく、区分マンション投資では、規模の優位性(スケールメリット)を享受するため、物件を複数買い増ししていくスタイルの投資家が多い傾向があります。数年間かけて、複数の物件を獲得することで資産規模を拡大していくことになるのですが、具体的には次のようなメリットがあります。
不動産投資では、物件から得られる利回りと金融機関から借入れする金利を差し引いた「値差(金利差)」、いわゆる「イールドギャップ」を収益性判断の根拠とします。この差分を大きく拡大していけると、仮に1戸あたりの収益が低くとも複数保有することで資産拡大を図ることができるのです。
投資家様のリピート購入は毎月あります。一度のタイミングで複数の物件を購入することもあれば、物件を購入した翌月、さらに翌月とタイミングを分けてリピート購入する投資家様もいます。売買契約を締結して、決済日(引き渡し)までの間に次の物件相談を受けることも多いです。
例えば、美容外科クリニックのある医師の投資家様は、昨年3戸購入してもらいました。今月3戸買い増しをし、さらに来年3戸買い増す予定です。ご紹介で面談した投資家様ですと、エリアやロケーション、価格等の条件さえ合えばすぐにでも購入したい、という投資家様が多いです。
私は、区分マンションは、1戸保有するのも5戸保有するのもリスクは限定的だと考えています。1~2戸の保有ではライフスタイルに影響があるまでの投資効果は得られないでしょう。しかし、3~4戸と買い増しをすれば、将来、物件の一部を売却して、売却益を残った物件の残債の繰り上げ返済に充当させる等の戦略的な選択肢を増やすことができます。
当社では、投資家様の感謝祭(Owner’s Night)を開催していますが、物件引き渡し後2~3ヶ月くらいの投資家様をお招きしています。会社にご招待しますので、あらためて会社を見てもらえますし、少人数ですので意見交換も活発に行なわれています。
また、確定申告時期には、提携の税理士の先生に確定申告で大事なポイントを講義してもらうセミナーも開催しています。私が執筆した書籍や未公開物件の情報提供もあり、おかげさまで毎回盛況です。セミナーでのコンサルティングを契機に、いままで1棟物件の検討をしていた属性の高い投資家様が区分マンションへの投資に舵を切った、ということもありました。
4 アフターコロナにおける不動産投資はインフレヘッジになり得るのか?
Q:コロナ禍も物件価格は上昇していました。コロナはいったん収束していますが、物件価格が下がる気配はいまのところ見られません。2024年以降、物件価格はまだまだ上がっていくと考えますか?
はい、物件価格はまだ上がっていくと思っています。コロナ禍でも、東京都内の物件価格は高騰し続け、「不動産バブル再来」とまで言われています。ただし、実際には、メディアでよく取り上げられる「居住用のタワーマンションや分譲マンション」と「投資用の単身者向け区分マンション」は分けて考えた方が良いでしょう。
不動産の鑑定評価方法に、「取引事例比較法」と「収益還元法」があります。簡単に説明しますと、「取引事例比較法」は、多くの物件の取引事例を収集して適切な事例を選択し、取引における特殊事例や時期、地域格差等を比較して価格を求めます。「収益還元法」は、物件の収益性に着目して、将来的に得られると予測される収益から物件価格を求めます。
タワーマンションをはじめとする分譲マンション(居住用)と区分マンション(投資用)では、それぞれ、「取引事例比較法」と「収益還元法」を活用して物件価格を算出しているため、価格の算出根拠が全く違うと言えます。
例えば、タワーマンションでは、この数年間で2倍近くまで高騰している物件もありますが、区分マンションでは、そこまで上がっていません。
ただ、区分マンションの価格はジワジワと上がって来ています。現時点で、以下の3つの要因が考えられます。1つ目は、「インフレ」です。国内では、現在インフレが加速していると言われており、電気・ガス・水道等のライフラインをはじめ、食料品の値上げも顕著です。
※参照:内閣府「白書等(経済財政白書、世界経済の潮流、地域の経済等)我が国の物価動向」
様々な物価が上がることで地価や家賃にも影響を及ぼすことになります。区分マンションの価格形成ロジックである、「収益還元法」では、この家賃が上がることで物件価格の上昇につながります。
2つ目は、金融機関の物件の「担保評価」の改定です。金融機関が規定する物件の担保評価とは、仮に投資家が借入金の返済に窮余して、返済ができなくなった場合に、金融機関の債権回収が見込まれる処分可能見込額のことをいいます。
金融機関にとっては、債務者に不測の事態があった場合でも、物件を強制的に処分することで貸出金額を回収できるくらいの価値を担保する価格とも言えるでしょう。実は、この担保評価が年々改定されており、区分マンションの取引価格が上がっているのです。私の肌感覚では、いまの価格はコロナショック前よりも5~6%程度上がっていると感じています。
金融機関の担保評価の基準に関してですが、甘い基準を採用している金融機関が存在することも事実であり、不動産会社の中には、そのような金融機関と提携して、投資家様の返済能力を超える提案をしているケースもいまだにあります。
そして、3つ目は、「サラリーマン投資家」の台頭です。近年、SNSやサッカー等のスポーツチームの広告、キックボクシング等の格闘技イベントのスポンサー広告で、不動産投資がいままでにも増して喧伝されています。これにより、会社員や公務員等のいわゆる、「サラリーマン投資家」が増えています。
都内の区分マンションは、新築では、「ワンルームマンション規制」があります。例えば、当社が所在する新宿区では、「新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例」が制定されています。簡単に言いますと、区分マンションの専有面積の下限の規定やファミリー向けの部屋の割合の規定等があり、新しくマンションを建築するにも規制をクリアする必要があるのです。
※参照:新宿区「ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例」
サラリーマン投資家が増えている一方で、都内の区分マンション市場では、前述の「ワンルームマンション規制」で新築が建てづらくなり、逆に、中古の人気が上がっています。需要(サラリーマン投資家の増加)と供給のバランスが崩れており、中古物件の仕入価格も上がり、ひいては投資家が購入する物件価格が上がっているという構造になっているのです。
Q:金融機関の融資の状況についてはいかがでしょうか?
直近の不動産融資について、各金融機関は依然として低金利での融資を実行している状況です。融資事務手数料や繰上返済時の手数料については、金融機関ごとに多少の差異はありますが、金利差は少なく、金融機関同士の競争が続いています。
また、ネットバンクの台頭が目立っており、新規に投資用不動産への融資に参入しています。ただし、ネットバンクでは、金利に関しては他の金融機関と比較するとお高めかと思われます。
あとは、投資家属性をそれほど考慮に入れない金融機関も出てきています。物件価格に占める自己資金の割合を2~3割程度拠出することにより、融資承認をしてくれる金融機関も登場しています。通常、投資家様の属性(勤務先や年収等)を考慮する金融機関が多いのですが、自己資金を準備したり、保有不動産を共同担保に付保することで、融資をしてくれる等柔軟な融資姿勢を見せている金融機関も出てきました。
不動産投資に参入する金融機関は、いままで会社員への融資をメインターゲットとしていましたが、経営者や個人事業主の方にも投資機会が拡大していると考えます。これらを上手に活用できると良いでしょう。
Q:世界的にインフレ傾向が顕著となり、日本でも物価高を懸念する声も増えています。来たる大インフレ時代を見据えた資産運用について不動産投資は適切と思われますか?
そうですね、先ほどお話をしましたとおり、インフレ傾向ということもあり、家賃も不動産価格も上がっています。将来的に、インフレ対策の一環として、現物資産である不動産の購入は適切なインフレヘッジと言えるかと思います。投資家様の中には、「いま、物件を購入すると高値掴みになるのでは」との声もありますが、私はそうは考えていません。インフレを見据えて、このタイミングで不動産投資に興味を持つ投資家も増えています。都心の物件には限りがあり、インフレによって価格上昇は加速していくと見ています。
実際に、世界各国の都市別利回り(市内中心部)を確認しても、アジア圏においては、香港では1.7%、台湾では1.5%です。一方、日本にいたっては2.5%です。こうして見ますと、日本の不動産はまだまだ割安です。インフレ傾向の中、今後、東京の利回りは下がっていく(=不動産価格は上昇していく)ことが予想されます。当社のお客様で香港の40代の投資家様がいるのですが、日本の物件価格(2,000万円台)は安いとして、現金で購入をされました。
※参照:NUMBEO「国別の市内中心部の総賃貸利回り(2023)」
5 新規事業(一棟物件の取扱い)について
Q:区分マンションを購入した投資家の方の中には、一棟物件にチャレンジしたいという方も一定数いるかと思います。エイマックスの考える区分マンションと一棟物件の投資メリットや違いを教えてください。
そうですね、区分マンションへの投資から一棟物件へ規模を拡大していきたい、と考える投資家様は、当社でも1割くらいはおられます。区分マンションを複数保有した後、繰上返済をしたり、完済した物件を共同担保に付保することで、更なる資産拡大を図りたいという戦略の投資家様も増えてきました。
区分マンションと一棟物件の違いはいくつかありますが、わかりやすく言えば、「リスクの大きさ」の違いが挙げられるでしょう。
一棟物件は、区分マンションへの投資と比較すると相対的にリスクが高いと言えます。例えば、修繕への備え、入居者の騒音による近隣トラブル、火災や地震等の天災地変、エントランスにオートロックが付いていないセキュリティーの脆弱さ等の多岐にわたるリスクがあります。
一方、区分マンションは、これらのリスクについては軽減されていることが多く、経験値が少ない投資家様でも、フルローンを活用する等投資を始めやすいです。
したがって、投資初心者であれば、最初に一棟物件への投資を検討するよりも、まずは、区分マンションへの投資を検討することを推奨しています。私自身も会社勤務時に、区分マンション投資を始めてから、一棟物件への投資にチャレンジしました。
当時、一棟物件は、自己資金を相当程度拠出したことにより、毎月のキャッシュフローは潤沢でした。区分マンション投資の経験と自己資金を拠出できたことにより、心にも余裕が生まれ、空室や修繕が発生した場合も適切に対処することができました。
よくある地方郊外への一棟物件投資よりも、やはり東京23区内で一棟物件を保有したい、と投資家様にも言われます。私が資産を拡大していくのを見ていてくれていて、それが自然に伝わっていったのだと思います。
投資家様の属性や環境によって、リスク許容度は異なります。まずは、自身が投資家としてどこまでリスクを許容することができるかを考える必要があります。一棟物件は自己資金を拠出してもらうことが前提で、リスクの低減にもつながるのです。利回りに踊らされることなく、手間がかかることも加味したうえで検討をすることが肝要です。
Q:エイマックスでは、今後、一棟物件の提案等もあるのでしょうか?
はい、当社の投資家様の中には、区分マンションを複数保有し、完済している物件もある投資家様も一定程度おられますので、そのような投資家様には一棟物件を提案しています。
2024年の上半期には、毎月一棟物件を仕入れて行く予定で、仕入部隊も強化していきます。自己資金1割で、金利は1.2%程度で融資を組める金融機関も鋭意開拓中です。社員の中にも、区分マンションを保有しながら、一棟物件にチャレンジする者もいます。私自身が一棟投資もやって良かったと思っており、投資家様のニーズは間違いなくあると確信しており、それに応えることができるようにしていきます。
6 エイマックスが目指す世界観・未来
Q:エイマックスが目指す世界観や未来、今後の事業計画等について教えてください。
私たちは、日本一の商品力を持ち、管理の質、提案の質が高い会社つくりを目指しています。これは、いたずらに売上高や管理戸数、社員数の増大・増加を目指しているものではありません。
「お客様にとってベストなご提案を ~最小リソースの経営でお客様の資産最大化を実現する~」という当社のミッションを達成させるべく、何よりも投資家様に最大限の利益を還元することを突き詰めています。
急成長する不動産会社ではよく「年商〇〇億円を目指したい」という目標が掲げられます。しかし、当社は一人一人の投資家様とのご縁を大事にして、ご提案する物件のクオリティを少しでも高いものにしていきたい。想いがまず先にあるはずです。そして、売上自体は結果であり、後からついて来るものであると考えています。
当社のキーワードの一つに「少数精鋭・薄利多売」があります。これは、最小の構成人員で、一戸でも多くの優良物件を投資家様に届けたい、という当社の理想を表現したキーワードです。不動産投資業界の中でも、高いパフォーマンスを誇っていると自負しています(会社設立4期目で年商104億円 4期期末時点の正社員21名)。
経営体制がスリムな会社であれば、会社維持コストもぐっと抑えられます。そうすることで、物件の仕入価格がある程度高くなっても、当社の利益を抑えることで投資家様にはメリットのある物件を提供し続けることが可能になるのです。
不動産投資の仕組みやメリットがわかったら、それらを踏まえて、いつ不動産投資を始めるかです。時間は限られています。この時間の考え方もとても重要であると考えます。
「良い物件が出たら始める」という投資家様は多いですが、物件を提案されても実際に行動に移せる方はそれほど多くありません。
私が独立したのは、新型コロナウイルスが日本でも猛威を振るい始めた時期でした。コロナ禍では、日経平均株価は乱高下を繰り返し、景気が悪化するニュースも多く目にしました。その一方で私が保有する物件は、毎月安定した賃料をもたらしてくれました。この経験をとおして、私は、不動産投資は手堅い投資であると確信することができたのです。
私が執筆した3冊目の書籍「マンション投資の「ルール」は私が教えます」で、本日お話をした成功するための「ルール」を詳しく書いています。よろしければ、是非読んでいただければ嬉しいです。
私は、自身の不動産投資から毎月300万円を超えるキャッシュフローがあります。当社の新規の投資家様からは、ほぼ毎回「それでは、働く必要がないのでは?」と言われます。私は、不動産投資に出会うことで成長することができました。投資家様には不動産投資で良い人生を歩んでもらいたい。良い物件を正しく販売して、不動産投資は良いものだと広めていきたいと思っています。そして、不動産投資業界へ恩返しをしていきたい、それが私やエイマックスの存在意義であると考えています。
私自身ももっと勉強をして、不動産投資で資産を拡大していきたいと思っています。そして、投資家の皆様にも是非、不動産という実物資産をとおして、経済的な自由を手に入れて欲しいと願っています。
インタビュー後記
今回の天田さんのインタビューで印象的だったのは、無理な売上や規模の拡大を狙わず、堅実に会社経営をされている点です。
昨今、会社の規模が大きくなってくると、コンプライアンス(法令遵守)を掲げている東証上場企業であっても、売上ノルマ等のプレッシャーで不祥事を起こしてしまうことがあります。少数精鋭で、他社には真似できない、投資家目線での会社つくりというのも新しい発見でした。
一方で、これからエイマックスの物件を購入したいと考える投資家の方(顧客)や賃貸管理戸数が現在よりも大きく増えてきたときに、どれだけ一人ひとりの投資家に寄り添えるかが課題になることもあると考えます。会社経営者であると同時に、不動産投資家でもある天田さんだからこそできる理想の不動産会社のあり方を、今後も見て行きたいと思いました。
自身でも多くの物件を保有し堅実に運営をされているからこそ、生み出されるオーナー目線のサービス。天田さんは最近も1戸買い増しをしており、現在も不動産オーナーとしてのリスクテイクに積極的です。また、社員や家族の方もエイマックスで不動産投資をしているということを聞き、身内や大切な家族の方にも自信を持って提案できているのだなと感じました。業界内でうわさを聞きつけて、同社に入社を希望する同業他社の営業の方も多いと聞きます。
業界最高水準の入居率、成約率(会社平均で40%超)、高い顧客満足度を保ちながら、着実に成長し続けているエイマックス。これから不動産投資を考えている投資家の方は、お話を聞いてみることを検討されてみてはいかがでしょうか。
A-MAX(エイマックス)の企業概要・特徴
運営会社名 | 株式会社エイマックス |
サービスURL | https://a-max.jp/ |
本社所在地 | 東京都新宿区新宿1-2-7 あいおいニッセイ同和損保新宿東共同ビル5F 東京メトロ丸の内線[新宿御苑前駅2番出口]徒歩1分 |
設立 | 2020年2月 |
代表取締役 | 天田 浩平 |
資本金 | 9,000万円 | 免許 | 宅地建物取引業免許 東京都知事(1)第104573号 |
上場有無 | 未上場 |
主要エリア | 東京都23区内 |
投資対象 | 中古ワンルームマンション |
入居率 | 99.2%(2022年2月時点) |
サービス領域 | マンション販売/賃貸管理 |
個人⾯談参加で書籍の無料プレゼントも
エイマックスの面談に参加すると、代表の天田氏が執筆した3冊目の書籍『マンション投資の「ルール」は私が教えます』をプレゼントしてもらえます。
こちらの書籍では、不動産投資の基礎が学べるだけでなく、初心者が不動産投資を始めるにあたり不安に感じやすい物件選びのポイントや資金調達の方法などについても、詳しく解説がされています。
実際に書籍を読んだ方から以下のような感想があります。
- 他の不動産投資の本とは違った見方で不動産投資を検討できるようになりました。実際に物件を沢山所有されている天田さんだからこそ説得力がおありだと感じてます。仕事に対する考え方についても他に出版されている本を読んでみようと思います。(30代女性)
- 天田社長の考え方や新築と中古の違いについて考えを整理することができました。実際に話を聞いてみようと思って問い合わせさせて頂きました。(40代男性)
- 書籍を読んで中古区分を検討しようと思った。他の不動産投資の書籍も読んだが内容が一番わかりやすくまとまっていた。(30代男性)
- 既に物件をいくつか所有していてるが今後どのように物件を増やしていけば良いのか悩んでいる時にこの本を読みました。まずは、最大限に規模の拡大をして繰上げ返済を頑張ってみようと思います。もし可能であれば、個別相談もして頂きたいです。(50代男性)
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2024年以降の不動産投資はインフレヘッジになり得るか?4期目で年商104億円、急成長中の不動産会社エイマックス天田浩平氏【代表インタビュー】