Pollination、気候・自然インパクトファンドを立ち上げ。関連スタートアップに5年間で1.5億ドルを投資へ
気候変動に特化した投資助言会社Pollinationは6月5日、オーストラリアをはじめとする気候・自然関連スタートアップへの投資にフォーカスした「クライメート・ネイチャー・インパクト・ベンチャー・ファンド」を立ち上げた(*1)。
同ファンドは、アーリーステージ(起業前後)およびアーリーエクスパンション(ミドルステージ)の気候・自然関連企業に投資することを目的とする。すでにクイーンズランド州投資公社(QIC)から出資を受けた。
最終的に1億5,000万ドルのクローズを目標とする。投資期間は5年、10年間であり、シリーズA(資金調達ラウンド)およびシリーズBの企業に400万ドルから1,200万ドルの範囲で投資を行う予定である。
エネルギー管理、クリーン産業と輸送、食品と農業、炭素と自然管理、サーキュラーエコノミー(循環型経済)など、ネットゼロによって市場がディスラプト(破壊)する分野の傑出した企業に投資する。
オーストラリアと経済協力開発機構(OECD)加盟国の投資機会に焦点を当て、2024年後半に投資を開始する予定である。ホールセールおよび機関投資家のみを対象とする。
Pollinationのマルティン・ワイルダー最高経営責任者(CEO)は「気候変動と自然保護という2つの危機に対処するために世界が動き出している中、我々はその2つをシームレスに組み合わせたオーストラリア初のアーリーステージ・ファンドを立ち上げた」と述べた(*1)。
同社のチーフ・インベストメント・オフィサー(CIO)を務めるダイアナ・カレボー氏は「同ファンドは産業セクターを問わず、革新的な解決策を提供する企業を投資対象とする。オーストラリアには、気候変動技術関連の新興企業が活発かつ成長しており、エネルギー市場、炭素測定、土地再生といった分野などで強みがある」と述べた(*1)。
Pollinationは19年に設立され、気候や自然に関する高い専門性を有し、投資とアドバイザリーの専門家によるグローバル・チームによる投資ポートフォリオを持つ。南北アメリカ、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、アジア太平洋の13か国で事業を展開している。
同ファンドは、ベンチャー、気候変動技術、再生可能エネルギー、炭素、インフラストラクチャーなどで数十年の経験を持つグローバル投資チームが運用する。その他、Pollinationと英金融HSBCが共同で設立したクライメート・アセット・マネジメントは、約10億ドルの運用資金を有し、自然資本と自然ベースの炭素プロジェクトに投資している。
【参照記事】*1 Pollination「Pollination launches landmark Climate and Nature Fund」
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