プロが教えるソーシャルレンディング分散投資のノウハウ
ソーシャルレンディング投資のリスクを軽減するには、投資金をひとつの案件に集中させず、複数の案件に分散して投資する分散投資を行うことが有効です。
リスク分散の分散投資をする方法には様々なものがありますが、そのうちの方法の1つに、投資する国を分散することがあげられます。
そこで今回は、国内および国外のソーシャルレンディングの案件に投資するときに、どのように分散投資していけばいいかをお伝えします。
目次
- 1.ソーシャルレンディング投資では分散投資が重要
1-1.ソーシャルレンディング投資のカントリーリスク
1-2.ソーシャルレンディング投資の為替リスク - 2.国内のソーシャルレンディングで分散投資するには
2-1.不動産の案件以外にも投資する
2-2.複数のソーシャルレンディング会社を利用する - 3.海外のソーシャルレンディングで分散投資をするには
3-1.投資先の国を分散する
3-2.運用通貨を分散する
3-3.マイクロファイナンス向け案件を利用する
3-4.クラウドクレジットの「ファンドパッケージ案件」を利用する - まとめ
1.ソーシャルレンディング投資では分散投資が重要
ソーシャルレンディング投資では分散投資をすることが大切です。その理由として、ここでは主な2つのリスクについて取り上げています。
- ソーシャルレンディング投資のカントリーリスク
- ソーシャルレンディング投資の為替リスク
それぞれ詳しく見て行きましょう。
1-1.ソーシャルレンディング投資のカントリーリスク
ソーシャルレンディングの案件が運営される国には、それぞれの国ならではのリスクがあります。
例えば、発展途上国であれば経済が不安定で、政治不安などの問題が発生しやすく、通貨価値のボラティリティ(価格変動の度合い)が高くなる傾向があります。
このような発展途上国では、何らかの社会的な要因によって経済が急激に悪化し、案件の運用が途中で終了する可能性があります。
また、大規模な自然災害が国の経済に影響を与える災害リスクについても同様です。日本で言えば台風で不動産が壊されたり、浸水したりするケースです。アメリカであればハリケーンで建物が大きな被害を受け、収益が上がらなくなるなどのリスクが考えられます。
1ヵ国の案件だけに投資していると、その国で問題が起きたときに全ての投資案件が影響を受けてしまいます。このような政治不安の問題や災害リスクは先進国でも起こりえますので、一つの国に投資金を集中させることはリスクが高い、と言えるでしょう。
ソーシャルレンディング投資において、投資する国を分散し、カントリーリスクを軽減することが重要であることが分かります。
1-2.ソーシャルレンディング投資の為替リスク
国を分散すれば、ソーシャルレンディングの案件で運用される通貨の分散にもつながります。
例えば、日本国内で運用されている案件は円建てで運用されていますが、海外の案件の場合、米ドルやユーロなどの主要通貨によって案件が運用されています。
また、途上国で運用される案件についても、一旦米ドルやユーロなどの非常に安定した通貨に両替されて運営されます。
米ドルやユーロで的確に運用された案件は、投資家のもとに投資元本が返済されるときには再び日本円に両替されます。投資したタイミングと返済時の為替レートによって投資家の元本が変動する可能性があるのです。
このような為替レートの変動によって、外貨建て資産の価値が変動する可能性のことを為替リスクと言います。一つの国の通貨に依存するのではなく、複数の通貨で運用することで為替リスクを軽減させることが可能です。
2.国内のソーシャルレンディングで分散投資するには
日本国内と国外で運用される案件では、リスクへの対策としてそれぞれ独自の分散投資が必要です。
具体的にはどういった方法を取れば良いのか、それぞれ見て行きましょう。
2-1.不動産など特定のソーシャルレンディングだけに投資しない
日本国内の不動産案件のソーシャルレンディングでは投資先の不動産が担保に設定されていることが多く、貸し倒れが起きたときは担保を処分して投資家に資金を返済する方針がとられています。
ただし、不動産の案件に限って投資していると、不動産の市況が悪化したときに全ての案件で貸し倒れや担保評価額の低下などが起こる可能性があります。
不動産の案件に絞って投資するのではなく、Fundsのような上場企業への融資の案件に投資する、または、事業資金に関する融資の案件を扱うソーシャルレンディング会社に投資することも併せて検討しましょう。
2-2.複数のソーシャルレンディング会社を利用する
ソーシャルレンディング投資では、提供元の事業者が破綻・倒産してしまうことで投資金が返済されない事業者リスクがあります。
このような事業者リスクの対策として、複数のソーシャルレンディング会社を利用することが有効です。
ソーシャルレンディング会社を1社だけ利用している場合、万が一にもその会社で倒産などの事態が起きたときに、全ての投資案件が運用停止に陥ったり、資金の回収が困難になったりすることが考えられます。
ソーシャルレンディング会社の事業者リスクを判断するには、主要株主や経営状況などの会社情報も確認しておくことが大切です。事業者リスクが低い会社を中心に5社ほど使い分ければ、分散投資と倒産リスクへの対策を同時に行うことも可能です。
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3.海外のソーシャルレンディングで分散投資するには
日本国内の案件だけを運用するのではなく、海外のソーシャルレンディングの案件に分散投資することも重要です。その際にはどういったポイントを押さえておく必要があるのでしょうか。
3-1.投資先の国を分散する
まずは投資先の国を分散することが大切です。1ヵ国にだけ投資している場合、日本の案件に絞って投資していることと同じになります。その国で問題が起きたときに、投資した案件のすべてが巻き込まれる可能性があるためです。
下記、海外の案件に投資できる主な国内のソーシャルレンディング会社を取り上げました。
アメリカの不動産やREIT案件に投資できるソーシャルレンディング会社
ソーシャルレンディング会社 | 特徴 |
---|---|
オーナーズブック | 資本金20億円超、上場企業が運営、6期連続増収増益 利回り2.0%~6.0%、投資額1万円・最短1ヶ月から |
SBIソーシャルレンディング | SBIグループのソーシャルレンディングサービス 融資残高410億円超、投資家登録完了者数4万人超(2020年2月時点) |
こちらの2社はアメリカの不動産の案件、もしくは、REIT案件が中心です。先進国への投資になります。
途上国も含む案件に投資ができるソーシャルレンディング会社
ソーシャルレンディング会社 | 特徴 |
---|---|
ネクストシフトファンド | 社会的インパクト投資に特化したソーシャルレンディング 少額で経済的なリターンも狙える!投資額2万円~、利回り4.5%~7.2% |
クラウドクレジット | 株主が伊藤忠商事、代表はSMBC証券出身の会社 投資額1万円~、利回り4.3%~11.1%、海外投資案件メイン |
こちらの2社では、途上国を含めた多様な国の案件を取り扱っています。
クラウドクレジットは数十を超える国への投資が可能です。複数の国に分散投資したいときは、クラウドクレジットに口座を開設してみると良いでしょう。
ネクストシフトファンドは、途上国へのマイクロファイナンス向け案件が中心となっています。
3-2.運用通貨を分散する
ソーシャルレンディングの海外案件では、運用通貨の分散に注意しましょう。海外案件では基本的に米ドルやユーロなど、信用性が高い通貨への投資になります。
しかし、米ドル建ての案件だけに投資していると、米ドルの相場が大きく変動したときに思わぬ損害を受ける可能性があります。
クラウドクレジットであれば、ロシアルーブル建ての案件なども取り扱っています。複数の通貨に分散して投資することで、リスクを分散しておきましょう。
その他、クラウドバンクでは自分が好きなタイミングで米ドルを円に両替できます。相場が変動するのを待ち、為替で利益が出てから両替することもあわせて検討しておきましょう。
3-3.マイクロファイナンス向け案件を利用する
リスク分散対策の一環として利用したいのが、クラウドクレジットやネクストシフトファンドで扱っているマイクロファイナンス向け案件です。
マイクロファイナンスとは、個人や小規模事業者を対象とした途上国で使われる金融機関です。融資を受けたマイクロファイナンス機関が、複数の個人や小規模事業者に対して融資を行います。
マイクロファイナンス向け案件に投資を行えば、複数の個人事業主や小口事業者に同時に融資することが可能です。自分でいくつもの案件に出資するのが難しい方はマイクロファイナンス向け案件に投資することも検討してみましょう。
3-4.クラウドクレジットの「ファンドパッケージ案件」を利用する
クラウドクレジットでは、リスク分散対策の一環として「ファンドパッケージ案件」を用意しています。
ファンドパッケージ案件とは、複数の国や通貨で運用される案件を1つにまとめたものです。1案件に投資するだけで自動的に分散投資ができるため、手軽にリスクを分散できます。
「分散投資をしたいけど、いくつもの案件をチェックするのは面倒」「手軽に分散投資を行いたい」という方に適した投資商品と言えます。手軽に運用する国や通貨を分散したい方は検討すると良いでしょう。
まとめ
ソーシャルレンディング会社では、多様な国の運用案件が生まれており、ソーシャルレンディングの投資家がリスクを分散させやすい環境が整備されつつあります。
ただし、むやみやたらに分散投資をすれば良いのではなく、分散投資の中でもリスクの低い案件を自分で吟味していかなければいけません。
クラウドクレジットのファンドパッケージ案件や、ネクストシフトファンドのマイクロファイナンス向け案件、クラウドバンクやオーナーズブックを通じてアメリカの不動産の案件に投資するのも有効です。
まずは色々なソーシャルレンディングサイトに口座を開設し、どこが安全なのか、どこがお得な案件を提供してるのか、見ていくと良いでしょう。
Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
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